懐かしくて知らない街
先日、仕事といってもパートなんですが、お使いを頼まれて都内の本社に行って来ました。
終わったら直帰で良いよと言われましたし、本社の最寄りの駅が私が卒業した高校の最寄り駅から三つ目のところだったので手を挙げて行かせてもらった訳です。
無事に用が済んで、懐かしの駅へ。
ホームも駅舎もすっかり変わっていました。考えたら当たり前です。卒業して三十年は経ちますもの。でも本当にびっくりして軽くパニックに。
「え?えぇ??」
駅から出て商店街を歩いてまたびっくり。
あの頃よく通ったあの店もこの店もなくなって知らないお店ばかり。
小洒落たイタリアンだの大盛りラーメン屋だのの看板を眺めているとあの頃にあったら絶対喜んだはずの友人の顔が浮かびました。
皆で入り浸っていた喫茶店はド◯モショップになっていて寂しかったですけれど。
道も綺麗に整備されて歩道も広くなって。
歩きやすくて助かりましたけれど昔の面影は無くて。
結局一時間ほどブラついて帰途につきました。
本屋さんも無くなっていて、少しがっかりしながら。
家に帰った後。そういえばさらに二駅向うの町に住んでいる友人がいたのを思い出してその夜電話をかけました。
「あそこ、随分変わったね。懐かしい町なのに全然知らない町になってたよ。」
「いきなり変わったわけじゃないのよ。だんだんに少しずつ変わったから。普段行きつけてる私や旦那(彼も同じ高校の同窓生)は違和感がないわよ?」
「あなたたちの家には何回もお邪魔してるけど、あの駅に降りたのは三十年前以来だったから。本当にびっくりしちゃったよ。」
「駅の反対側の出口から少し行ったところの、ほら、あの喫茶店は健在よ。今度うちに来た時に一緒に行かない?」
「うん。行く行く。」
というわけで来月また行くことになりました。友人夫妻に色々案内してもらいます。知らない町になってしまった懐かしい町を。