《一花&二葉・W甘々バチバチ回》 「兄貴の隣は、譲れない」
家のソファを舞台に、**連を中心に“隣争奪戦”**勃発。
一花はクールな余裕系で攻め、二葉は甘え上手な妹力で猛アピール。
連はタジタジ、でもちょっとドキドキ……
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(ショートエピソード)
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連がソファに腰を下ろし、スマホをいじっていると――
「兄さん、ここ……空いてる?」
いつの間にか後ろから一花の声。
気がつくと、すっと隣に座っていた。
「……何してたの? 気づいてくれないなんて、ちょっと寂しい」
ふわりと香るシャンプー。
涼しげな瞳が、ほんのり潤んで見えるのは気のせいか?
「そ、そんなつもりじゃ……」
「……ふふ、冗談。けど……少しだけ、こうしてていい?」
静かに、でもしっかりと腕に寄りかかってくる。
そのとき――
「ちょっとちょっとちょっとぉ~!? なに先に隣座ってんのさ!!」
バッと走り込んできたのは、二葉。
「兄貴の隣は、あたしの席って決まってるのっ!」
「それ、いつ誰が決めたの?」
一花は視線をそらさず、すっと微笑む。
「……あたしが勝手に決めたの! 文句ある!?」
「はいはい……でも、兄さんも迷惑そうだよ?」
「迷惑じゃないよね、兄貴? ……ねっ?」
ぐいっと腕に抱きつく二葉。
「あっち行け~って言われても、今日は離れないからね!」
連は困惑しながらも、心のどこかで
**「悪くない」**と思ってしまった自分に、ちょっと自己嫌悪。
「……お前らなあ……」
ソファの両脇。
左に一花。右に二葉。
両腕に感じる、柔らかな感触と体温。
――この戦いに、終わりは来るのだろうか。