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真説 竹取物語 第二章 「その後のカグヤ」  作者: サナダムシオ


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1/16

① 月のバックヤード

 一般的に知られている「竹取物語」のその後の話を、独自解釈で展開して行きます。

 月に帰ったカグヤは、その後どうなったのか?

 目くじら立てずに、楽しんでいただけたら幸いです。

 ひょっとしたら、私の代表作「セーラー服と雪女」シリーズの世界観を、共有するかも…(>ω<)

 地上連絡船に戻ったカグヤは、さしたる感動も無く、阿呆のように口をポカンと開けて、こちらを見上げる地上人たちを、船窓から見ていた。


 迎えの者たちに教えられたことによると、あの中の老夫婦が、地上での親代わりだったらしい。


 記憶想起ヘルメットを被る前ならまだしも、そう言われたところで、不義理かもしれないが、今となっては、なんの感傷も湧いて来なかった。


 せめて感謝の念を込めて、手でも振ってみるか。

 そう思って、下に向かって手を振るうちに、見る見る地上は遠ざかり、あっと言う間に、それは蒼く丸い惑星の姿になってしまった。


「カグヤ。」

 迎えに来たミロク船長が語りかける。

「今から月の裏側の基地に向かいます。よろしいですね?」

「…お願い致します。」


 すると、地上連絡船は滑らかに加速し、程なくして月の裏側に到着した。

 そして、そこに居た母船内に吸い込まれ、母船はゆっくりと地下の前哨基地に降りて行った。


「カグヤ!」

 母船から降りて、月面地下基地の、控え室で待っていると、そこに彼女の本当の両親が、駆けつけた。

「お父様、お母様、ご無事だったのですね。良かった!」


「ああ、何とか最終の脱出船に間に合ったよ。」

 と父上がおっしゃられた。

「それに、私たちの母星ニビルも、隕石群の襲来から、無事に助かったのよ。」

 と母上がおっしゃった。


「ええっ!?」

 カグヤは、記憶が戻って依頼、初めての大声を上げた。


「何でも、サン・ジェルマンの下僕とかいう、未来からやって来た方々が、私たちのニビルを、隕石群襲来直前に、安全な場所に移動させてくれたらしいのよ。」


「じゃあ、先に逃げて行った爬虫類族も…。」

「…ああ、きっとヤツラも帰って来るだろう。もしかしたら、先にニビルに到着しているかもしれない。」

「…そう。また争いが始まるのね?」


「大丈夫だ、カグヤ。お前はもう、充分に強い。」

「私は、お父様、お母様のことが心配だわ。」

「なんの。私とて、まだまだ現役だぞ。」

「そうよ。私も大丈夫だから、心配しないで。」

 父と母は、気丈にもカグヤにそう言うのであった。

  

 そこに、船長の使いの者がやって来て、母船の出航準備が整ったと告げた。


 カグヤたち親子三名は、揃って母船に戻り、月面地下基地を再び出航した。


 目指すは、ケプラー星系に移動したと伝えらる、母星ニビル。船は亜光速から、ワープ航法に移行したのだった。


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