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出会い

今回から旅立ち編です。

「うーん」

スパイスの効いた食欲をそそる香りに釣られて目を覚ました。ヴィーシャはベットの上で毛布に包まれた状態で寝ていた。

(ここは、どこだろう。)

そんなヴィーシャの心を読んだかの様に答えてくれた。

「ここは街の宿屋だよ。よかった、目を覚ましてくれて。」

ヴィーシャの前には一人の青年が立っていた。その青年の姿は、まさに冒険者そのもので、腰に剣をさしているので、おそらく彼は冒険者だろう。彼の後ろには3人の男女が座って茶色い液体のかかった食べ物を食べている。一般的にソレをカレーと言うのだがヴィーシャはそのことを知らない。が、初めて見たヴィーシャですら思わず唾液を垂らしてしまうほどカレーの魅力は半端ない。そんなヴィーシャを見て青年はテーブルに向かい椅子を引いた。

「食べるかい?」

そう言われて断れるわけがない。ヴィーシャは大きくうん!と言わんばかりに頷いた。青年は微かに笑みを浮かべ、ヴィーシャを手招きした。椅子に吸い寄せられる様にヴィーシャは椅子に座った。

「召し上がれ♪」

その言葉と同時に、いや、少しフライング気味でカレーにかぶりついた。初めて食べるカレー。香辛料が効いているのか少し辛かった。カレーが一口喉を通るとスプーンは止まらなくなる。使い慣れていないスプーンをなんとか使いながらヴィーシャは食べ続ける。そんなヴィーシャを見て青年は何か悟ったのか宿屋の店主にカレーのおかわりを注文した。ここで青年はふと気づく。ヴィーシャが異様に痩せていること。やたら服が土まみれなこと。服の胸ポケットに紙が入っていること。青年はヴィーシャに聞いてみた。

「胸ポケットの紙はなんだい?」

ヴィーシャも気づいていなかったらしく疑問を浮かべた表情で胸ポケットに手を持っていく。

カシャッと音を立てた。そのまま胸ポケットにあった紙を取り出す。紙を開くと、青年が覗き込んできた。まぁいいけど。その紙に書かれていたのは、、

「白紙、だね、、」

青年は言った。だか、ヴィーシャには文字が見えていた。

『こんな形で君に説明することになって申し訳なく思う。何故私が君を助けにいったのか理由を伝えておこうと思う。ことが起こったのは私が君を助けた三日前のことだ。君のいた城は大量の魔物に占拠された。城内の人間は全員逃げ出した。君をのぞいて。次の日冒険者と呼ばれる者たちに一斉召集がかけられた。その中の一人が私だ。初めは順調に魔物を倒していき城を取り戻すことができた。だが、全ての魔物を倒し終えた時私たちの前にあのドラゴンが舞い降りた。ドラゴンと戦うと想定していなかったため、私たちは逃げることしかできなかった。街に戻った後城内の人間が言った。「少女がいないと。」それを聞いた私は慌てて走り出した。ドラゴンと戦う装備も持たずに。城まで来たものの私は城内のことを何も知らない。仕方なく私は手探りで探し始めた。そして奇跡的にヴィーシャ、君に会えたと言うわけだ。あとは君の知っている通りだ。最後に君に伝えないといけないことがある。君の名前は無闇に人に言っていいものではないんだ。だから君に私からのお願いがある。来るべき時が来るまで君は別の名を名乗ってくれ。私は次の依頼があるからもう街を出た。君は自由に生きてくれ。』

ヴィーシャの中で全ての出来事が明らかになっていく。考え込むヴィーシャに青年は声をかける。

「君、名前は?」

ヴィーシャは迷いなく答えた。

「私の名前は、、フラン、、です。」

今日この瞬間からヴィーシャは、フランとしつの道を歩み始めた。

旅立ち編一話どうでしたか?私は書きながらカレー食べたいなーと思いました。改名しようかな(笑)。今後とも現役高校生をよろしくお願いします!

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