第六話・護衛のドリルさん
私はよく出会った人を心の中で動物に例える。
職場の後輩、馬場くんは名前は馬がついているけど元気よく私について回る姿から柴犬。
さっきは静かだったけどキャンキャン喚く第二王子はポメラニアン。
穏やかそうな王様はゴールデンレトリーバー。
ハンナさんはベンガルでリーフリーさんはロボロフスキーかな?
口には出さないけれど直感で決めた生き物と思って関わるとあまり緊張せずに話せるし、高圧的に話しかけられてもイライラしにくい気がするので就職した頃辺りからずっと動物に例えてきたんだよね。
でもそんな私が初めて心の中でだけど生き物以外で例えてしまった人が現れた。
自分の体を回転させながら突っ込んでいく姿は衝撃的で見ていて飽きない、そんな人。
その人は第一訓練場で護衛候補の中にいた1人、名前を聞いて持っていた武器を二度見してしまうくらいにはぴったりの例え…というかそのもの。
平民出で苗字のない彼の名前は『ドリル』
そして武器は『ドリルランス』
がっしりした体型だからドリルヘアは似合わなさそうだが生き物で例えるより『ドリル』のインパクトの方が強かった。
まあ強いていえばサイあたりかなぁ…とは思うけど。
ここの騎士達は訓練中、いかなる武器も使えるように練習し、敵がどんな武器でも対応出来るようにしているらしく鞭とか農業用の鍬で戦う姿もある。
普段は騎士以外に人が来ることがあまりない為、そっと覗き見ると自然な姿が見れるみたいで面白い。
今日は魔法、剣、飛び道具禁止という縛りルールで行なっていて真剣な顔で様々な武器を持つ彼らは面白かっこいい。
まあリーフリーさんが隠蔽魔法を解いたら直ぐに皆さんの視線が私達へ向いたのでちょっとビビっちゃったけど。
「…ではドリルさんを護衛騎士に指名でよろしいですか?」
「はい!1番反射神経良くて攻撃力もありそうだったので!」
「ドリルさんも良いですか?」
「はい。」
「ドリルさん!よろしくお願いします!私はミノリ・ナルミヤと申します!!」
「ドリルです。ミノリ殿、これからよろしくお願いします。」
私に護衛とかいるの??と思わなくないけれどハンナさん曰く、第二王子であるカルロス様が召喚し、国王であるオズワルド様が気にかけていらっしゃる方ですからね…とのこと。
だから私も納得して反射神経の良いドリルさんを指名した。
護衛候補に関しては昨日確認を取って辞退する人は辞退したみたいなのであっさりと護衛騎士決定。
私は専属の護衛騎士を手に入れたのだった。
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特に問題なければ七話は明日の0時更新予定です。
【第七話・リーフリー先生と魔法授業】お楽しみに♪




