第68話 奴隷オークション 1日目
僕たちがオークション会場の2階席に着いてから10分ほどで、奴隷オークションが開催された。
前方にあるステージに、すべての明かりが集中し司会進行役が出てくる。
タキシードのようなビシッとした服で、いかにも司会進行役と分かる服だ。
『会場にお集まりの紳士淑女の皆様、お待たせいたしました!
これより、今日から3日間をかけて行われるは、各地から商人たちがその力を持って集められた奴隷たちのオークションでございます!
今回は奴隷のみを取り扱うことになりますが、半年後には魔道具オークションや武器オークションなどの企画もございます。その際は奮ってご参加くださいませ!
さて、今回リストなるものを廃止いたしました。
それは、奴隷の予約購入が目立つようになってきたからです。
オークションにかけ、競り勝って手に入れてこそのオークションだというのに予約して購入とは何事かと、ギルドマスターたちのクレームが激しく、今回からリストを廃止いたしました。
ですが、奴隷の紹介の順番はいつもの通り、家族奴隷から始まり子供奴隷、男奴隷、女奴隷となります。
それでは、時間も押し迫っていることですし、さっそく始めさせていただきます!』
ふむ、1日ごとに順番を変えずに奴隷を出してくるというわけか。
……僕に関係する奴隷は全部だから、見逃せないな……。
『では、エントリナンバー1、ピッター家族です!
構成は、父親、母親、長女、長男、次女、三女の5人です。
ある村で起こった飢饉のために、家族で売りに出されました!
それでは、金貨20枚からスタートです!』
金貨20枚からか、前どこかの町でおこなわれていたオークションだと金貨1枚スタートだったよな……。
「……家族奴隷は、人気がないのかな?」
『札をあげる者が、極端に少ないのう……』
『もういませんね? では金貨25枚で『222』番の札番号の方落札です!』
なんだか拍子抜けだ、簡単に落札できてしまった。
僕の席に、係の人が来て札を1つ渡してきた。
「あの、これは?」
「これは、落札商品との交換札です。数が多くなってもいいように紐がついてますからまとめておかれるとよろしいかと」
「ありがとうございます」
確かに、札に紐が結んであるな。
この札をまとめておけるようにした工夫か、どうやらまとめ買いする参加者がいるってことか。
僕たちのように……。
▽
こうして、始まった奴隷オークションは、家族奴隷から始まりどんどんと進んでいく。
ただ、僕たちがかなり目立っていた。
何故なら……。
『はい、エントリーナンバー24の女の子、ジュリアちゃんは金貨47枚で『222』番の番号札の方がまたまた落札です!』
そう、24回連続落札をしていたからだ。
ここまでにかかった金額は、金貨1000枚弱。
まだまだ余裕があるが、今日は初日だということは忘れていない。
悪目立ちしているが、人手不足の町に呼ぶためなので必要な人材は購入していく。
……たぶん、後で運営の商業ギルドから何か言われそうだ。
『ここで、今日の子供奴隷はお終いです!
皆様、お待ちどうさまでした。
特に冒険者や貴族の方々、ここからは成人した男女のオークションとなります!』
ここからは、必要だと思った人を購入していく予定だ。
他の参加者とは、違った購入の仕方かも……。
『それでは、エントリーナンバー25、ローガ、25歳です!
彼は冒険者として今まで活躍してきました。
しかし、ダンジョン探索中に迷宮盗賊によって奴隷送りとなりここにいます。
得意武器は剣、槍、斧などの力武器!
奴隷前のランクはBランクとなっております!
では、金貨100枚からスタートとなります!』
金貨100枚からか、Bランク冒険者はこの青い星ではベテランランクだった。
手に入れてすぐに使える冒険者、というわけか。
『金貨140!140! 金貨150!150! 金貨160!160!』
どんどん上がっていくな……。
金貨200枚を超えて、まだ複数の札が上がっているようだ……。
『レオン、この者は購入せんのか?』
「拠点には必要ないかな。僕たちが購入を考えるのは、生産力を持った人たちだからね……」
『なるほどのう……』
『……の番号札の方が、金貨260枚で落札!』
即戦力はやっぱり高くなるんだな……。
購入者は、冒険者の人達みたいだ。
▽
どんどんと冒険者から奴隷になった人たちが、ステージに上がり落札されていく。
ただ、僕が購入を考える男奴隷はいなかった。
『では、これで男奴隷はお終いです!
1階の皆様、お待たせいたしました!ここからは女奴隷の紹介です!
では、参りましょう!
エントリーナンバー36、リスティア、27歳です。
さる侯爵のお屋敷でメイドとして働いておりました経験を持つ女性です。
両親の都合で、メイドをやめさせられ結婚させられるところを盗賊に襲われ奴隷落ちとなりました。
しかし、メイドとして働いていた経験はかなりの財産かと思われます。
では、金貨100枚からのスタートです!』
へぇ~、侯爵家でのメイド経験があるのか……。
これって即戦力のはずなんだけど……札の上りが少ないね……。
『ふむ、この娘のネックは年齢かのう』
「……やっぱり若い女性がいいのかな?」
『下の連中は、経験より若さじゃろうな……』
下の連中の、スケベ面が目に浮かぶ……。
でも、僕は購入してもいいかな、セーラのためにも。
『おおっと、番号札『222』番の札が上がった!
もういませんか?いませんね?番号札『222』番の方が、金貨114枚で落札!』
さて、次はどんな奴隷が出てくるのかね……。
第68話を読んでくれてありがとうございます。
次回もよろしくお願いします。




