第二十六話・王妃様達とお茶会
扉が開き、王様と王子達がこちらへやって来る。
そしてやはり他の人は最低限の2人だけ。
「遅れてしまいすまない。さすがに私が誰も付けずにここへ来るのは駄目だと言われてな…私の専属執事、リゼと騎士団長のエルラリードだけ連れて来た。彼女がミノリ・ナルミヤ殿。あとは皆分かるだろう?」
「はじめまして、ミノリ・ナルミヤです。よろしくお願いします。」
「リゼ・タイラルです。よろしくお願いします。」
「エルラリード・ザルトだ。よろしく頼む。」
「あらあら、2人も連れてきたの。秘密保護の魔法は?」
「勿論したぞ。じゃないと連れて来れん。」
「それなら良いわ!じゃ、話の続きね!えぇ…と、どこまで話したかしら?」
「回復キノコ茶は聖魔法が使えないと作れないので聖魔法の人材集めをしようという話ですね。具体的には協力的な市井の者を鑑定して聖魔法保持者を確保するのはどうかという所までです。」
「…ということなんだけど、オズワルドいいかしら?」
「ふむ。鑑定を依頼すれば良いのか。それくらいなら王宮にいる魔法鑑定士とギルドに要請すれば良いだろう。ただこの回復キノコ茶の利用価値が高ければの話だな。」
ニヤリと笑った王様は近くにあったマフィンを一口でパクッと食べて一気にお茶を飲む。
「さて、回復キノコ茶を頂こう。」
予めリーフリー先生に渡しておいた粉末状の回復キノコにハンナさんが少しの塩とお湯を注ぎ、途中リゼさんが毒味した上でみなさんに配っていく。
ほんのり緑に光るお茶、味は椎茸茶のほんのり甘いバージョンを興味津々に王族の方々が試飲。
「見た目以上に出汁という感じだな。」
「変わり種として良いかもしれないわ。」
「体がポカポカしますね。」
「俺はいつもの紅茶の方が好きだな!」
各々感想を述べつつ、なんだかんだでおかわり。
その側で豪快に飲み干す騎士団長さんは目を見開いてリーフリー先生を見る。
「これはかなり回復効果高いんじゃないか?」
「まだミノリさん以外が製作・治験していないので他の人が作製した時にどのキノコでも一律同じ効果が出るかは分かりませんが、鑑定の結果によると効果は体力・魔力共に半分回復と書かれてあります。あと注意事項として瀕死の場合や毒に侵されている場合は四分の一程の回復とのこと。なので一部の特化系ポーションはともかく通常の味が独特なポーションより人気が出そうです。」
「それほど回復するなら是非その粉末を持っておきたい。よし、リゼ!市井の者達の鑑定の手配を。」
「承知致しました。直ぐに取り掛かります。」
サッと立ち去った王様の専属執事さんを横目に話は進む。
それを聞きつつ私は果物をパクッ。
「お陰で市井の者達も自身の能力を把握する機会が出来た。ありがとう。」
以前似たような話が出た時はそんなのは無駄だと貴族の方々から言われていたらしい。
今回は回復キノコ茶の件があるから有効性が判ればイケる…とのこと。
どうなるかと思ったけど話はまとまり、私は市井の方々の鑑定時に他の魔法が見つかったらどのような価値があるのか、リーフリー先生とドリルさんと一緒に模索していくことにした。
ご覧頂きありがとうございます。
特に問題なければ二十七話は明日の0時更新予定です。
【第二十七話・魔力自家発電と回復キノコ】お楽しみに♪




