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対面

第4話です!

この世界には色々なものがある。剣と魔法が合わさった世界。それがこの『ウットイスラ』と言う星である。この世界には魔王が存在し、魔族や魔物も存在する。人々は皆無力だ。人間は魔族よりも弱く寿命も短い。しかし、『ウットイスラ』の歴史の本をいくら読んでも世界が魔王に支配されたことはどこにも記されていない。何故か。それは、今ヴィーシャの手を引き走っているこの人のような冒険者の存在が関わってくる。冒険者と呼ばれる人たちは常人とは異なり、特殊な力を持って生まれる。この特殊な力を人々は魔法と呼んでいる。魔法には強弱あるものの『ウットイスラ』に住むものなら誰でも使うことができる。なら何故冒険者は特殊な力を持って生まれると言われているのか。理由は簡単だ。冒険者の使う魔法と、常人が使う魔法は威力から効果まで天と地ほどの差があるからだ。具体的に言うと、エルフの冒険者がヴィーシャにかけていたリペアブロストは常人が使ってもせいぜいかすり傷が治るくらいだろう。炎の息吹ですら常人はチャッカマンがわりに使う程度しか出来ない。それは別として、ヴィーシャはもうすぐ炎の息吹のスペシャリストに会うことになる。良きせぬ形で。

「まずい!追いつかれた!」

唐突に彼女(エルフの冒険者)がいった。月明かりに照らされていた草原に黒く大きな影が通り抜ける。それはヴィーシャたちの前に降り立った。分厚い鱗のような皮膚、頭から生えた鋭そうな黒い角、背中から生える二対の羽。そしてこちらを見つめる2つの赤い瞳。二人の目の前にいたのはドラゴンだった。その姿は大きく、ヴィーシャなど簡単に踏み潰せるだろう。そんなドラゴンを目の前にして、ヴィーシャは思わず後退りしてしまった。ヴィーシャの感情や感覚は薄れていてあまり感じないが、そのヴィーシャでもわかるぐらい目の前にいるドラゴンは悍ましいオーラを漂わせていた。ドラゴンは一点を見つめていた。エルフの冒険者はドラゴンの目線を追った。その視線の先にいたのは今、自分が手を握っている少女だった。

(狙いはヴィーシャ、なのか、、、?)

ほぼ無意識レベルでエルフの冒険者は腰の刀を抜いていた。剣ではなく刀を抜いた。『ウットイスラ』には剣が主流だ。その中でエルフの冒険者は日本刀に近い刀を抜いた。これがヴィーシャの初めて見た剣である。

「ヴィーシャ、走れるか? いや、走れなくても気合いで走れ。」

エルフの冒険者は私の背中を強く押した。それを受け私は、勢いよく走り出した。エルフの冒険者は私に背を向けながら言った。

「下の街の宿屋でシェンラーという人を尋ねろ!お前の力になってくれる!」

私は走り続けた。息を切らしながら。

収まらなかったのであと一話あります。

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