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転生先は宇宙船の中でした  作者: 光晴さん
続・青い星の拠点

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第64話 問題発生?




宇宙歴4262年8月3日、緑の星で起きた天空要塞墜落の件は、一応解決した。

シャロンは今後のアリシア様たちのことが気になっていたが、そのことは彼女たちに任せようということになり、自分の星へ帰っていった。


僕も緑の星はルルとロロもいるし、することはないと判断して青の星の宇宙船『ハルマスティ』へ帰還した。


緑の星で戦争が始めるのは、少し時間がかかるとロージーたちは予想しているし、アリシア様たちが島を開拓して住めるようになるまで面倒を見る必要はないはずだ。

そんな理由で僕たちは帰還したのだ。



僕たちが緑の星から帰還すると、すぐに青い星の拠点の島でトラブル発生とシンシアから教えてもらった。


何でも、拠点の港に迷い込んできた船が一隻あったそうだ。

その船の乗組員たちが、拠点の町でいろいろやらかしてくれたらしい。


その報告を聞き、僕はアルとアシュリー、それにクレアとソフィアを連れて拠点の島に降り立った。


「まずは、この町の管理を任せているセーラに会いに行きましょうか」

『じゃな、領主館に住み始めたときくぞ』

『領主館はこっちですよ、若旦那』


乗ってきた宇宙船『ガラハット』を亜空間ドックにしまうと、町の中心にある領主館へ向かう。


青い星のこの拠点を少ししか離れていないのに、結構様変わりしているものだ。

住民たちの家が増え、店もできていた。

それに、アンドロイドたちが出した雑貨屋が繁盛しているのは、まだまだ人が少ないからなんだろう。


港に泊まっている船の件が片付いたら、また奴隷商で奴隷を購入してこないといけないかな……。


「畑とかも、だいぶ広げたんだね……」

「はい、雑貨屋でタネが売り出されましたから、皆で育ててみようってことで」

「儂らも手伝っておるんじゃよ?」


「クレアとソフィアも手伝っているってことは、セーラさんも畑仕事を?」

「勿論です、ご主人様」

「それじゃあ、まだまだ住民が足りないんだね……」


やっぱり、奴隷を買いに行かないと。




領主館は、僕たちが用意した建物の一つだ。

本当はお城を1つ建てたかったんだけど、町にお城は合わないなと思い領主館にした。

領主館は、四階建ての学校のような建物で町のことに関する仕事はすべて一階で済ませれるようにしてある。


市役所みたいだなと思えばわかりやすいか。


二階は使用人が住み、三階から上を領主やその家族が使うようにしてある。

まあ、今はセーラさんしか三階から上は使ってないんだけど……。


そして今、僕たちは領主館の一階にある謁見の間に通された。


ここは、この町の領主と島の外の国の代表者とかと会うために使用されるんだけど、今は公益なんかしてないので普段は使っていない。


僕たちがこの部屋に通されたのは、多分使ってみたいからなんだろうね……。



謁見の間の扉が開くと、セーラさんがメイドさんを連れて入ってきた。


「レオン様、お久しぶりです!」


そう言って僕を抱きしめてくるセーラさん。

やっぱり僕は子ども扱いなんだろう、実際7歳の子供なんだけどね……。

僕を抱きしめたまま、一通り挨拶を終える。


「セーラさん、お久しぶりです。ところで、港の船はどうするんですか?」

「それは、私たちも困っているのよね……」


「レオン様、実は船の乗員3名がこの島で暮らしたいと申しているのですが……」


困ったセーラさんに代わり、後ろに控えていたメイドさんが僕に現状を教えてくれた。



船がこの島の港に姿を現したのが10日前、初めはこの島に人が住んでいることに驚いていた。

船に乗っている人が1人で船から降りてきて、港に視察に来たセーラさんと交渉をしたそうだ。


名前はコルツ、普通の初老の男性だったそうだ。

見た目は海賊とかには見えなくて、商人かと思ったらしいが本人は船乗りといっている。

3日分の食料と水を売ってほしいと交渉してきた。


セーラさんたちは、特に断る理由もなかったので3日分の食料と水を売ってあげたそうだ。

ところが、問題はここからだ。


3日後、次に船から降りてきたのは2人の男。

2人とも、前の男と比べるとガタイも良く、これぞ船乗りという体つきをしている。

その2人が、この町に娼館はないかと聞いてきた。


長い船旅でたまっているのだろうと思ったが、この町にそんな商売をしている所はない。

この町にない事を告げると、その男たちはその辺の女性たちに声をかけ出した。


だが、この町の女性はそんなに多くない。

女性全員に断られると、トボトボと船へと帰っていった。


その後、最初の初老の男性がセーラさんのもとに謝りに来たそうだ。


こんなことがあって、町中を女性が出歩くことがなくなったとのこと。

船は停泊したままだし、男たちは町に出てきて買い物をしていく。


「もう少し手荒な問題を起こしてくれれば、こちらも対処できるんですが」

「そうなのよ、乱暴をするわけでもないしただ声をかけているだけではね……」



なんだかいやらしい問題だな……。

これは力づくで解決できる問題ではないね。


「う~ん、今はどうすることもでないね」

「やっぱり、レオン様でも難しい問題なのね」

「そうだね、乱暴をされたとか襲われたとかそういう直接な被害がないと動けないよ」


「「「う~~ん」」」


この問題には、アシュリーやアルも困っているようだ。

どうしたものか……。








第64話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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