第十六話・孤児院の現状
先程の部屋より少しだけ綺麗な部屋に入った私達は勧められた椅子に座り、簡単にまとめられた書類を見る。
内容は今の孤児院の状況。だけどこれが酷い。
「これは管理してる者が横領してそうだな。」
「孤児院に入ったこの人数、こんなに増えて減るものなんですか??先月の人数とか約半分にまで減ってますし…」
「受け入れ先が見つかっただけなら問題無いが…病でも流行ってるのか??」
「それが高熱、咳、鼻水、喉の痛み、腹痛、吐き気、声が出なくなるといった症状が出ている子どもが多いらしいんです。ただ、神官も魔法医も忙しいみたいで孤児院で見てもらえないから病名すら分からず寝込んでいるみたいです。また、人身売買といったことが行われていたかは調査中なのでまだ分かりません。」
「回復ポーションとかはないのか?」
「昔はあったみたいですが今は薬草すらほぼ手に入れられないと話していました。あと裏の空き地で薬草を育てようとしても育たないらしいです。」
淡々と護衛の人が話してくれる孤児院の姿を聞いて私とカルロス王子は眉間に皺を寄せる。
「つまり院長もしくは神殿の孤児院管轄の者がお金の横領、またポーションといった物品を隠し持っているか横流しの可能性あり。現在神官も魔法医も捕まらず病気不明で寝込んでいる子どもとスタッフ多数。生活に必要な者が手に入りにくく、孤児院の周りの土地は育たない。人身売買等については調査中…と。」
「あの…孤児院を管理している人、変えた方がいいと思うんですけど…」
「孤児院は基本的に神殿の管轄だがこうやって証言や現状を国王や王妃に報告することで神殿に圧力を掛けれるし、王宮からの支援物資なども出来るようになるんだ。ちなみに通常は手出し出来ないんだよ。」
「なんか面倒くさそう…」
「まあ管轄が違うからそれは仕方ないな。それに孤児院に必要な物を買いにくる人を把握して〇〇には店の商品を売るなって圧力を掛けている可能性もありそうだ。前にカリス兄様からカルロスはそういう圧力を掛けたらだめだよって言われたから俺はしたことないが…圧力とは周りへの影響が大きいと聞いた。」
「もし、もしもの話だけど…病の治癒や土地の改善が可能かもしれないならカルロス王子も手伝ってくれますか?」
恐らく病も土地も聖魔法でなんとかできる!って思ちゃったんだもの。
乗りかかった船だし、カルロス王子や護衛の方の協力があれば病と土地の方ならなんとか私達の力でなんとかしたいなぁって。
まあ孤児院の管理についてはノータッチしたいけど。
ご覧頂きありがとうございます。
特に問題なければ十七話は明日の0時更新予定です。
【第十七話・使えるもんは王子でも使え】お楽しみに♪




