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転生先は宇宙船の中でした  作者: 光晴さん
星の管理人に

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第29話 審査




宇宙歴4261年11月16日亜空間ゲートの設置を終え、ようやく自分の子供に会えると宇宙船『ハルマスライン』を青い星の簡易宇宙港に。


簡易宇宙港に泊めてある宇宙船『ハルマスティ』のすぐ隣に、宇宙船『ハルマスライン』を泊めると連絡通路を宇宙船と繋げ、その中を通ってニードル、シルビアは宇宙港へ。


そして、簡易宇宙港のロビーでレオンは両親の到着を待っていた。



「レオン!」


シルビアの声が聞こえ、そっちに目をやるとシルビアがレオンの目の前にまで駆け寄っていた。そして、そのままシルビアはレオンを抱きしめると涙を流しながら号泣するのだった。


「……レオン、よかった、無事で………ああ、レオン……」

「……心配かけてごめんなさい母さん」


母と子が抱き合い、再会を喜んでいる所へもう1人の再会を楽しみにしていた父親のニードルがレオンとシルビアに近づき、二人共ども抱きしめた。


「と、父さん……」

「無事でよかった……こうして、じかに会ってようやく実感できた……」


父親のニードルは泣いていた。

息子のレオンが生きていることは分かっていた、でも、こうして直接抱きしめることでようやく実感できたのだ。


それまでは、気を張って大丈夫なふりをしていただけだ。

だが、もう我慢することはない。自分の息子のレオンと妻であるシルビアを抱きしめながら、ニードルは涙を、安堵の涙を流すのだった。



簡易空港のロビーで、親子三人が抱きしめ合い泣いている様子をレオンのアンドロイドであるロージーと、シルビアのアンドロイドであるハンナ、そして、ニードルのアンドロイオであるグリーの三人が見守っていた。




▽    ▽




星の管理人審査官のモニカは、自分の隣で泣いているベルニーに少し引いていた。


「ちょっとベルニー、何泣いているのよ……」

「だ、だって、親子の感動の再開だよ?私、こういうの弱いのよ……」

「ったく、しょうがないわね……」


そう言いながら、モニカはベルニーへそっとタオルを渡してやるのだった。




それから少しして、再会を喜んだあとのニードルから星の管理人審査官のモニカとベルニーが紹介された。


「中央政府、星の管理人申請の審査のため私たち審査官が派遣されました。

これからレオン君が、星の管理人にふさわしいかどうか審査いたします。

なお、審査はこちらからいくつかの質問と確認を行うだけですので、そう緊張することはありませんよ」


そう言われ、レオンは少し肩の力を抜くことができた。


「ではまず、レオン君が管理したい星は目の前の『青い星』で間違いないですか?」


レオンは、ニードルとシルビアにアンドロイド三人が見守る中、審査を受けることになった。

まずは大前提の管理する星を聞かれている。


「はい、あの『青い星』で間違いありません」

「……分かりました、では次に管理方法はどのようにしますか?」


レオンは簡易宇宙港のロビーの片隅にある、ソファと机という簡易待合場で対面に座り管理方法を聞いてくるモニカに感心していた。

そしてこの人は、かなり真面目な審査官だ。気合を入れなければ、と。


「青い星の管理は直接管理はせずに、神様のように衛星軌道上から見守るようにしようと思っています。

この青い星は、貴重な『魔法を使って発展した星』です。

僕たちが手を出して、この星の文明を乱すようなことはしないようにします」



「……なるほど、見守りタイプを選択するのですね」


モニカさんが僕に質問し、答えを手元のタブレットに記入していく。

隣のベルニーさんは、手元のモニターを確認しこの審査風景を記録しているようだ。


僕が、映像を記録しているベルニーさんに目を向けると、僕の視線に気づいたベルニーさんはニコッと笑ってくれた。


「次は、宇宙海賊などの犯罪組織の介入に対してどう対処しますか?」


きた、僕が一番懸念していた質問だ。

この質問で一番重要なのが、宇宙海賊などの犯罪組織の介入だ。そう、敵は宇宙海賊だけじゃない惑星資源を強奪していく犯罪組織も敵なのだ。


こういう連中を追い払うには『力』が必要だ。

それも圧倒的な力を見せつけねばならないのだ。



「宇宙港の外をご覧ください」


簡易宇宙港のロビーから外を見ると、下には青い星が美しく見えていて、さらに僕の使っている宇宙船『ハルマスティ』が見える。

そのハルマスティから桟橋一つ挟んだ隣に、父さんが乗ってきた宇宙船『ハルマスライン』が泊まっている。


「……何もないようです……ん?!」

「あれは、亜空間から出てきているの?!」


審査官のモニカ達や父さんたちが見守る中、目の前の宇宙空間に真っ白い宇宙戦艦が次々と現れ始めた。


大きさはまちまちだが、あれはまさしく艦隊だ。

先頭の宇宙戦艦が一番大きく、その少し後ろの両隣に構える宇宙戦艦二隻が七隻のうち一番小さいみたいだ。


「レオン君、あれは何ですか?!」


「あれこそが、対宇宙海賊船用艦隊『ブリュード』です。そしてあの七隻が、宇宙海賊などに対抗する力です」


ようやく、真っ白な宇宙戦艦七隻を紹介することができた。

父さんたちも、ブリュードを見てすっごく驚いている。しかし、ロージーは驚いてないな……。


ハンナもグリーも驚いているのに……。







第29話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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