エピローグ1 外海からの来訪者 ケン
俺たちは街に着いた後、教会の人が使っていた屋敷の一部を借りて生活をした。
村が襲われたと報告すると、慌ただしくなり屋敷にいる人の数が減ったのだ。
そのスペースに俺たちは収まったと言うわけだ。
そして2日後には街に集まった協会の人と町の護衛などの人がカラトリ村へと出発した。
本当はもっと協会の人間が集まって出発する予定だったが、街の各所に協力を求めて無理やり出発を決めたそうだ。
そんなことが出来るのであればもっと早くしてくれていれば。。。と歯痒く思ったが口には出せない。
ミカ姉は屋敷にいた人に手当てをしてもらって、無事に容体が回復した。
その手当をした人は後から村に来る予定だったアランという若い男だった。
アランは金髪のサラサラとした髪に青い大きな瞳。優男という風体だ。
見た目通りの物腰が柔らかで、落ち着いた優しい声で話す。
そんなアランにミカ姉は一目惚れしてしまった。
アランと話す時は頬を赤らめてモジモジし小声になるし、アランを遠目から見てはキャーキャー言っている。
そんなミカ姉をシャリーはからかうが、ミカ姉のアラントークとなりすぐにげんなりした表情になる。
それでも次の日にはまたからかおうとする。今までからかわれた分をやり返したいようだが恋する乙女には勝てないようだ。
俺たちはそれから1ヶ月くらいここで暮らすことになった。
子ども達は俺やミカ姉の言うことを良く聞いてくれて、大きな問題もなく過ごせた。
ヴァーリアンラットの足止めや身を挺して守ったこともあり、素直になってくれているようだった。
ただシャリーには反抗的な態度をとっている子はいたが。。。
シャリーも頑張ってみんなのために行動していたと思うけど、子ども達にはそう見えなかったようだ。
その辺も言い聞かせては見たものの効果はあまりなかった。
村のみんなの無事だという知らせは、協会の人達が村へ向かって次の日には入った。
しかしヴァーリアンラットの討伐と安全確認のため村に戻るまで時間がかかってしまった。
村に帰ってからはまた変わらぬ日常。。。いやちょっと変化はあったが日常に戻った。
ヴァーリアンラットに破壊された柵の作り直しや、荒らされた田畑を耕し直したりと復興作業が日常に追加された。
俺は午前中は復興のお手伝い、午後から集会場で門下生達に剣を教えている。
コンコン。家でお昼を食べ終わったくらいに玄関をノックする音が聞こえる。
シャリーが来た様だ。シャリーは朝から集会場に行っているが、昼には迎えに来てくれる。
手間だし一度断ったが、お昼を家に食べに戻っているからついでだよと言われ押し切られてしまった。
「今、行くー」
俺はノックに返事をし、立てかけてある木剣を手に玄関を開ける。
「お待たせ、行こうか」
シャリーは笑顔で手を差し出してくる。
シャリーの手を取り、俺たちはいつも通り集会場へ向かった。




