村長の決断?
「あと一つ、相談良いですか?」
カーターが切り出す。
「なんだ、まだ何かあるのか?」
そう口髭の男が返す。
こいつのせいで私の存在感がどんどん薄くなっていく気がする。
「アレス教の教団。。。私たちは協会と言っているのですが。。。
協会に助けを求める事が出来るとは思うのですが。。。どうですか?」
今まではっきりとした口調であったカーターだったが少し歯切れ悪さを感じる言い方で問いかけて来た。
「その教会ってやつは具体的に何をしてくれるんだ?」
「はっきりとは言えませんが、金銭と人的な支援が行えると思います。
今はこの近辺の村にも私と同じ様に調査のため教会から人が派遣されているので。
ただ。。。」
「おぉ、それは是非ともお願いしたい!!」
カーターの言葉を遮り私は思わず答えた。
「村長、そんなうまい話があると思うのか?
学者先生、なんかあるんだろう?」
ぬぅぅ、またしても!!
「確実な事が言えなくて申し訳ないのですが。。。
支援を受けた場合、事態が収拾した後に何かしらの要求があるかと。
おそらくは村に布教のために教会を建てさせてくれなど」
「なんだそんな事か、教会などいくらでも建てれば良い」
「おいおいおい、そんな単純なものか?」
私の意見に口髭の男がまた口を挟む。
「そのくらいで村を救う手助けをしてもらえるのであれば安い物だ」
「例えばよぉ、この村でそのアレス教ってやつが広まってみろ。
そしたら何言い出すか分かんねぇぞ?
村長はその教会のヤツがなった方が良いとか言い出すかもだぞ?」
それはダメだ!!絶対にダメだ!!
次の村長は私の息子にすると決めている!!
「それは極端な例だとは思いますが、良くも悪くも何かしらの変化はあるはずです。
人によっては受け入れ難い変化があるかもしれない。
時間はあまりありませんが、慎重に判断して下さい」
「まぁ、俺も色々言っちまったが、村長の言う通り村が助かると思えば安いものか。
俺は教会に助けを求めることに賛成するぜ」
口髭の男がそう言うと、「そうだな、俺も賛成だ」と残りの2人も賛成した。
なんとかせねば、このまま教会に助けを求めることになりそうだ。
「しかし、他の住人の意見も聞かねば」
私は苦し紛れの意見を出した。
「誰に聞くんだ?碌な意見出てこないだろう。
みんな村長が決めたことに従うと思うぜ」
ぬぅぅ、責任だけ押し付けよって。
ほぼお前が決めた様な物ではないか!!
「村に被害が及んでからでは遅い、教会に助けを求めようではないか」
そう言う他なかった。




