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第十五話「王国への襲撃(後編)」・2

 ここはロムレス学園の図書館。そこの司書を務めている草壁葡豊は、返却された本を本棚へと戻している真っ最中だった。

 と、胸に抱えた大量の本の内の一冊を少々高い位置の本棚へと戻そうと背伸びをしていたその時、何やら物音がした事に気づいた。


「ん? 何でしょうか……この時間、授業中で生徒の出入りはないはずですが」


 近場に残りの本を置き、周囲を歩いて異変がないか確認する葡豊。

 しばらく歩いていると、見覚えのない大きな肖像画が立てかけられているのが目についた。しかし、この図書館に肖像画を飾るという話は聞いていないし、何よりもこんなにバカでかくて目立つ物を飾る場所もない。発注ミスか、置き場所がなくて一時的に置かれているのだろうか? 正直、図書館を物置部屋に使われたくはなかったが、あまり生徒の邪魔にならない広い場所といえば、ここくらいなものなので、致し方ないと納得してしまう自分がいた。


「はぁ~……後で月牙さんに確認しなきゃ。それにしても……趣味の悪い絵ですね。こんな絵、どこに飾るんでしょう」


 目の前にある巨大な肖像画。そこに描かれていたのはとても醜く、ぶくぶくと肥え太った巨躯の男性だった。しかし、絵のモデルはともかくとして、やけに生々しい絵だ。まるで、本物のようで……。

 と、その時だった。絵がニタリと不気味に笑った気がした。


「え?」


 葡豊は思わず目を擦って数回瞬きを繰り返した。本の読みすぎによる疲れ目で空目したのかもしれない。

 そう思い、軽く目のストレッチをしてからもう一度肖像画を見つめる。男性は嗤ってはいなかった。


「や、やっぱり気のせいですよね……」


 ほっと胸を撫で下ろして踵を返そうとした、まさにその時だった。彼女の歩を止める奇妙な現象が起きる。


【いんやぁ~、そんなに見つめられちゃうとボクちゃん困っちゃうなぁ~うぷ~っくっくっくっく】


 突如聞こえてきた気味の悪い笑い声。ねちねちとした、唾液混じりのねちっこいその粘り気ある野太い声は、葡豊が今しがた見ていた肖像画の方から聞こえた。

 そんなはずはない。絵が喋るだなんて、そんな非科学的な事……起こるはずがないと、葡豊は首を激しく左右に振った。しかし、背後に確かに感じる存在感。いや、厳密的には存在はない。ただ、ひやりと霊気を感じた。頬を舐めるような生暖かい空気と臭気に、堪らず葡豊は息を止めた。無意識に身体が震え、鳥肌が立つ。

 その謎の気配は、徐々に距離を詰めてきていた。それはこの臭気からも理解出来た。だが、見えない。

 直後――


【美味そうな匂いだぁ! んべろぉん♪】


「きゃあああっ!?」


 限界だった。頬を何かに舐め上げられたのを確かに感じ、葡豊は何かに両手を伸ばして突き飛ばすようにしてその場から飛び退いた。


「はぁ、はぁ……な、何がいるんですか?」


 息を乱し、顔面蒼白で周囲を見渡すが、やはり何も見えない。

 すると、見えない何かは怒気を含んだ声音で言った。


【……っく、またそうやって君は……ボクちゃんを拒絶するんだね? 許せない、あぁ許せないよぉ……だからこそ、ボクちゃんは君達草植系属性者は皆殺しにするんだぁッ!!】


 叫び声が聞こえた刹那、気迫が突風を生み出し、葡豊に飛んでくる。反射的に身を竦めてそれに耐えた葡豊は、突風が収まると目を開けて再度周囲を見渡した。

 すると、自身から少し距離を取った位置の上空にプカプカと浮遊している真っ青な巨躯の幽霊が、ようやく視認出来た。


「草植系属性者に恨みでもあるんですか?」


 恨まれる覚えのなかった葡豊は、敵の口にする草植系属性が何か原因なのだろうと単刀直入に訊ねた。


【フーッ、フーッ、あの女はねぇ……ボクちゃんの好意を踏みにじったんだよぉ! 今思い出しただけでも無性に腹が立つッ!! あの青々と茂った草原のような緑色の髪の毛、まさに植物の力を扱う者と言わんばかりの花飾りを身に着けた……そう、まさに君によく似た女だったよ……だからかなぁ、今までも散々殺してきたけど、君にはこれ以上ない憎悪の感情が沸々と湧いてくるんだ……】


 こちらをまじまじと凝視しながら、霊体の男は野太い声を図書館に響かせた。


【うぷ~っくっくっく、標的の写真を見た時点で気づくべきだったなぁ。そしたら、いの一番にでも君を殺しにきてあげたっていうのに……まぁでも、もう一人の草植系属性者は殺せたから、それは収穫だったねぇ】


「え!? も、もう一人のって……ま、まさか、お従兄ちゃんを!?」


 敵の口にした言葉で、嫌な想像をしてしまう葡豊。

 だが、それは敵が一瞬きょとんと呆けた顔をしてから、愉悦に顔を不気味に歪めた事で確信へと変わる。


【あぁ~、あの男は君の従兄かなんかだったのかい? うぷ~っくっくっく、そりゃあ知らなかったねぇ。でも、おかげで君のそんな表情を見れたんだし、あの男を殺したのにもそれなりの価値はあったみたいだぁ。ま、どちらにせよ標的は全員殺す事になってるし、遅かれ早かれ死んでたかぁ! うぷくくくく】


「さっきから標的、標的と……一体何の話をしているんですか!?」


【は~やれやれ、白を切るねぇ……本当に君達は、どこまでも自分達の犯した罪は忘れてしまうらしい。ボクちゃん達の主を殺した時も大した感情も抱いていなかったんだろうねぇ】


「あ、あなた達の……主?」


【紹介が遅れたねぇ、君を殺す相手の名前くらい教えておいても損はないだろう……うぷ~っくっくっく、ボクちゃんはディートヘイゴス一家が五男、『ボブ=ドムル=ディートヘイゴス』……君達伝説の戦士を皆殺しに来たんだよぉ♪】


「んなっ!? わ、私達を!?  草植系属性者を恨むのはまだ理解出来ましたけど、私達は、あなた達の主を殺してなんて……」


 まったく身に覚えのない云われように、正直葡豊は困惑していた。もう一つの理由はともかくとして、敵の主の殺害云々で殺されないといけないのは納得がいかなかった。

 だが、ここは図書館。大切な書物も幾つも本棚に収められている。それらを傷つけられる訳にもいかない。

 葡豊はすぐさまこの場から離脱しようと、踵を返した。


【おんやぁ? 敵前逃亡かい? 言っておくけど、この場から逃がしゃしないよぉ!】


 そういうと、ボブと名乗る幽霊は、ぐっと拳に力を入れ、パッと両手を広げた。その手に何かを握っていたのだろう。手を広げた事により、何かが周囲に散らばる。

 肩越しにそれを一瞥した葡豊は、身を捻って、敵へ体を向き直すと、体勢を整えて身構えた。何か攻撃が来ると思ったのだ。

 そして、そんな彼女の予想に反して、周囲に異変が起きる。

 図書館の床に亀裂が入り、メキメキと音を立てながらたくさんの植物の蔓が出現したのである。それらは周囲の本棚に絡みついていき、天井や壁、床などあちこちに張り巡らされていく。

 攻撃ではないと分かった葡豊は、再び出口に向かって駆けた。

 が、一歩遅かった。先ほど展開された植物の蔓が出口の扉にも縦横無尽に絡みつくように張り巡らされ、幾つかの蕾をつけていたのだ。

 扉の取っ手に手をかけ、必死に開けようと力を籠めるが、扉が音を立てるだけで動く気配はない。


【うぷ~っくっくっく、無駄だよ無駄無駄。大人しくボクちゃんに殺されな、草壁葡豊!】


 標的というだけあって敵はこちらの名前も把握済のようだった。フルネームで名を呼ばれる葡豊は、敵の言いなりになるのが嫌で、頑固にも扉を開けようとひたすらに試みる。

 素手で無理ならばと、草属性の力でこちらも植物の蔓を展開し、扉の解放に挑戦した。

 が、無情にも扉は動く様子を見せない。

 その時だった。無理に扉を開けようとすることによって、張り巡らされていた植物の蔓に負荷がかかっていたのだろう。その蔓の伸びた先にある蕾が、不気味に赤黒く変色しながら徐々に大きくなっている事にようやく気付いた。

 そして、気づいた時には、もう遅かった。


「あぐっ!?」


 突如蕾が弾けると同時、鋭利なトゲのような形をした種子が、葡豊の右手や右腕に突き刺さった。反射的に扉から手を放し、トゲの刺さった自身の腕を反対の手で押さえる葡豊。


【まんまとかかったねぇ? よくあるだろう、鍵のかかった扉を無理にこじあけようとすれば防犯システムが働く……それと似たような事さ。その植物は、生命の危機を感じると大きく膨らんで周囲に種子を飛ばす性質があってね。当たり所によっては相手を殺す事も可能って寸法さ、うぷ~っくっくっく!】


「卑劣な……」


 葡豊は悔し気に歯噛みし、ボブを睨みつけた。敵は、ただこちらを閉じ込めただけではなく、こうしてトラップを仕掛けていたのだ。不意に周囲を改めて見渡す。怪し気な蔓の他、大樹の根のような物まで増えだしている。それらはまるで触手のように蠢いて徐々に葡豊の退路を断ち始めていた。

 このままでは遅かれ早かれ追い詰められる。どうにか突破方法はないものかと考えるものの、相手はこちらと同じ草属性のようで、植物の力を扱っている。これでは相性で勝負出来そうにない。勝機があるとすれば、この状況を打破出来る植物の力だが、生憎と腕に走る痛みが思考を鈍らせ、上手くアイデアが浮かばない。

 仕方なしと、葡豊は別の場所から突破する作戦に出る事にした。

 図書館には一応窓がある。扉同様に蔓が張り巡らされている可能性は大いにあるが、僅かな隙間さえあれば、窓ガラスを割って外に出られるかもしれないと考えたのだ。

 敵が余裕に笑みを零して隙を見せている今がチャンスとばかりに、葡豊は駆けだした。こちらを貫くように先端を尖らせた木の根が襲ってくるが、そこは今までの経験を活かしてヒラリと身を捻ったり、ワイヤーのように細くしなやかで強度のある植物の蔓を振るって切り裂き、突破する。


【うぷくく、どこへ逃げようと君に逃げ場はないってのに……まぁいいさ、鬼ごっこというわけだねぇ?】


 ボブは余興に付き合う余裕まであるのか、含みのある笑いを浮かべる。

 その一方で、葡豊は早くこの男から逃げ出したかった。植物の猛攻をどうにか掻い潜り、図書館の奥へ奥へと進んでゆく。進めば進むほどその攻撃の激しさは増すが、あちこちに設置された本棚が有難くも壁となって葡豊の防御の手助けをしてくれる。

 しかし、全てが上手くゆく訳でもなく――


「あっ!?」


 太い木の根の体当たりでバランスを崩した本棚が、グラリとこちらに倒れ掛かってきたのである。慌てて進行方向とは真逆に逃げて離れる。

 直後、大きな音を立てて本棚が倒れ、中に収納されていた大量の本が周囲に散乱した。


「くっ……最悪ですね。これじゃあ先に進めない……」


 他に道はないかと左右を見るが、どちらも突き当たりで蠢く木の根が視界に不気味に映るだけだった。

 敵の操る植物によって、図書館の景色はあっという間に様変わりしていた。先ほど同様、あちこちの本棚は倒壊したり転倒していて、中にはそれぞれ倒れ掛かった本棚同士で絶妙なバランスで斜めに傾いた状態で留まっている。

 そこからなんとか先へ進めないものかとも考えたが、その本棚から零れ出たたくさんの本の山がそれを阻止していた。

 まさか普段から図書館で司書を務めている彼女が、その本や本棚に邪魔されるとは想定外だった。

 他に逃げ場所の候補はない。ここから先に進めないのであれば、完全に詰みだった。後はもう、後ろから迫ってきているであろう幽霊――ボブを倒す他ない。

 すると、あの声が聞こえてきた。


【うぷ~っくっくっく、鬼ごっこは終わりかい? 頑張ってあの扉に攻撃してこじ開ければなんとかなったかもしれないのに、諦めて自ら狭い袋小路に来るとはねぇ。まぁでも、これで追い詰めたよ。さぁ、死んでもらおうか!】


 そう言ってボブがこちらに肉薄する。横に跳び逃げようとするが、惜しくも右腕を掴まれて捕まってしまった。しかもそちらは怪我をしている方の腕。掴まれると同時に、刺さったままだったトゲがさらに深く葡豊の肉に食い込む。


「あああああああっ!? いっ、痛いっ!? は、放してっ!!」


 凄まじい激痛が葡豊を襲う。しかも、ボブの手はあまりに太く大きい。それだけ握力も強いため、ただ握られているだけでも握り潰されそうな痛みを伴うのだ。


【あぁ、いいよぉその悲鳴に表情……ますます泣き叫ばせたくなるねぇ。でも、そろそろタイムリミットだ、ボクちゃんから君へ贈り物をあげるよ】


 気持ちの悪い笑みで顔を近づけてくるボブ。その臭気に鼻が歪みそうな葡豊は、露骨に渋面を作った。だが、ボブは大して気に留める様子もない。最早その反応に慣れてしまっているのだ。

 そして、彼は掴んでいた葡豊の右腕に茨のような蔓を絡ませた。茨はグルグルと葡豊の腕に巻き付き、数秒後には右腕前腕を包み込んだ。


「あっぐ!? な、何ですかこれ!?」


【うぷくくく、その茨はねぇ、君の血を吸って成長するんだ。そしてその血を栄養に育った茨は蕾をつけ、爆弾の花を咲かせる。美しいだろう? さぁ、ボクちゃんに君の美しい死に様を見せてくれ! うぷ~っくっくっく!】


 響き渡るボブの高笑い。掴まれていた右腕は解放された。が、代わりに葡豊の右腕に仕込まれた時限式の爆弾花。どれほどの威力があるのかは分からない。それに、つける蕾の数もボブは教えなかった。つまり、一つや二つどころでは済まない可能性がある。それがもしこんな至近距離で爆発でもしたら、ひとたまりもないだろう。

 目を見開き、焦りに目を白黒させた葡豊は絶句して言葉を失った。

 が、右腕の痛みからすぐさま我に返る。そう、敵の仕込んだ爆弾は"右腕"……。そこから葡豊はすぐさま一つの可能性に賭ける作戦を思いついた。

 しかし、これは敵にバレれば失敗に終わる。つまり、上手くこなさなければならない。

 葡豊は、急ぎ先ほどの倒れ合う本棚の隙間へと向かった。そこにある本の山を急ぎ取り除き、通り抜けられるほどの隙間を作り始めた。


【やれやれ、こんな時に穴掘りみたいな事をして……ボクちゃんに一太刀でも浴びせようという気概はないのかねぇ? まぁ、ボクちゃんに物理攻撃なんて効かないんだけどさぁ】


 背後から聞こえるボブの笑い声。だが、今は彼に構っている余裕などない。これは時間とタイミングがカギを握るのだ。

 そうして、ようやく本の山と本棚の間に人一人通り抜けられる程度の隙間が出来た。

 葡豊は急ぎ隙間を通り抜け、向こう側へと抜け出した。これで敵の視覚からは逃れられた。もし相手に透視能力などがあれば、この作戦も徒労に終わってしまうが、ハナからこれは賭けなのだと自身に言い聞かせ、葡豊は次の行動に出た。

 ワイヤーのように細くて頑丈な蔓を、グルグルと右腕の肘辺りに巻いていく。

 その時、茨の蔓から一つの蕾が形成された。まさに血を吸ったと言わんばかりに深紅の蕾は、徐々にその大きさを増していく。


「まずいですね……時間はあまりないみたい」


 こめかみから顎下へと垂れる冷や汗を左手の甲で拭い、蔓を巻き付ける手の動きを速める。

 そして、何重にも蔓を巻き付け終えた辺りで、額に滲んだ汗を左腕で拭う。既に右前腕には三つ目の薔薇の蕾が形成されている。蕾も咲き始めているのか、その蕾の先端から覗く内部から僅かに火薬の臭いが漂い始めている。

 葡豊は布を猿轡のようにして深く噛みこみ、声が出ないようにして目をぎゅっと瞑り、一瞬の激痛に耐える準備を整えた。

 

「……ふーっ、ふーっ!」


 鼻息が荒い。

 既に一度この腕は失っているとはいえ、それをもう一度失う……相当な恐怖が彼女の手を震わせる。だが、命あっての物種だ。背に腹は代えられない。

 そう心を決め、ワイヤーの蔓を操った。


「――んん゛っ!?」


 一瞬とてつもない激痛が走り、堪らず苦悶の表情を浮かべてくぐもった声を漏らす。

 初めて肉体の一部を失った時の記憶が思い起こされ、葡豊は涙を流してその場から動く。急ぎこの場から退避するのだ。もうすぐこの場が爆心地になる事を想定して。

 一度ちらりと捨て置かれた嘗ての右腕の一部を見やる。今は亡き癒宇が、自分のためにと作ってくれた大事な義手。あの後更なる調整を加えて神経や血まで通うようになり、まさに本物と寸分違わぬクオリティにまでなった想い入れのあるそれ。

 先程味わった激痛を思えば、神経まで通わせる必要はなかったかもしれないと思うが、おかげで敵に捕まれた瞬間義手だとバレなかった手前、この痛みはその代償なのだと言い聞かせて、可能な範囲で距離を取る。

 それから、床に手を突いて大きな植物を生み出す。成人女性一人入れそうなその植物の果実を割り、急ぎ中に入り込んだまさに直後だった。


【吸血爆花ッ!!】


 ボブの野太い声が響くのと同時、凄まじい轟音と共に葡豊の義手についていた蕾が大爆発を起こした。吸い上げていた葡豊の血が血飛沫のように周囲を紅く彩っていく。周囲の本棚も爆破に巻き込まれて木片となって周囲に飛び散った。


【あぁ素晴らしい……ちょっと爆破の威力は弱いけど、この図書館全域を十分に破壊するだけの威力は見せてくれた。この様子じゃ、彼女も塵も残らないかもねぇ。死体確認しときたいけど、これだけ本棚や本の残骸だらけだと邪魔臭くて確認するのも煩わしいや……ま、あんな至近距離で爆発したんだったら流石に死ぬでしょ。それに……くんくん、火薬と血の臭いに混じって人肉の弾けた焼け焦げた臭いもする。うんうん、十分だよ、うぷ~っくっくっく! あぁスッキリした……また一人草植系属性者を殺したよぉ! 君にも見せてあげたかったよ……緑皇嵐双葉(りょくこうらんふたば)


 ボブはボソリととある人物名を口にしてこの場から消えた。まさに、幽霊のように透明になって……。

というわけで、二部目です。

ロムレス学園図書館内にて行われるボブ対葡豊による草属性対決。初代の時代に手に入れた義手がここで功を奏したものの、果たして葡豊の命運は……というところで、三部に続きます。

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