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僕らのMMO奮闘記  作者: ぱうぇん
第一章
4/51

第01話 -勇気を出して自己紹介-

1章開始

PTの狩りと絡みをメインにする予定

 俺は今、イクシル村の宿屋兼酒場の隅で縮こまっている。

 周りには魔人族と竜人族の青年二人が聳え立ち、その後方でオロオロとおたつく人族のガンナーの『メバル』さん。さらにその横で俺を見て声は出していないが必死で笑いを堪えているエルフ族の少女。

 なんでこんな事になってしまったのか。

 どこで歯車が狂ったのだろうか。


 

 事の始まりはメバルさんにPTに誘われた事だった。

 俺は誘われるままに、ホイホイと酒場について行った。

 メバルさんは移動中も、何かとこちらを気にかけるように話しかけてくれていた。さっきは無くしたはずの武器が戻ってきた事で舞い上がっていて色々話せていたが、頭が冷静になっていくにつれ、俺の口数は少なくなってしまった。もとより人見知りをする人間だ。当たり障りのない言葉を選ぼうとして考え込んだ挙句、結局は何も見つからず黙ってしまうというパターンだ。

 それでもメバルさんはそんな俺に愛想を尽かさずに、色々な話題を提供してくれていた。本当に申し訳ねぇっす…メバルさん。


 そうこうしている内に酒場に到着。

 中には、魔人族、竜人族、エルフ族の三人が隅の方の丸テーブルに陣取っていた。この三人が、ウルフの森でメバルさんが助けた人達なのだろう。

 酒場内に入ってきた俺達に気付いた三人は、俺達の方に向かって手を振ってくる。


「あ、メバルさんこっちっすよ。こっち」


 こっちもなにも、酒場内には俺とメバルさんを除けばお前ら三人しかおらんだろうに…。だが、呼ばれたからにはそちらに赴かないわけにはいくまい。


「お待たせしましたー」


 メバルさんは、竜人族と魔人族の青年の対面、エルフ族の少女の隣の椅子に座る。はて、ここは俺もメバルさんに習って椅子に座るべきか。などと思っているところに、魔人族の青年がこちらを見る。


「メバルさん、こいつ誰っすか?」


 なにこいつ。感じ悪いんですけど。

 てか、俺をPTに誘うのって皆了承済みだったんじゃないんですか?


「あ、この人は……あー……」


 なんて説明したら良いのか考えあぐねるメバルさん。そりゃ、マップのボスに追い回された揚句に転落死した人ですなんて、普通の人なら言いづらかろう。

 なので、俺は先んじて自己紹介する。


「メバルさんにPTに誘われたミチです。あなた方にはウルフの森で崖から落ちた奴って言った方が分かりやすいかもしれませんね」


 苦笑を交えながら簡単に済ます。

 当たり障り無い感じで出来た自分に正直ビックリだ。どもって言葉が続かないことなんてざらなのに、すらすら言葉が出てくるなんて何年振りだろう?

 きっと、まともに喋れていなかったが、メバルさんと会話していたおかげだろう。そういう事に決め、俺は相手方の反応を伺う。極力平然を装おうとしているが、内心は心臓がバクバクいっている。

 こえー、早くなんか言えよ。

 メバルさんはメバルさんで申し訳なさそうな顔してるし、他の三人は訝しげな顔だ。三者三様に「ん?」とか「え?」とか「ぷっ」とか言っている。どうでもいいが、竜人族の青年よ、なぜ笑う。

 そこで俺は何故、三人がこんな反応しているのか理解した。

 三人の目線を辿ると、ちょうど俺の頭頂部付近。システムのネーム確認の「キャラクターネーム表示」をONにしていればそこにはキャラクターネームが見えているはず。

 俺は慌てた。

 凄い慌てた。

 もう逃げ出してしまいたいくらい慌てた。

 そして竜人族の青年からトドメの一言が飛んでくる。


「えーっと、『荘厳なる乳繰り』さんって言うんじゃないでしょうか?」


 てめー、なんで今までタメ口だったのに、敬語になってんじゃねーよ! しかも顔が笑ってるし。

 同様に他の二人も顔を背けて笑っている。

 もうやだこの名前。

 しかし、一度決めたキャラクターネームは課金しようがなにしようが、変更する事は出来ない。変更するにはキャラクターを削除し、別のキャラクターを作成する以外にはない。さすが『心折』設計なFTOであった。

 俺はそんな現実から逃避するように、フラフラと部屋の隅に蹲った。

 慌てて魔人族と竜人族の青年が立ち上がり、俺の方に駆け寄ってくる。


「ちょwww乳繰りさんwwww大丈夫っすかwwww」

「乳繰りさん気をしっかりwwwww」


 ボス戦では逃げる事が出来ないと言わんばかりに、追い打ちをかけてくる二人。なにこの仕打ち。しかも略してんじゃねーし。あー、もうこいつらぶっ飛ばしてー。

 なんでこいつら初対面の俺をこんなにイジメんのかね。

 イジメいくない!イジメ反対! 変な名前のキャラにも愛の手を!!


「けど、こんな名前でよくプレイ続けられましたね」


 今まで殆ど喋っていなかったエルフの少女が爆弾を投下。もうやめて!僕のライフはもうゼロよ!!

 部屋の隅で泣きモーションを続ける俺。

 未だ笑い転げるエルフの少女。

 さすがに弄りすぎたとばかりに困り顔の青年二人。

 そんな中、オロオロする事に徹していた、メバルさんがさすがにこの光景に怒った。


「ちょっと!いい加減にしなさいよ! ミチさんだって好きでこんな名前になったんじゃないんだから、三人とも少しは自重して!」


 メバルさんの怒声を受け、三人はさすがに申し訳なかったと謝ってくる。いや、もういいけどね。名前で弄られるのは慣れてるっちゃぁ慣れてるし。

 しかし、メバルさんは本当に天使のようなお方だ。人間が出来ていらっしゃる。


 そうして、メバルさんが仕切る事によってPT加入から狩り場の選定、次に集まれそうな日時の取り決めなどがスムーズに決まっていった。

 驚いた事に、詳しい紹介をしている時に知った事なのだが、この五人の中で一番Lvが高いのは俺だった。PT内ヒエラルキーは高レベルにも関わらず一番下だろうけどね。

 しかし、このPTは組んだばかり! いずれ、信頼も得て俺を見直す日がくるだろう。

 俺はようやく登り始めたばかりなのだからな。この果てしなく遠い信頼坂をよ……



 ★☆★☆★☆★



キャラクター紹介的な何か『三人衆編』


●魔人族の青年

・キャラクターネーム:「アルファルド」

・ジョブ:「アーチャー」

・レベル:「90」

・ステータス:「Agi>Str=Dex」

FTOにおける典型的な量産アーチャータイプ。

火力はちょっとしたものだが、打たれ弱くHPも低い。

ウルフに襲われた時、真っ先に死んでたのはこいつ。

ちょっとうざい。

キャラクターメイクが青年タイプってだけで、実年齢は15歳。



●竜人族の青年

・キャラクターネーム:「スモークチキン」

・ジョブ:「衛士」

・レベル:「92」

・ステータス:「Vit=Str>Dex=Agi」

三人の中の壁役。

しかし、重装備を買う資金が無く軽装装備をしている。

盾はウルフの森で破損消滅してしまった。

ビビりな性格だが、主人公ほどではない。

キャラクターメイクが青年タイプってだけで(ry

リアルではおっさん顔。



●エルフ族の少女

・キャラクターネーム:「みつみね あかね」

・ジョブ:「マジシャン」

・レベル:「87」

・ステータス:「Int=Str>Dex」

三人の支援役。

本来、マジシャン系列のジョブにはあまりStrは必要無かったりするのだが、Intとほぼ同じだけ振っているので打撃力もある。

Agiが低いだけあってちょっとトロい所もあるが、現実でもトロい。

メバルに憧れている節がある。

キャラクターメイクは少女タイプ。リアルでは15歳だがそれよりも幼く見られる。

FTOのキャラとリアルの姿を見比べても、あまり違和感がない。



●主人公とメバルのレベルとか

・主人公のレベル:「105」「ソードマスター」

・メバルのレベル:「100」「ガンナー」



●補足

Lv30から下級職に転職可能。

Lv100から上級職

Lv200から最上級職

Lv350でマスター職になれるが、Lv300時にレベルキャップ解放クエストをしなければならない。

カンストレベルは500


素ステータスの上限は300(予定)

ステータス補正を受けた分は、上限を超える。

MHP上限は999kだがまず到達不可能。MMP、MSPも同様。

未完!

打ち切られるわけじゃありません。まだ続きます


個人的にはなんかいまいちな感じになってしまった。

自分の語彙の少なさに絶望した


補足説明部分はそのうち消すかもしれない

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