15日? ?時 天気 雨
ああ、何故神はこんな島を作ってくれたのだろう。
あれから(12日中?)腰は痛むばかり、土は弾け飛ぶばかりで何も収穫が無いかに見えた。
しかし、水原まではもう近い。
そう思い、思い切り石をぶつけてやった。
すると、私の体は洞穴の中へと放り込まれた。
懐かしい、冷たい水の感覚を一身に受け、最初は嬉しさのあまり、声を挙げた。
反響する自分の声の、なんと嬉し気で喧しい事。
少し泥で汚れてしまったが、綺麗な水をたらふく飲み干し、私はある事に気が付いた。
最初から、考慮すべき問題だったか。
いや、あんなに広いとは思わなかったのだ。
私が開けた穴は、頭上高くにあり、鍾乳石を辿って登ろうかとも思ったが、そんな都合の良い石は見当たらなかったし、地下洞はあまりにも広すぎた。
下を覗くと、どこまでも続くような深淵が広がっていて、酷く不気味だった。
左右を見ても、脱出できそうな場所は無いかに思われた。
しかし、今度は逆に、あの洞穴になんとかして繋がって、這って移動することはできないだろうか。
もし、空洞があるのなら、叩いた時に空洞らしい高い音が鳴る筈。
そう思い、私は何度も、何度も、洞穴のあらゆる壁を叩いたり、拳が使えなければ頭を思いきり打った。
そうして、夜になっても、また朝になっても、叩き続けた。
やっと、水源から出た時に、振り向きざまに見た自分の全身は、怪物のようになっていた。
だが、その衝撃も、蓄積された疲労の前では小さなもの。
書く物は書いた。
時計も壊れてしまった。
寝るとしよう。