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転生先は宇宙船の中でした  作者: 光晴さん
星の管理人に

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第23話 顔合わせ




宇宙船『ハルマスティ』のブリッジに僕とロージー、そしてクレアは入っていく。

すると、そこにいたのはロージーと同じアンドロイドのエリー、アシュリー、シンシア、オリビアの四名。


彼女たちで、ハルマスティをはじめ簡易宇宙港や生物が住める空間のコロニーの管理などをこのブリッジから操作している。

ただ、いつまでも彼女たちに管理を任せられないので、管理のついでにマニュアルの製作やオートプログラムの作成も同時にやっていた。


「みんな、ただいま。それと、お疲れ様」

『『『お帰りなさい、若旦那』』』

「うむ、お帰りなのじゃ」


エリー達アンドロイドとは違う女性が1人そこにいた。

僕は僕の隣にいたロージーを見ると、説明をしてくれる。


『若旦那、彼女はここから見える赤い月に住むエンシェントドラゴンのソフィア様です』


「ドラゴン?!」

「っ!」


ソフィアの正体を知って驚く僕の後ろに、同じく驚いたクレアが素早く隠れる。


「そうじゃ、我は青い星にできたこの施設が気になってのう。近づいてみたら、中でこの者たちが何か喋っていたのでな、ついここに転移してきたのじゃ」


どうやらこのドラゴンは暇だったようだな。衛星軌道上にできたこの施設『ガーデン』に興味を持って宇宙船のブリッジに来るとは……。


しかし、宇宙空間でも魔法の転移が使えるんだな……。

いろいろ驚くことはあるけど、敵意は感じないしこのままいてもらうか。


「……まあ、敵意は感じないしこのままいてもらってもいいかな」

「おお、ありがとう若旦那!」


ソフィアは喜びのあまり、僕に抱き着いてお礼を言ってきた。

エンシェントドラゴンの人化した姿の女性は、プロポーションがすごくて胸の大きさはこの中の女性の中で一番大きい。


その大きな胸に僕の顔が埋まり抱きしめているのだ。

息が出来なくて苦しんでいると、クレアがソフィアを注意してくれた。


「ソフィア様!そのままではご主人様が死んでしまいます!」

「ん、おお、すまんすまん」


僕は九死に一生を得ることができた。しかし、生体強化した僕の力でもビクともしないなんて……。

でも、多分これは僕が6歳の身体だからだろう、大きくなれば……。



『ところで若旦那、こちらの女性のことをまだ聞いてませんが……』


ロージーがクレアを見て、僕に説明を求めてきた。

また、ほかのアンドロイドのエリー達も頷いて興味があるみたいだ。


「ふむ、我が見るにその娘はエルフ……いや、ダークエルフじゃの」


クレアは、ソフィアの指摘に怖がって僕の後ろに隠れたままだ。

僕の後ろといってもこの体は6歳のもの、完全に隠れることはできないんだが……。

多分、精神的なものなんだろうな……。


「ソフィアが言ったとおり、クレアはダークエルフ。青い星の町で購入した奴隷のクレアだ。仲良くしてやってよ?」



一瞬、ブリッジに沈黙が訪れたがすぐに質問が始まった。


『若!地上に降りて奴隷買ったの?』

『しかも、そんな美少女の奴隷を買うなんて……』

『お金はどうしたんですか!』


『若旦那~、私というものがありながら他の女を側に置くなんて~』

『どういうつもりで購入したのか、社長たちも交えてじっくりお話を聞かないといけませんね……』


アンドロイドの5人が、一番動揺しているようだ。ソフィアはニヤニヤしているだけだし、クレアはまだ怖いのか、僕の後ろに隠れたまま。

……これは少し落ち着くまで待つか。




「落ち着いた?」


『……失礼しました』

「お主ら、すごい動揺のしかただったのう」


まったくだ、特にエリーが酷い。まるで僕とエリーが恋人同士のような言い方をして……。

シンシアは奴隷購入に驚いているし、オリビアはクレアの容姿に驚いていた。

アシュリーは購入資金の出所が気になっていたし、ロージーは僕の両親に告げ口する気満々だったな……。


「あ~、とにかくわけあってクレアを購入したんだよ」


僕は地上でのクレアの立場や奴隷になった経緯などを詳しく話した。


「というわけで、これからは一緒に生きていくことになるからね?」


『……分かりました、ただ、社長たちには若旦那の方から報告をお願いします』

「ロージー、僕が報告していいの?ロージーが報告する気満々だったじゃない」

『先ほどの経緯を聞いて、真剣にクレアのことを考えているのだと分かりましたから』


「……ありがとう、ロージー」

『いえ……』


他のみんなも分かったようで、クレアを囲んでいろいろ話をしている。

自己紹介とかしているようだ。


「お主、なかなか面白い子供だのう。まるで、外と中身が違うような感じがするぞ?」

「気の所為だよ。僕はレオン、ただの6歳の子供だよ」

「まあいいじゃろう、我はソフィアじゃ、よろしくのう」


ソフィアと握手をして仲良くなることができた。

クレアもみんなに受け入れられそうだし、本題に移ろう。


そのために、一か月の青い星での滞在を繰り上げて帰ってきたんだから。


青い星と同じ太陽周回軌道上を回り、青い星と同じように魔法が使えるらしい緑の星。

その謎をこれから解明していくのだ。


この緑の星に対しては、ソフィアも興味があるようで緑の星に飛ばした衛星からの映像にくぎ付けだった。



「……ソフィア、緑の星に降りてみたいか?」

「我は遠慮するぞ、あの星は我らドラゴンにとって地獄でしかない……」


だろうね、あの映像を見たら行きたくないよな……。








第23話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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