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変貌の孤島  作者: ろーぐ・うぃず・でびる
5/7

 15日? ?時 天気 雨  

 ああ、何故神はこんな島を作ってくれたのだろう。

 あれから(12日中?)腰は痛むばかり、土は弾け飛ぶばかりで何も収穫が無いかに見えた。

 しかし、水原まではもう近い。

 そう思い、思い切り石をぶつけてやった。

 すると、私の体は洞穴の中へと放り込まれた。

 懐かしい、冷たい水の感覚を一身に受け、最初は嬉しさのあまり、声を挙げた。

 反響する自分の声の、なんと嬉し気で喧しい事。

 少し泥で汚れてしまったが、綺麗な水をたらふく飲み干し、私はある事に気が付いた。

 最初から、考慮すべき問題だったか。

 いや、あんなに広いとは思わなかったのだ。

 私が開けた穴は、頭上高くにあり、鍾乳石を辿って登ろうかとも思ったが、そんな都合の良い石は見当たらなかったし、地下洞はあまりにも広すぎた。

 下を覗くと、どこまでも続くような深淵が広がっていて、酷く不気味だった。

 左右を見ても、脱出できそうな場所は無いかに思われた。

 しかし、今度は逆に、あの洞穴になんとかして繋がって、這って移動することはできないだろうか。

 もし、空洞があるのなら、叩いた時に空洞らしい高い音が鳴る筈。

 

 そう思い、私は何度も、何度も、洞穴のあらゆる壁を叩いたり、拳が使えなければ頭を思いきり打った。

 そうして、夜になっても、また朝になっても、叩き続けた。

  

 やっと、水源から出た時に、振り向きざまに見た自分の全身は、怪物のようになっていた。

 だが、その衝撃も、蓄積された疲労の前では小さなもの。

 書く物は書いた。

 時計も壊れてしまった。

 寝るとしよう。

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