配属される①
こうして、署長に騙された私、野々村月子は、
今日から悲しくも、警視庁の特命二課の所属となってしまいました。
で、特命二課の担当範囲がなんなのか、私はまったく知りません。
それに、どんな人がいるのかも知りません。
まぁ、行ってみればわかるか、なんて、のほほんとしていたのが馬鹿でした。
4/1に警視庁へと登庁すると、
まず、浮き足立ってる女性陣のお姿が。
ん~、春の人事異動でくるイケメン狙いで浮かれてるのかな?
ま、私には関係ないってね。
「ねぇねぇ、二課の桐沢課長、見かけた?」
「ん~ん、私も探してるの。」
「じゃぁ、野村警視は?」
「見かけてない~」
はて・・・
ものすごく、嫌なキーワードが聞こえましたね。
二課に、野村・・・
「そういえば、二課に新しい人員が入るんだって。」
「それほんと?イケメン二課に入るって事は、いいオトコってことだよね。」
「それがさぁ、オトコじゃないらしいんだって!!」
「なにそれ~!ずるい~!」
「私達が異動願出しても、却下されるのに、その娘は許可されたの~!?」
ぎくっぎくっ・・・
イケメン二課・・・
女性は許可されていない・・・
それって、ものすごく、やばい立場に立たされてる?
いや、疑問系じゃなく、マジでやばいじゃん。
ソコに、忠信にいとの関わりがばれた時には・・・
(ぶるぶる)
考えたくも無い修羅場が待ってる。
とりあえず、この場は、逃げるに限る。