村長の家にて
早く出て行ってくれないものか。
魔物だか何だかを調査するためにこんな田舎まで来るなど馬鹿げとる。
外で変な噂を立てられない様にと良い顔をしたのが間違いだった。
やれアレしてくれだのコレしてくれだの頼んで来る!!
コンコン
「おーい、村長、いるかー」
村の連中が来た様だ、こんな時間になんの様だ?
「おーい、出てくれー」
家内に呼びかける。。。反応がない。
そう言えば友達の家でお喋りしてくるとか言ってたな。
仕方ない出てやるか、ほっといたら勝手に入ってくる様な連中だ。
ドアを開けると薬草取りに行った3人が立っていた。
「とりあえず入れてくれよー」
こちらの返事を待たずズカズカと中に入り、居間の方に向かう。
本当にこの連中と来たら!!アホばっかりか!!
私は入って良いなど一言も言っとらんわ!!返事を待て、返事を!!
言ったところで暖簾に腕押し。何も変わらん。
私はため息をついてドアを閉める。
私が居間に入ると、勝手に寛いでいた。
アホなのか?アホなのか?
「何をしているんだね?」
私は極めて冷静に質問をした。
「聞いてくれよー、薬草取りの最中に学者先生とこの坊主とダニエルのとこの嬢ちゃんが魔物に襲われたんだとよ」
「なっ!!」
子どもが襲われたと言うのにこいつらは何をしているんだ!!
「二人は大丈夫なのか?」
「大丈夫、大丈夫。擦り傷くらいで、たいした怪我はしてなかったよ。だよなー」
「そうそう、まぁ嬢ちゃんの方はショックで気を失ってたけど」
「なっ!!!それでお前達はシャリーを放って何をしているんだ!!!」
あまりの無責任さに私は怒鳴ってしまった。
「まぁ落ち着けって、ちゃんと家に送り届けているさ。あとは俺たちのやれることはないさ。」
「私は様子を見てくる、お前達は勝手にしていろ」
そう言い私は部屋を出ようとする。
「だから落ち着けって、この後に学者先生が此処に来るんだから。
坊主から経緯や事情を聞いてくれるんだってさ」
「そうか、念を押すが本当にシャリーは無事だったんだな?」
「村長は心配性だよな、大丈夫さ。
その辺は坊主からも聞いていて、魔物からは傷つけられてないってよ」
私は少し安心する。
そして、学者先生一人で事情を聞くことが良い判断だと思えた。
この連中がいると話を聞くだけで一苦労するだろう。
コンコン
玄関がノックされる。
学者先生が来たのだろう。
そう思った瞬間大声が響き渡る。
「勝手に入って来て良いぞー」
私は思わず耳を塞ぐ。
アホなのか!!本当にこの連中は!!!




