過去から現在まで⑥
春休みに入った、とある平日の一日。
警視庁の見学ツアーが平日に行われているから、
それに合わせて、警視庁までこいと従兄から呼び出された。
かれこれ、半年以上も会っていない従兄、野村忠信というのだけど、
ん~、一言で言うなら、女ったらし?
私が知っている限り、合コン大好きで、美人なおねーさん系というよりも、
可愛らしいお嬢様系が好みらしい・・・けど、
本当のところは、そうじゃないってところかな。
その辺は、私の勘だけど。
とりあえず、正直なところ、そんな従兄と一緒にいることは、
面倒なことが多くて、きっついってところ。
警察官になるとしても、こんな、警視庁みたいな立派なところにいたいわけじゃなく、
ほんと、地元の交番にずっと勤務するつもり。
ま、忠信にいが、どこの勤務なのかは知らないけど、
平々凡々な私は、関わることはないってことだな。
な~んて、思いながら、警視庁に到着すると、
なんか、受付のところで怪しい雰囲気が漂っちゃってるよ。
いや、私には関係ない、関係ない、絶対に関係ない!!
って、言い切りたかったけど、やっぱ、そうだよね・・・はぁ・・・
つーか、警視庁の見学ツアーですよね?
私的なものではなく、公式のツアーですよね?
なのに、その、美人なおねーさまや可愛らしい受付嬢様たちは何なんですか?!
私は、関わりたくないですよ。
ほんと、嫉妬の視線に晒されたくないんですよ。
もうね、入り口のところで、回れ右して、家に帰りたくなってるんですよ。
でも、それって許されてませんよね。
自分の就職がかかってるんですし、何とかしないとダメですよね・・・
かくなる上は・・・
はい・・・集合場所を変えてもらいました。
無理です、ほんと無理です。
まさかですけど、見学ツアー中、ずっとこんな状況なのですか?
え?忠信にいちゃん、あなたは、警視庁という凄い場所で、
何をされてるのですか?
誰か、教えて!プリーズ、へるぷみ~!!!!