過去から現在まで②
進路について、あーでもないこーでもない、と思いながら、
路地を歩いていた時、近所のオバちゃんが私に向かって・・・
「目の前に走っていく男、捕まえて!!
角のおばあちゃんのバッグ、ひったくったのよ~!!」
って叫んだ。
はぁ?!ばぁちゃんのバッグ、ひったくっただって?
ふざけんな、あんな優しいばぁちゃんにそんなことする奴、許せるかっての!!
『そこ、どけ!!』
【どけって?犯罪者の癖に、偉そうにすんな!】
『うるせぇ!』
無理矢理、私の横を通り抜けようとする、ひったくり犯だったが、
そう簡単に、私の横を通れるかっての。
これでも、柔道は黒帯だし、剣道だって、段を持っている。
か弱い女の子だと見くびっているようだが、甘いんだよ。
足元が、がら空きだっつーの。
隙を突いて、足を横に出してやれば、あら、素敵w
キレイに、前のめりに倒れて、アスファルトの道路に、顔面強打して鼻血なんか出してるわ。
あ~、はいはい、とりあえず、逃げられないように、腕を取っておくか。
【オバちゃ~ん!捕まえたから、早く警察呼んで~】
「今すぐ呼『だぁぁぁぁ!!いてぇ!!』
【うっさい!この馬鹿オトコ!大人しく、捕まっておけ!」
なんて、制服姿でやってたら、目立ってたらしく、
周りにいた人垣の中から、結構若いにーちゃんが慌てて出てきた。