第二十九話・私、聖女…らしい。
「へ?私が聖女…??」
「そうですよ。色々、ミノリさんがやらかしたのが功績として周りから高く評価されたんです。」
「えぇ〜?私がしたかったからしただけなのに。」
テナンス王国に来て三ヶ月が過ぎた頃、リーフリー先生から私の今までの行いから市井の者達や一部貴族それと神殿関係者、あとは商人達から聖女として見られていると教えてもらった。
聖女ってなんとなく信仰心が強く慈愛に溢れているイメージだったから違和感が凄かったんだけど、信仰心とかより身分関係なく公平で善行な人がそう呼ばれるんだって。
ちなみにこの世界に来た時にカルロス王子が聖女か気にしていたのは召喚に関してはまだ練習中で自身が何かを召喚出来るとは思わず、もし悪人だったらどうしよう…という思いからそんな言葉が出たらしい。
「でも周りから聖女って認識されても何も変わらないんでしょう?」
「神殿や孤児院で働きやすくなる。就活には有利だ。」
「え゛…たまに行くのは良いけど神殿や孤児院暮らしはちょっと。今の生活が好きだし…」
「ドリルさん、貴方はミノリさんの護衛騎士なんですから神殿や孤児院に勧誘したらダメですよ。」
「勧誘のつもりはなかったんだが。」
「それなら良いですけど。あ、そういえばミノリさん。」
「はい、なんですか?」
「今更要らないかもしれませんが、新しいマンドラゴラが手に入ったのであげますね。はい、どうぞ。」
「わぁぁ!ありがとうございます!!次こそ立派に育てます!!」
「水はドリルさんに魔法で出してもらうと良いですよ。普通の水より魔法で出した水の方が相性が良いですからね。」
「へぇ〜そうなんですね!じゃあドリルさんよろしくお願いします!」
「任せてください。何か器に移しますか?それとも直接与えますか?」
「水やりはしたいのでこちらにお願いします!あ、リーフリー先生!水魔法に聖魔法足したら元気良くなりますか!?あと光魔法で擬似太陽作れば曇りの日とかでも偽物とはいえ日光に当てられるかなぁ…なんて考えたんですけど。」
「うぅん…試してみないと分からないですねぇ…マンドラゴラは三本ありますし、実験したらどうです?一本はドリルさんの水魔法だけ、二本目はドリルさんの水魔法とミノリさんの聖魔法だけ、三つ目はドリルさんの水魔法とミノリさんの聖魔法と光魔法全部とか。成長度合いも比べやすいように鉢植えから出して地面に植えましょうか。」
「じゃあトニー爺に植えて良い場所、聞いてきます!!」
「ではマンドラゴラを植え替えて、先程の魔法を試したら新作の魔法を考えましょう。」
「はい!!分かりました!!」
「承知致しました。」
私達の返事に頷いてゆるりと動き出したリーフリー先生の後ろを私とドリルさんはカルガモの親子みたいに付いて行った。
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特に問題なければ最終話は明日の0時更新予定です。
【最終話・なんとかなるわよ、聖女だもの。】お楽しみに♪
※この連載は最終話の次の日に投稿予定の登場人物まとめで完結予定です。




