完・なんとかなるわよ、聖女だもの。
私、またマンドラゴラでやらかしました。
あの新しいマンドラゴラをトニー爺の指導の下、植え替えて枯れないように願いながら促進魔法やらなんやら色々魔法を与えた結果、スクスク一日で成長しました。
「…これは立派な大木ですね。」
180センチ以上ありそうなドリルさんが見上げる高さの大木は昨日私が魔法を大奮発したマンドラゴラ。
ドリルさんの水魔法に私の聖魔法と光魔法を溢れんばかりに浴びた、マンドラゴラである。
「こっちは通常サイズでその隣はまだ芽だけ、昨日と変わらないサイズです。」
興味津々に計測するリーフリー先生と戸惑うドリルさんの対比が凄い。
「枯らさないように願いながら魔法を掛けたので枯れはしなかったけどここまで差が出るとは…」
ほんのり淡く緑に光る葉がさわさわ揺れる。
まるでありがとうって言っているみたいだけどやり過ぎた感が強い。
「朝方結構揺れたのはこのマンドラゴラの急成長でしょうね。」
「ああ、俺の周りの連中も襲撃かと飛び起きたが…この木が原因だと判明した後は二度寝してたな。」
「うわぁ…犯人の私はグースカ寝てて申し訳ない…」
震度3くらいの地震までなら寝てたら気付かない私、見事に大木成長中寝ていたらしい。
対して地震に慣れていないテナンス王国の王宮の人達はほぼ起きてしまったみたいで一時避難誘導すべきか検討されていたくらいびっくりする出来事だったようだ。
ただすぐ現場に向かったリーフリー先生とトニー爺がマンドラゴラの異変に気付き、避難誘導の話はなくなった。
一応二人とドリルさんはずっとこの変化を見守っていたみたい。
とはいえ成長が止まってからも見守っていた年配のトニー爺は庭師見習いの人達に促されて私が起きる前に仮眠しに行ってしまったんだって。
「まだ詳しく調べないといけませんがこのマンドラゴラの葉も薬用として使えそうです。」
隈のある顔で凄い良い笑顔のリーフリー先生に良かったですねぇ…とぎこちない笑みの私。
「貴女といると色々対応に追われますが、救われる命が増えるのでこれからもじゃんじゃんやらかしちゃってください!」
「えぇ…それで良いんですか?」
「良い方向に向かう内容ならガンガンやっちゃってください。聖女として有名になりますよ。」
「聖女かぁ…実感はないし、有名になりたいわけじゃないけど救われる命があるならまあ…うん。ガンガンやっちゃおうかな!まあ、やらかしてもなんとかなるわよ、聖女だもの。」
「そこはなんとかする…ではないんですか?」
「ドリルさん、意図せずなんとかなっちゃってるから私にはどうにも出来ないんだけど?」
「あー…まあ先日マルロ領の件も無事全て終わりましたし、なんとかなっちゃうものなのかもしれませんね。」
「そうそう!なんとかなるのよ!きっと!!」
二人に私は笑顔でそう言って三人でマンドラゴラの大木を見上げるのだった。
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特に問題なければ登場人物まとめは明日の0時更新予定です。お楽しみに♪




