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アサシン;トロス

「来るぞ!」

シェンラーが言った。白き旅団のみんなは、私を囲みながら戦うようだ。シェンラー以外が私の周りに集まった。

「クラスト!フランを守ってくれ!」

「おう!」

盾を二つ、両手に持ち構えている。そして唱えた。

「ストーンロック」

技の説明は一通り受けた。まぁ、使えないけど。確か、ストーンロックという技は、魔法の一種で、自分の動きが半減する代わりに防御力を固めると言うものだった、と思う。

「ティラ、エンチェットを頼む。」

「わかった。」

トロスの頼みにティラがすぐに答える。

「ファイヤーエンテ」

ティラの手から炎が放たれた。それはふわふわ空を漂い、トロスの弓に吸い込まれた。

「炎華」

矢が放たれた。トラスは魔法を使っていないが、矢には炎がついていた。これがエンチェットである。トロスの矢は地面に当たり、草原を燃やす。燃え始めた草原は瞬く間に広がり、炎も高くなっていた。

「来たな。ゴブリン共。」

シェンラーは言った。それとほぼ同時に、炎の中をゴブリンが突き進んできた。炎を抜けた一匹のゴブリンがシェンラーに飛びかかった。

「単純だな。」

だが、シェンラーは飛びかかってきたゴブリンに動揺することなく、滑らかに攻撃を交わしカウンターを入れる。

「フギィッ」

ゴブリンは倒れこんで動かない。ほっと一安心する暇も与えてくれないゴブリン達。次々にシェンラーに襲いかかる。

「いくらゴブリンが来ても、僕の前では…」

自慢げに語ったシェンラーを三十匹程のゴブリンが囲んでいた。シェンラーは私たちの方を向き、言い放った。

「やばいかもー!」

シェンラーは戦ってはいるが数が多すぎて話にならない。おどおどしているリーダーをみていられなかったのか、トロスが動き出す。

「ったく、仕方ねーな」

トロスはそう言い、腰についた短剣を抜いた。

「霊闇撃」

トロスは呪文を唱える。

「!?」

フランは驚きを隠せなかった。技を教えてもらった時は、「全ての技教えておくね!」なんて言っていたが、全て教えられてはいなかった。

「!!」

再び驚く。トロスはゴブリン達に向かって走っていった。そこまでは良かった。次の瞬間、トロスの体は見えなくなっていた。すると、前戦で列をなしていたゴブリン達が、手前から順に倒れていく。

【呪文;霊闇撃】自身の姿を消して、敵に不意打ちを行う。闇の中、幽霊に攻撃さ様だと発案者が言ったからこのような名前になったらしい。

「トロス、来てくれたのか。」

「お前がしっかりしないからだろ?」

二人は笑みを浮かべ背中を合わせた。

ゴブリンの大群。白き旅団は勝つことができるのか。乞うご期待。

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