第十話・王族の方々とお食事(前編)
「…ミノリ様、部屋を出る前よりも更に綺麗になった気がするのですが私の気のせいでしょうか?」
部屋に戻り、ハンナさんから褒められた私は第二訓練場に着いた後の出来事を得意げに話す。
内容としては第二訓練場で色々実験した結果、聖魔法で見た目は勿論、体力まで10代の頃のように動けるようになり、私達はとにかく思いつくままに色々試してみたこと。
中でもふと思いついた攻撃魔法、レーザービーム(仮)は、ドリルさんがひらりひらりと風魔法を使用した回避の練習になったと喜んでいたこと等を話すとハンナさんからは人の魔法属性は勝手に話したらダメですよって怒られてしまったんだよね。
幸い私の担当になったハンナさんはリーフリー先生の魔法属性もドリルさんの魔法属性も把握していたから問題なかったけれど他のメイドは知らないのでこういった話を話すのは私担当のメイドであるハンナさん、私の護衛騎士になったドリルさんに先生役になったリーフリー先生、あとは王宮の話なので王族までだと教えてもらった。
「では湯浴みして着替えたら移動しましょう。」
「え?どこに行くんですか?」
「今日は王族の皆様やリーフリー様と一緒に食事という名の顔合わせと報告会ですよ。」
「え゛…食事マナーとか分からないんですけど…」
「王族の皆様は今回、公式の場じゃないのでそこまで気にしないですよ。それに朝食の時に見ていましたが、最低限のマナーは大丈夫そうでしたし…お昼はしっかり食べれましたか?」
「魔法練習の休憩時間に食べましたよ!パンがサクサクで野菜もお肉もたっぷりで美味しかったです!!」
「それは良かったです。」
話に夢中になっている私と私と話しながらも上手に誘導してささっと準備するハンナさん。
「さぁ、出来ましたよ。」
「わぁぁ…朝も凄かったけどメイクで随分イメージ変わるんだなぁ…」
「今回はナチュラルで可愛く、清楚な感じを目指しました。」
「ハンナさん、ありがとうございます。」
「これも私のお仕事なので。では皆様が集まる前に行きましょう。」
「はい!!」
メイク動画はたまに見ていたけどあまりメイクをする時間やお金の余裕、技術がなかったので自分の顔でも変われるんだと実感してウキウキ気分で部屋に入る。
テナンス王国では身分の下の者から部屋に入るんですよってハンナさんから教えてもらっていたのでまだ空席だらけでも焦らない。
「あ、リーフリー先生とドリルさん!」
「昼間とはまた雰囲気が違いますね。その服も似合ってますよ。」
「ありがとうございます!」
私とリーフリー先生は促された椅子に座り、ドリルさんは私の背後に立つ。
てっきり揃ってから座るのかな?って思っていたけど今回は大丈夫らしい。
座って少しした頃、クリーム色のふわふわロングヘアの幼女がてくてくやって来て綺麗なカーテシーをして私を見る。
私は慌てながら席を立ちお辞儀。
「こんにちは、私はテナンス王国第一王女のドミニカ・テナンスです。…貴女がミノリさんかしら?」
「えっと…ドミニカ王女様こんにちは。私はミノリ・ナルミヤと申します。こういった場に慣れていないので失礼あったらすみません。どうぞよろしくお願いします。」
「社交パーティとかじゃないのでそんなに固くならないで大丈夫ですよ!ではまたあとで話しましょう!」
綺麗な緑の瞳がにっこりと細くなり、ドアの方を一瞬チラッと見た彼女は執事がひいた椅子に座る。
次に現れたのはポメラニアン…じゃなくて第二王子。
彼は午前中会った時よりも疲れているようでキラキラしていた緑の瞳は元気がないようにみえる。
少し気になったが残りのメンバーも次々とやって来たので私は隣に座るリーフリー先生に聞いてみることにした。
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特に問題なければ十一話は明日の0時更新予定です。
【第十一話・王族の方々とお食事(後編)】お楽しみに♪




