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転生先は宇宙船の中でした  作者: 光晴さん
星の管理人に

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第24話 映像から分かる緑の星




ダークエルフのクレアをロージー達アンドロイドに紹介をした後、僕たちは新たな問題の惑星緑の星の映像を見ることに。


何日か前に、ロージーから知らされた新たに発見した緑の星。

その緑の星に、衛星軌道上から偵察をおこなうようにと安全面を考えて指示を出しておいたが、今その緑の惑星の地上を見てみればその指示が正しかったことが分かる。


僕たちの前で映し出される映像には、一体のドラゴンを相手に何十人もの人間たちが立ち向かっていた。


しかも、その人間達が持つ武器が問題だ。


「ロージー、あれって銃なのか?」

『詳しくは本格的に調査してからになりますが、おそらく魔力を利用した銃まがいのものといったところでしょうか』

「ん~、となると『魔導銃』という言い方が正しいのかな……」


種族問わず、人族、獣人、エルフ、ドワーフといろいろな者たちが戦いをしている。

相手はドラゴン、それも体長10メートル以上の大物だ。


「ソフィア、あの大きさのドラゴンとなるとかなりの強さだよね?」

「そうじゃな、あの大きさなら青い星では町の危機とか言って騒がれるぐらいじゃろうな」


整列し効率よく攻撃していく人々、指揮官だろうか?金属の全身鎧を装備した人の指示で位置を移動し攻撃して弱らせ、最後にはドラゴンを倒してしまった。



「ん~、音声も拾えればよかったかな?」

『すみません若旦那、偵察のみという指示だったので映像だけ撮れるようにと』

「いや、ロージーの所為じゃないよ。僕の指示が悪かったんだから、気にしないで」


その後、本格的に緑の星の観察を行うためいろいろな観察衛星を飛ばすことにした。


「でも、ある程度緑の星がどんな星なのかは分かっているんでしょ?」

『はい、偵察衛星の映像のみでの分析ですが分かっております。


まず、緑の星の直径は青い星とほぼ同一、緑の星の周りをまわる衛星も青い星と同じ二つの月です。

衛星軌道上からの映像解析によれば、緑の星に住む種族も青い星と同じでしょう。


今だ発見できてない種族もいるでしょうが、それはこれから本格的に調べ上げて見つけていきます。


次に、生物の生息場所ですが、これは生存の仕方が違っていました。

生物たちは一つの大陸に一つか二つの大きな国を造り、生活しているようです。

種族間の差別はあまり確認できませんでしたが、一つの種族でできている国は存在します。


ただ、他の国のように大きくはなく繁栄しているとはいいがたい様子です』


つまり、人々は一つの国に所属し生活していると。

そこには種族差別はあまりなく、平和に暮らせているということかな?


でも大陸に一つか二つくらいの国って、かなりの大きさだよな。

緑の星は14の大陸に別れていて、一つの大きさはオーストラリアぐらいかな。

それが14。


それに何が緑の星に見えるのかと思ったら、どうやら大気の層の一部が緑色の何かでできているみたいだ。

それが緑の空や緑の星に見える原因らしい。

これからの調査に期待だな……。




「それにしても、この緑の星はドラゴンが多いみたいだね。映像をざっと見ているだけでもかなりの数のドラゴンが映っているし……。」


『それなんですが若、ドラゴンの巣みたいな島を見つけました』


シンシアがパネルを操作し、僕の目の前にある映像を持って来る。

それは、小さな火山島。その島の中央にある洞窟からドラゴンが顔をのぞかせ、周りを確認後、姿を現し翼を広げて飛び立っていく。


「……この火山島の地下で、ドラゴンが生まれているのか?」

『分かりませんが、映像を確認する限り出て行くドラゴンはいますが帰ってくるドラゴンはいませんでした』

「となると、この洞窟でドラゴンが生まれているか、造られているかだな」


『造られる、ですか?』

「レオンよ、ドラゴンを造るとは穏やかではない話じゃな。緑の星では、ドラゴンを人工的に作っているかもしれぬということなのか?」


「あくまでも、可能性の一つです。僕たちで映像だけですが確認していると、魔物の数が青い星とは違ってあきらかに少ない。

魔物が少ない代わりにドラゴンが多いんです。


もしこれが意図的におこなわれているとしたら、ドラゴンを倒すために進化した人々がドラゴンを狩りつくした時、その力の矛先はどこに向くのか……」


僕の考えに、クレアが息をのむ。

ロージーたちは、僕に視線を向けたまま。

ソフィアは、何か考えているようだ。



『若旦那、当分それはないかと思います』


オリビアがめずらしく意見してきた。


「僕の意見は可能性の一つなんだけど、でもどうしてそう思うの?オリビア」

『人はそこまで愚かではないからです。確かに、権力を握った者たちはそんな考えかもしれませんが、そういう時は必ず立ち上がってくる『勇者』という存在が出てきますよ』


勇者か、どんな物語にも正しい蜜へ導くものが現れるのは世の常。

そうだな、人をもう少し信用してもいいのかもな……。


「勇者か、久しぶりにその言葉を聞いたのう」

「ソフィアは、勇者を知っているのかい?」

「ああ、人類の希望、人々の光、魔を打ち滅ぼし人々に平和をもたらすもののことを言うらしいのう」


「へぇ~、青い星にも勇者はいるのか」

「今はおらんようじゃがの、魔王が現れるとどこからか勇者が現れるようじゃ」


青い星は本物のファンタジー惑星だったか。

魔王に勇者か、いつか会って話をしてみたいな~。








第24話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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