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夢での出会い4

「もう沢山お喋りしたよ。疲れたよ」

「我ばっかり喋っておったではないか!!お主の話が聞きたいのだ!!」

「私の話なんてする事ないよ」

ため息混じりに言う。

さっきまで世界がどうのだとか魔法がどうのという話を聞かされていたのだ、今更私の話なんてスケールの小さいことを話しても。。。


「フフフ、お主も面白い話があるではないか」

セレスはニヤニヤとした笑みを顔に貼り付けこちらを見てくる。

「ケンと言う坊主と抱き合ってたではないか。

 その時感じたことなりを話してくれれば良い」

「なっ!!なんで知っているの!!」

私は叫び声を上げ身を乗り出した。

「知っておって当然じゃ。お主の中に居たんだからのう」

そう言われても納得出来ない!!

四六時中ずっと私のことを見ていたのか!!!


「こう見えて我も忙しいのでのう。ずーっとと言う訳ではないが、大体は見ておる」

セレスは腕組みをし胸を張って言い放った。

「変態!!バカ!!アホ!!」

思わず手元にあった枕を投げつける。

しかし見事に顔面に投げ返される。私は「ブヘッ」っと言いベットに倒れた。


「分身体とは言え神を侮辱するとは、なんて罰当たりなやつよ」

口ではそう言いつつセレスは楽しそうにしている。

「だって酷いじゃない!!全部見てるなんて!!酷いよ!!」

私は上体を起こし叫ぶ様に捲し立てた。


セレスは反論せず、黙ってこちらを見つめてくる。

10秒。。。20秒。。。30秒。。。1分。。。時が過ぎていく。

無感情な瞳を向けられ私は耐えきれず目を逸らす。


これまで喋り通して来たセレスが押し黙っている。

怒らせてしまったのか?疑心暗鬼になり段々と怒りより不安の方が大きくなってゆく。


「落ち着いたか?」

優しげなセレスの一言にホッとした。

そして「あっ、はい」と間抜けな声を出してしまう。

「お主の怒りはもっともじゃ。しかし我もお主の中で孤独でのう」

セレスは手を口元にあて、物憂げな表情をする。

「お主が楽しそうにしておるのが羨ましくての。ついつい見てしまうのじゃ。

 少しくらいは許してくれんかのう?」

自分の事ばかり考えて怒っていた自分が恥ずかしい。

壮大で傲慢だと思っていた少女が一変し哀れみに満ちた態度を取ったため、私は完全にほだされてしまった。

「少しくらいなら。。。」

つい許しをだしてしまった。


「そうかそうか!!許してくれるか!!」

一瞬で表情が明るくなり、声のトーンも一段高くなっている。

さっきの哀れみに満ちた態度は何だったんだ!!と文句を言いたくなる!!

「何度も聞くが、どうだったんじゃ?小僧と抱き合って」

「言う必要ないもん」

私は断固拒否の姿勢を取る。


「ドキドキしたのか?」

したに決まっている。

「何が良かったのじゃ?」

力強いところかな。

「それのどこが良かったのか?」

筋肉だよ!!それに安心感があるし。

あとは訓練の後だったからか汗の匂いも。。。

私はニヤニヤしながら思い出に浸っていた。


「あっ、また人が考えていることを!!」

「思考がだだ漏れなのが悪い」

むーっと膨れっ面を作るが、セレスはそれをみて楽しそうに笑っている。

「大体そんなに面白いの!!?」

「あぁ、面白いとも。

 人の感情の揺れ動くさまは面白い。色恋が絡むと特にのぉ」

「剣神のくせに恋愛話が好きなんて」

「お主はたまに口が悪くなるのう。

 まぁ良い。今日のところはこれでお開きにするかのう。

 我も疲れて来たわ」

それは賛成だ。私なんか何回疲れたと思ったか分からないくらいだ。


「あぁ、そうじゃ。そう言えば風化させた感情を戻す約束があったの」

セレスがパチンと指を鳴らす。

ケンに怯える自分の映像を見た時のショックが蘇る。

あっ、あぁぁ、何で私は。。。私は。。。これを仕方なかった事だと思い楽しく会話出来ていたのだろう。

蘇った感情と今までの行動のチグハグさが私を責め立てる。


「それじゃあの」

セレスが別れの言葉を言い、こちらが何も返す隙も与えず再び指を鳴らす。

私は来た時と同様にどこかに引っ張られる感覚になる。

そして視界が暗転し、眠りにつく。。。

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