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世界一のコンビニを決める戦いが今、始まる。

⚠️実際の現実とは全く関係ありません。

コンビニ。今や歩いてふと顔を上げるとどこにでもあると思う店。

コンビニでは食品はもちろん、雑貨やグッズ、公共料金の支払いなど様々な機能があり、人々の生活には欠かせない大きな存在である。

また、そういったコンビニは一つだけではない。

コンビニとして、大きなブランド名を掲げた店はいくつかある。

その中でも特に力を持つのがセブンテン、ラーソン、ソロマートだ。この3つは、大多数の人の中ではそれなりに名が知れている。人によってはその中に好みの部分も見つけ、他を敵対視している人もいる。

もちろんそれは、コンビニ同士の仲にもないとは言い切れない。

彼らはどう互いを認め合い、競い合っているのだろうか?


この話は、そのうちの一つ、ソロマートで働く1人の少年の話であり、コンビニという力のぶつかり合いなのだ。


「いらっしゃいませ〜!」

元気よく挨拶、それモットー。誰かとおまえにソロマート。

そのソロマートはある一つの街にある比較的小さな店舗だ。

そこで元気よく接客している若者がいる。

名札を見ると、タンシン。

「ありがとうございます〜」

そう、俺の名はタンシン。本名かどうかは想像にまかせる。

俺は大学ニ年生で、今いるソロマートで大学一年からアルバイトとして働いている。ちなみに、初めてのバイト先だ。

コンビニには様々な人が来る。中には癖者もいるが、優しい人もたくさんいて、それなりにやりがいを感じている。

「お疲れ様です。今日も元気だね。」

最後に店にいたお客さんを見送った後、後ろから声がかかる。声の主は、この店舗の店長、コタニさんだ。

「店長、お疲れ様です。」

「もう上がりだね。レジ任せちゃっててごめんね〜」

「全然大丈夫です!お客さんも少なかったんで!」

店長に言われて時計を見るともう俺が上がる5分前だった。よし、今日も終わった。早く帰ろう。

そう思っていると、店長はそわそわしながら話してきた。

「あのさ、タンシンくん、もう一年くらい続けてくれてるよね。もうとっくに業務にも慣れてると思うし、星も上がってるから提案なんだけど…」

お?シフトの追加か、新人教育とかか?と俺は思った。だが、次に言われた言葉で俺は一瞬、思考停止した。

「そろそろ、決戦にでない?」

…ケッセン?

「えっと、ケッセン…?血栓…?けっせん…?ってなんですか?」

「あ…そうね!ちゃんと説明しないとだったわね。ここの店舗新しい人最近入ってなかったから忘れちゃってたわ。この後、少し時間ある?裏で説明するよ。あ、ちゃんと勤務時間には入れるから。」

「ありますけど…え、でもレジとかいいんですか?お店、人いなくなっちゃうんじゃ…」

「一旦閉めるから。話もそんなにかからないよ。」

そういいながら店長は裏から

【従業員不在のため一時閉店】

というどこに隠してあったのか、見たことのない札を店頭に掛け、自動ドアの電源を切った。そして、

「じゃ、一旦裏に来て。決戦のこと…コンビニってなんなのか。説明するよ。」

俺は何が何だかわからなかったが、店長がさっさと裏に行くので慌てて後を追いかけることにした。

「よし、じゃあ…早速だけど、決戦について説明するわね。」

「あ、あの、お店閉めちゃっていいんですか。オーナーに怒られるんじゃ…」

「決戦説明のときは閉めてもいいって決まりだから、大丈夫よ。」

「そう、なんですか?ええと…」

「急で混乱してるよね。ごめん。でも説明を聞いて貰えば大体理解できると思うから。…じゃあ決戦についてだけど、とりあえず決戦っていうのは、戦って決める方の決戦だよ。で、結論から言うね。決戦っていうのは、コンビニ同士の戦争ね。」

「戦争?、」

「コンビニってたくさん種類があるでしょう?このソロマート、セブンテン、ラーソンとか…言っちゃえば、決戦っていうのはそのコンビニ達の中で上位を決める戦いってこと。」

「上位ですか……でもその、戦いって、売り上げとかで決めるってことですか?あ、接客の大会とか?」

「うん、それも大切なんだけど…一番は力ね。」

「力…?」

「そう。結局は力。パワーなのよ。そのパワーでライバルの拠点を占拠して、地位と名誉、強さを挙げていくことが戦い。

今回は、タンシン君にその戦いに参加して欲しいと思ってるんだ。」

「ライバルの拠点…??えーっと、すいません…とにかく、俺は何をすればいいんですか?」

「まだ分からなくてもしょうがないわ。これから覚えて貰えばいいし。つまり、タンシン君にはね…戦って欲しいの。ライバル店と!」

「……えっと、戦うってのはどう…?」

「その名の通りだよ。タンシン君にはこの…片手剣とかどうかなと思ってるんだけど!」

店長がそう言った瞬間、一瞬光が見えた後…

店長の右手に緑と青の装飾の入った、なんていうか…おもちゃではなさそうな…本物っぽい剣が握られていた。


…え?


え、今どこからだした?、てか剣?剣ってなに?本物?戦うって…まさか、ガチの方?体張る方なの!?


俺は一瞬でパニックに陥った。

剣ってなんだよ。本当に戦うの?それとも全部冗談なの?冗談にしてはやりすぎてないか?ていうか今の光は何?どこから出てきたのその剣?


「てん、店長なんですか??それ!?え、どこから出した!?てか本物!?!?」

思わず敬語を無くして喋ってしまった。いや、そんな事はどうでもいいのだ。これは一体どういう状況なのか、とにかく説明を求め店長を見る。

店長はニコニコ笑っている。初々しいな〜とでも言いたげそうだ。

「あはは、初々しいね〜みんな最初はそうなんだよね!」

本当に言った。

「これはね、決戦用の武器なんだ。おもちゃじゃないけど…本物でもないよ。本当に剣だったら死んじゃうからね!」

「え、武器って…?本物でもない…?じゃあ切れはしない…みたいな?」

「うん、切れはしないよ。打撲くらいはする衝撃はあるけど。」

いや危ないじゃん!!

てかだったら剣のデザインである必要なくね?

…というか、これ俺用に!みたいなこと言ってたよな…

え、まさか決戦って…戦うって…本当に、体を張ってってことか!?

「店長、まさかそれ…俺に使って殴れとかいうんじゃないんですよね…?」

「ちょっと語弊がある言い方だけど…まあ簡単に言えばそうだね。タンシン君にはこの武器を使って他のコンビニ従業員、ライバル店と戦ってもらうよ。」

………いやいやいやいや、どういうこと!?!?

さっきから理解が全くできない!!

冗談か!?いやどんな冗談だ!?

でも冗談だったらエイプリルフールにしては時期が違いすぎる…それに店長の今までの性格とかからしてこんなコトを言うようには思えない!!

てか実際店閉めてるし、絶妙に冗談では…ない!?

「あ、あの、これって本当に言ってます?冗談ですか?そもそもどこでやるんですか、てか怪我したらどうするんですか?切れないって言ってもかなり危なそうですよねそれ…」

「うんうん、まあ全く怪我をしないことはないだろうね。でも大丈夫、ある程度の怪我は魔法で治せるから。

場所もね、現実世界じゃない、それ専用のバトルフィールドがあるんだ。」

「マホウ…?バトルフィールド…?」

また知らない、というかコンビニバイトで聞くことはないだろう言葉が店長の口から大量に出てくる。

だが店長はそんな俺に構わず、さらに頭を混乱させるように喋る。

「あっちにさ、ずっと鍵かかってるドアあるでしょ?あそこが、そのバトルフィールドと繋がってるとこ。まあそれは行ってみればわかるよ。

魔法に関してはね、属性っていうのがあるんだ。魔法、剣、弓。ざっくり言ってこの三つに分かれてる。大体は本部からランダムか、店長とかが武器庫から選んで決まるんだ。希望ももちろんできるよ。途中変更もあり!で、魔法は治療とか、防御メインなものって感じだね。まあでも、使う人にもよるかな。」

「は、はあ…?」

「あはは、ごめん、急に色々言われても分かんないよね。まあまあ、そういう細かいのは実践で慣れたらいいよ。もちろん、普通の業務と一緒で他の人達とチームでやるものだからね。研修的なのがあると思ってくれていいよ。」

「……あの、まだあんまり飲み込めてないですけど…嘘では、ないんですよね。」

「うん、本当のことだよ。まあ、まだ半信半疑だよね。見てもらったほうが信じてもらえると思う。でも今日は流石に厳しいから…」

そう言うと店長は、隅にあった金庫?から、何やら黒い紙を持ってきた。

その紙には…【裏シフト表】と書いてある。

これ、本当に大丈夫か?サインとかするのか?かなり珍しい感じの詐欺とかじゃないよな?

そんな可能性の方にも思考を持っていかれつつあると、店長は

「これ、決戦用のシフト表ね〜、この決戦シフトに空いてる日とか、書いてもらえる?あ、給料の話してなかったね。給料は基本的に時給3000円でやらせてもらってるよ!あと、魔法で治せない怪我とかした場合、労災も降りるから安心してね!」

なんだ、ただのシフト表か…って、え、時給3000?労災?聞き捨てならないワードがたくさん聞こえた気がする。というかさっきからずっとそうだが。

「ちなみに、最初は3時間シフトとかがおすすめ!体力勝負だし、覚えることも多いから疲れるしね〜」

体力勝負とかいうものなのか?

「ま、とりあえずやってみたらいいよ。気楽にね!」

気楽にはできないだろ…というか…これ、強制的なの?店長が一度も断る隙を与えてくれていない気がする。

「あの…これって、断るとかは可能なんですか?」

恐る恐る聞いてみると、 断る という言葉を聞いた店長はスッと暗い表情になり…

「可能だよ。でもその場合…今までの決戦に関する記憶を消して、解雇、という形になるかな。」

「え」

「給料とか有給とかはちゃんとするけど…決戦は秘密事項なんだ。今説明したことは全て忘れてもらって、普段のバイトも、申し訳ないけど…辞めてもらうよ。」

「えっ、でもそれ、あの、労基とか…」

「決戦に関しては影響はない。つまり、抵抗はできないんだ。それに、記憶も消えるから、労基に訴えるとかはそもそも可能じゃないしね。」

これは…思ったより逃げられない。

なんでこんな事になってしまったのか…。

「さて…どうする?タンシン君。」

…またバイトを探すか?

いや、もう雰囲気的に…後戻りはできなそうだ。

記憶消すとか怖すぎるし。てかどうやって消すんだ、それも魔法とやらか?

それに、正直…コンビニの裏事情…決戦…本当にそんなことあり得るのか?…だからこそ、気にならないなんてことはない。

というか、むしろ気になる…店長の言葉が全て本当なら、魔法とか使いたいし…見てみたい、やってみたい、、、なら!

「…決戦、入ります。明後日から…お願いします。」

覚悟を決める…もうやるしかない!

「ありがとう!じゃあ、さっそく明後日ね!13時からの3時間でいい?いつも通り来てくれればいいから。じゃ、よろしくね!お疲れ様!」


店長は嬉しそうにそう言うとさっさと裏から出ていってしまった。店を再開させるようだ。

取り残された俺は…未だ頭が落ち着いてない状態だが…

とにかく、明後日だ。明後日、【決戦】というものがどんなものか見せてもらおうじゃないか。

ここから俺のなにかが変わるかもしれない…し。

俺は自身を落ち着かせながら制服を脱ぎ、バックを持ち退勤の準備をする。

とにかく、全て分かるのは明後日の決戦なのだ。

と、言い聞かせながら。






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