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ナークニーについて

沖縄民謡(沖縄本島)の代表曲、と言っても過言ではないとされる「ナークニー」。

ナークンニーやミャークニーとも言われます。

また宮古根、宮古音と宛字されたりもします。

その通り元々は宮古島の歌だったそうです。

本島に入って編曲、作曲され今では「(地名)ナークニー」や「(人名)ナークニー」などの類歌も沢山あります。


この歌の特徴は決まった歌詞がないこと。

まぁ他にもそういう歌は沖縄民謡にはありますが。

勿論、後に作られた「何とかナークニー」の中には作詞作曲者がいて歌詞が決まっているものもあります。

でも基本的に「ナークニー」の歌詞は即興です。

ナークニーは琉歌の句型(八八八六)を歌う曲なので既存の琉歌で歌うも良し、他の民謡の歌詞を入れても良し。自作の琉歌で歌っても良しです。

沖縄本島の民謡の句型は殆ど琉歌と同じですし、ナークニーは多少字余りでも歌えますから大丈夫です。


ですから一人で歌うならどう歌ってもどうぞご自由に。

なんですけれど。


数人で順番にひと節ずつ歌を回す場合(これは舞台公演でも宴席でもよくあります)気になってしまうことがあります。


それは「歌詞が繋がっていない」こと。

一人一人が勝手に自分の歌を歌っているに過ぎないことがあることです。

これははっきり言ってつまらない。


歌を回すというのは会話の代わりでもあります。

なのでバラバラなことを言っていると変な感じです。

話題はどこかで変わっても良いからせめて二節か三節分くらいは問いかけと応えであって欲しいなぁ。


例えば

「月ん照り美らさ酒肴まんでぃ出じてぃ呉り無蔵よ語れ遊ばな」

(月が綺麗だよ酒も肴も沢山ある、出ておいで愛しい人、語り合おう)

に対して

「月眺み知らん遊びてい知らん食事ぬ里前我身ん知らん」

(月見も歌や踊りも知らない食いしん坊のあんたなんか知りませんよ)

とか。


「あきよ天川や島横になたさでぃちゃよ立ち戻ら昨夜ぬ時分」

(あれ、天の川が水平線に近くなった。さあ解散だ、昨夜もそうしただろう)

に対して

「名残りさやあてぃん今日や立ち戻ら又ん明日ぬ日んあゆらと思ば」

(名残り惜しいけれど今日はこれまで、又明日遊ぼうね)

とか。


遊び歌だからしりとりでも良いです。

「姉小歌声や鶯ぬ如さ持ちゅる盃ぬ酒ぬ旨さ」

(今夜は女性の歌声が鶯のように綺麗だ、手にしている盃の酒も美味しい)

「酒旨さ香ばさ無蔵ん又愛さ弾ちゅる三線ぬ音ん美らさ」

(旨い酒は香りが良く恋人も又愛しい弾いている三線の音も美しいものだ)


せめてこれくらいは歌って欲しいなあ。

プロと呼ばれる人でもなかなかしてくれないんですよ。


パッと思いつくのが難しいのはわかりますけれど。







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