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黒の騎士・白銀の王  作者: hiko
最終章 銀の目覚め
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序話

 王都から馬車で三日ほど進んだ所に一つの集落があった。そこは神聖帝国との国境にほど近く、過去幾度も両国間の紛争に巻き込まれてきた地であった。


 その度に家が焼かれ、親を失い、子を失い、それでもその地に暮らし続ける人々。なぜ彼らはその地を離れないのか。なぜ彼らはその地で暮らし続けるのか……


 その答えは彼らの髪の色にあった。住民のほとんどが黒髪か、二色の混じったミックスなのだ。純粋な色の者もいるにはいるが、それらは色付き至上主義とも言える現状に疑問を持つごく一部の者達に過ぎなかった。


 ある者は神聖帝国から逃れてきた亡命者であり、ある者は王国都市部での差別に堪え切れなかった者である。その集落はそういった者達が集まって作った避難場所であった。




 しかし今、その避難場所はまたもや戦乱に巻き込まれていた。国境を突破した神聖帝国軍が一気に押し寄せ、瞬く間に占領してしまったのだ。その数実に三個大隊。人数にして三千人もの兵が一斉に国境を超えたのだ。


 国境に配置されていた王国軍二個中隊およそ二百人は全く太刀打ちできずに、当然集落にそれだけの部隊を防ぐ手立てがあるあるはずもなく、現在に至るという訳であった。




 その集落に昨日、三台の馬車が運び込まれた。それらは王都で工作活動を行っていた四将軍が一人、ファルノースの部下達によって王都から連れ去られてきた黒髪達であった。

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