配属される③
思ったとおり、腰に頭突きがクリーンヒット♪
痛みに耐えかねて、摑まれていた手が離れた。
この隙に、二課の入口にたむろっている女性署員の中に紛れる。
『いって~!!なにすんねん!』
オトコが振り向いた時、すでに、その姿は無い。
でもって、叫んだ場所とタイミングが悪かったね、天王寺君www
「あ~、天王寺さん!!
桐沢警部!!桐沢警部は、もう、いらしてますかぁぁぁ?」
「あ、これ!!これ、桐沢警部にお誕生日おめでとうございますって
渡してください!!」
なんて、捕まる事になっちゃいました。
『何で俺やねん!
ボスに、直接渡しゃええやろ!!』
「え~、だって、桐沢警部、受け取ってくれないんですもの。
だ~か~ら、天王寺さんから渡して置いてください!!
ねっ!おねがいしまぁす!」
その状況を横目に、こっそりと、二課のドアを開けて入っていくと、
あら、やっぱり、注目を浴びちゃいますよね?
あの女性警官たちの大騒ぎの中、ドアを開けて、登場すればねぇ。
とりあえず、挨拶からかしら?と思っていたら、鋭い視線をおくられました。
『おまえ、どこの課の奴だ。
関係ない部署の奴は入ってくるな。帰れ!』
あ~、挨拶する前に、喧嘩売られた?
『花井さん、何か書類の届け物があるのかもしれないじゃないですか。
女性には、優しくしませんと。
で、あなたのご用事はなんでしょう?』
って、なんで、私の手を握ってるんですか?
喧嘩売られるよりもキケンです!!
『ちょ、克之さん、彼女引いてますって!』
あ、この2人よりもまともかも知れない。
『で、ボスに用事ですか?カピバラさん』
・・・。
前言撤回します。
全然、まともじゃないです。
まともな人はいないのか?って、残る一人を見たところ、
無言で、視線を逸らされました。
コレで全員ですか?
私、ここでやっていけるのでしょうか?
『って!お~ま~え!!
人に頭突き、食らわして、何逃げとんのや!!』
『天王寺、うるさい。』
『うるさいやない!
そこで三馬鹿に絡まれとったのを捕獲したのに、
こいつ、逃げおったんやで!』
【・・・。
まず、訂正していいですか?
三馬鹿もとい、一課の方々に絡まれていたわけではなく、
ここが特命二課であるか、お尋ねしていただけですが?
でもって、ご挨拶をさせていただいているところで、
突然捕まえられて、引きずられたが正解です。】
『・・・三馬鹿には、挨拶の必要ない・・・』
無言の次は、その一言ですか・・・
なんか、もう、どう扱うべきなのか、わかりません・・・。