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転生者

「え…」

転生者と聞くと、どこぞのスライムやショタなどを思い浮かべるだろう。そう言った転生者は大体チート能力を持っており、その全てが仲間思いの善人たちだろう。だが、この世界の転生者は違う。自らの力に溺れ、全てを凌駕し、暴君と化す。簡単に言えば、この世界の転生者は自己中心的なことしか考えるかなとできない奴らだということだ。

「本当に…?」

「うん、本当だよ。私は転生特典で魔法を使う時、消費を10分の1にできるようになったんだ。だから私は、魔力が少なくても、高位の魔法を使うことができるんだよ。」

「なるほど…」

魔力の件は解決したが、新たな問題が生まれた。

「何でティラは他の転生者と違うの?」

フランが見てきた中で、暴君のような素振りはなかった。

「うーん…まぁ、一言で言うと、全員が、力に溺れるわけではない。ってこと。」

「はぁ…」

「あ、そう言えば、フランに聞きたいことあった。」

「何ですか?」

「フランってさ、城の中にいたんだよね。どうやって外の世界の知識を得たの?」

「えーっと…」

確かに疑問が残るだろう。フランは一度も外に出たことがなかった。おそらくシェンラーを通じて聞いたのだろう。

「城の私の閉じ込められていた部屋に本があって、その本を読んで外の世界を知りました。」

「え!字を読めるの?」

「はい。普通に読めますよ。」

日本人が字を読める理由。それは、小さい頃から教わるから。小さい頃からの学びが次第に知識となり、成長していくにつれて、知識に肉付けをして行く。こうして日本人は字を読めるようになる。だが、フランは違う。誰からも習うことなく字を読むことができた。

「うん。分からん。」

「何がですか?」

「いや、何でもない。」

「…」

話したいことを話したため、話題がなくなった。

「じゃあ今日はもう寝よっか。」

「はい…」

二人は目を閉じた。


一方男子部屋では…

「なあ、クラスト、シェンラー。枕投げしようぜ!」

「俺は、寝る。」

「トロス、子供じゃないんだから。ほら、寝るよ。」

トロスが提案し、クラストが拒否し、シェンラーが止めた。

「はぁ、釣れねーな。」

トロスは渋々ベットへ向かった。


5分後…

男子の部屋は枕投げが行われていた。結局男子はいつまで経っても、子供なのである。

男子部屋にて…

「霊闇撃」

トロスはそっと唱えた。枕を手に取り、シェンラーの元へ向かう。シェンラーの元に辿り着き、枕を振り上げ、叩きつける。

「ぶはっ」

シェンラーに一発入れてすぐ、トロスは現場を後にした。が、背を向けたトロスに、シェンラーの枕がクリーンヒットした。


次回「ダンジョン」

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