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仏桑花(あかばなー)のこと

仏桑花(ぶっそうげと読みます)。この花の別名はハイビスカスです。

沖縄では「アカバナー」と言いますが、「仏花(ふとぅきばな)」とか「後生花(ぐそーばな)(あの世花)」とも呼ばれていて、昔はあまり縁起の良くない花だったそうです。

今はそんなことないそうですけれど。

大和のヒガンバナ(曼珠沙華)のような扱いだったのでしょうか。


沖縄のお芝居に「仏桑花(あかばなー)」という演目があります。

三人の武士の幼い頃からの友情がある男の奸計と、すれ違いとによって裂かれてしまう悲劇です。

奸計によって親友二人から命を狙われて斬られた主人公。致命傷を負って虫の息になった時、初めて誤解が解かれます。けれど時既に遅く。

主人公は後悔して自害しようとする二人を止めて、道端に咲いている仏桑花を一枝所望します。

そして花を見ながら

「こんなに綺麗に咲くアカバナーなのにどうして世間は『後生花』と呼んで嫌うのだろう。

謂れなく君たちに嫌われた私を哀れに思うなら、どうか遺される私の家族に良くしてやってくれ。そして二人とも仲良く暮らして欲しい。」

そう言い遺した主人公が息絶えて幕。という内容です。

家族愛、夫婦愛、恋愛ものが多い沖縄のお芝居で男の友情を扱った割と珍しい演目です。


でも実際、アカバナーの下蔭は妙に暗くて。赤い花が咲いていると何故か特別暗くて。

「ニライカナイ(沖縄の死者の行き先。木の根の方の意とする研究者あり。)」に近いような気がして、怖くて私は覗けないのです。

曼珠沙華が不吉に見えるのも余り赤が濃いので暗く見えるせいもあると思います。現に白い曼珠沙華は明るい感じがします。あまり不吉に見えません。

真紅の薔薇を黒薔薇と呼ぶように、あまりに赤が濃いと暗く感じるのでしょう。きっと。


アカバナーの髪飾りとかアクセサリーとかはとても可愛いです。明るい日差しの下、花だけだからだと思います。アカバナーの木は細い枝が多いので暗く感じるのかもしれません。


注意:

アカバナーなどの灌木の下や石垣の隙間などには稀に

ハブがいることがあります。不用意に手や足を入れると危険です。












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