訪問者①
二課に配属されてから約1ヶ月。
色々な事件が立て続けに発生して、何とか、全てを解決し、
久々に、みんな定時で帰宅できることになったある日・・・
『せや、そういや、こいつの歓迎会しとらんかった。』
【相変わらず、人のことを指差すんですね、天王寺さん。
礼儀がなってないから、やってはいけませんって、
小学校に入る前に、教えられませんでしたか?】
『そんなん、気にせんとええことやん。』
『おまえな、最低限のマナーぐらい守れ。』
『そうですよ~、仮にも、女性なんですし、マナーは大事ですよ。』
【いや、瑛希君?女性だからとかじゃなく、人としてね・・・】
『・・・そんなことよりも飲むの・・・?』
『せやせや、せっかく、定時上がりなんやし、飲みに行こうや。』
【単に飲みに行く口実が欲しかっただけでしょうが・・・】
『いつものモンステですか?』
『そこ以外に、どこがある。』
『久々に、ボスの手料理とかはいかがでしょう。』
その一言に、みなの目が輝いた。
え?!何で、そんなにノリノリなの?
桐沢警部の手料理って、そんなにおいしいの?
おいしい料理を思い浮かべて、思わず、よだれが垂れそうになる。
『月ちゃん・・・口パカッと開けて、よだれ垂らしそうになってるよ・・・』
『・・・食いしん坊万歳・・・』
『おまえ・・・ボスよりも手料理か・・・』
『色気の無いことで・・・』
『んなら、ボスの家で決定や!!ほな行くで。』
《しょうがねえなぁ・・・》
と、いうことで、桐沢警部の家に向かうことになった。
案の定、タイミングよく現れた忠信にいさんも行くと言い出し、
ついてくることになるんだけどね。
(てか、宿直当番はいないんですか~?
いえ、いるはずなんですけど、うまい具合に捜査一課の新人に押し付けたらしいです。)