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ほんとうのねがい。
久々に普通の学園モノが書きたくなり、書き始めてみました!
少しでも面白いと思ってもらえるよう、感想もらえるよう頑張ります!(決意表明)
眠りの中にいられれば幸せだった。
ずっと眠っていられることを願っていた。
煩わしいことも、苛立たしいことも、腹の立つことも――何もかもから遠ざかって、そうして自分という存在さえも消し去って。
それだけがたった一つの願いなんだと思っていた。
そう、そんなものが、願いだと思ってたんだよ。
おかしいだろ?
本当に心の底から、何かを願うなんてこと、したことなかったから解らなかった。知らなかったんだ。
あんたに会って、ようやくわかった。
何かを本当に望む気持ちがどんなものか、今思い知ったんだ。
それを知らなかった自分を、俺自身を――こう言ってやる。
――この大馬鹿者めってさ。