表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は宇宙船の中でした  作者: 光晴さん
勇者のその後

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/181

第92話 勇者パーティー




宇宙歴4263年1月6日、新年を祝いのんびり過ごした後、直美さんが僕に行方不明の勇者パーティーを探してほしいとお願いしてきた。


『バルテーユ王国』という国が勇者召喚をおこない、坂宮直美を召喚し、ダンジョンの最深部にいた魔王の討伐に成功する。

その時の勇者ナオミの仲間を探してほしいとのことだ。


直美さんがオークション前の奴隷商で聞いた話によると、勇者パーティーの仲間は全員奴隷に落とされ、他の町などで売られたらしい。



……青い星で起きたことだし、星の管理人である僕は直美さんの仲間を捜索することを了承した。


とにかく、まずは情報の収集から始める。

『バステーユ王国』を監視し、勇者の仲間がどこに売られたのかを探っていくことに。



「それでは直美さん、勇者パーティーの仲間のことを教えてください」


「ええ、まずは盾役をこなしていた戦士のアレクサンダーのアレクね。

彼は、勇者パーティーでみんなを敵の攻撃から守る役割をしていたわ。

タワーシールドという大きな盾と、腕に装着する小さな盾を使いこなし、つるはしのようなハンマーを装備していたわね。


髪は短髪で金色、目は青で日焼けが似合うごっつい筋肉の男よ。

鎧は全身鎧をつけて、安心感があったわね」


まさしくアレクさんは、戦士の盾役か……。

でも、こういうタイプって脳筋が多いような気がするな……。



「次は、私と一緒に遊撃をしていた魔法剣士のヴィクトリア。

彼女は、本当ならバステーユ王国の第1王女様なんだけど、貴族たちの罠にはまって犯罪者奴隷にされちゃったの。


バステーユ王国は、年功序列で王が決まるから本当なら彼女が女王になるはずだったんだけど、貴族は彼女の下の第1王子を推していたんだよ。

で、濡れ衣着せられ犯罪奴隷へ。


勇者パーティーに入ったのは死ぬ確率が高かったからだろうね……。


彼女の髪は銀髪でショート、目は青でプロポーションは出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいたわ。

鎧は動きやすさを重視した軽鎧、剣を3本持っていたのも特徴かな」


「剣3本を使っていたの?」


「いっぺんにじゃないわよ、敵に応じて使い分けていたわね。

彼女、魔法も使えるから……」


ヴィクトリアさんは、勇者パーティーに入る前から犯罪奴隷か。

……今も生きているかどうか心配だな。


それに、もし生きていたとしても、まともでいてくれるかどうかも……。

……とりあえず、探してみようか。



「次は、斥候などを担当していたルーク。

彼は、索敵や罠解除などで、私たちを安全にダンジョン探査に集中させてくれたわね。彼がいれば、大抵の罠は見破れて解除できたし、宝箱に仕掛けられた罠も解除していたから大いに助かったわ。


それと、ルークは支援魔法が得意でね、戦闘中は私たちの支援に回ってくれたりとまさに『縁の下の力持ち』だったわね。


髪は金髪で少し長め、目は青で一見すると普通の青年だけど筋肉はあったから細マッチョかな。

鎧はさらに動きやすさを重視した革鎧、剣は使わず剣の半分くらいのナイフを何本か装備していたわね。後、小道具も多かったような気がするわ。


僕のイメージは、ドロボウです。っていうどこかの三世なんだよね。

でも結構ルークさんて、地味目な気がするな……。



「最後が、精霊使いであり魔法使いであり弓使いのエルフのトリニティ。

彼女はエルフだけあって、本当にすごいの一言ね。

他のパーティーメンバーより長く生きているし、ダンジョン制覇や魔王討伐は彼女の助力無くしてなしえなかったといえるわ。


ダンジョン内だから派手な魔法は使えないけど、精霊魔法や一般的な攻撃魔法を組み合わせて敵を薙ぎ倒していくの。

一撃必殺はなかったけど、多くの攻撃魔法を当ててボコボコにしていく様子は、どこか面白がっているようにも見えたけどとにかく優秀な仲間だったわね。


ただ、彼女も奴隷にされちゃったようなんだけど、エルフって奴隷として売ることができる国って少ないはずなのよ。

だから、もしかしたら裏ルートで売られた可能性があるのよね……」


「裏ルートですか……」


「とにかく探してください、レオン君。

彼女は金髪で髪は長く肩のあたりまであったわね。

目は緑で、エルフは胸が小さいって常識を覆すほど大きかったわ、プロポーションも良かったし……」


エルフは胸が小さいって常識だったのか?

……エルフも人と同じで、それぞれだと思うけど……。



とにかく、アレクサンダー、ヴィクトリア、ルーク、トリニティの4人を見つけ出すところから始めるか。

……でも、写真でもあれば探しやすいんだけど、それは流石に無理か。


ならば、まず直美さんを売った奴隷商のところを調べて情報収集といきますか。

確か、この奴隷商で他の仲間の情報を耳にしたみたいだし。




「ところで、勇者パーティーの仲間たちを見つけたら、直美さんはどうするんですか?」

「?どうするって?」


「ええ、自ら助けに同行するのか、僕たちに任せるのか」

「勿論、同行させてもらうわよ!」


……分かっていたけど、直美さんの決意はかたそうだな。

ロージーに、直美さんを変装させる用意をさせておこう。

再生医療の応用で変装も可能だと思うから……。








第92話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ