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擦喰武流 (スクール)

作者: わし

僕の名前は只中ただなか 貴大たかひろ今日は僕の高校の入学式です。ドキドキして一睡も出来ませんでした。どうやら外のボードにクラス表が貼られており、それを見て教室に入るそうです。

「僕のクラスはーっと、あった」

僕は彡組だそうです。何だかクラスの子達の名前も特徴的な子ばかりです。きっと個性であるれているクラスなんでしょうね。


僕は少し年季が入った校舎の廊下を歩いて彡組の教室を探した。教室を見つけ1度深呼吸をし、扉を開けた。そこには僕を睨みつける人、マスクに「殺」という文字が入っている人、モヒカンにリーゼント、制服の袖が破れている人、釘バットを持っている人などなど…

僕はそっと扉を閉じた。

き、きっと僕の見間違いだ。マスクの人はきっと「殺」じゃなくて「愛」だったと思うし、釘バットを持っている人は高校でも野球がしたかっただけなんだよ。と自分を言い聞かせていた。

そのとき、背後から声がした。


「おめぇ、頭良さそうだな、どこ塾だ?あ゛あ゛?」

後ろを振り返ると僕よりも高い身長、金髪に威圧感。間違いなくヤンキーだ。


そう、ここは偏差値35の底辺高校、阿鼻高等学校。僕は高校受験で落ちてこのヤンキー校に入学してしまったのだ。さて、話に戻るとしよう。


塾?いや!きっとよく聞くおめぇどこ中だ?あ゛あ゛のやつだよ!と思い頭が真っ白になりながら答えた。

「あ、春ノ一中学校です。」

ヤンキーは真顔でこちらを見ている。

「いや!中学校じゃねえよ!どこ塾だっってんだろうが!」

やっぱり塾でした。てか普通中学校聞くよね。なんでこと人塾なんか聞いているんだろう。でも、答えないと何されるか…

「フリース〇ップです!」

ヤンキーはマジマジとこちらを見つめてきた。

「フリース〇ップだあ?」

(やばい、殴られる)と思っていたら。


「それ!個別指導のやつじゃねぇか!しかも授業料高いだろ?しかも設備がいいって聞いたことあるぜ!俺!個別指導憧れてたんだよ!」

僕は唖然とした。なぜかそのヤンキーは塾の名前を言っただけで凄く目を輝かせて塾の話をしている。なんだこのヤンキーはと思ってしまった。

「あ、そうだ自己紹介がまだだったな!俺は西園寺さいおんじ 覇瑠賭はるとだ!困ったことがあればなんでも言えよな!俺が助けてやる!

()()()()!」


「ぼ、僕は只中ただなか 貴大たかひろで、す。」

ヤンキーは僕を見つめる。

「ただなかたかひろ?なんか言い難いな。"ただ"でいいか?」

いいか?と聞いているがこんな怖い人に逆らえるわけが無い。ここは肯定するしかないんだ。

「いいよ。」

と僕は言ったがはるとくんは慌てて

「あ、嫌だったら嫌って言えよな!」

と言った。もしかしたら根は優しい子かもしれない。僕達はすこし話して教室に入った。はるとくんはスタスタと自分の席に向かうけど。僕はやっぱりヤンキー達が僕の方を睨んでいると思い。少し震えながら自分の席に付いた。横を見るとはるとくんが居た。よかった。仲良くなれた子が近くにいる。と思い僕は安堵した。


入学式が終わり帰る用意をしていると。モヒカンとリーゼントのヤンキーが絡んできた。

「おーお!坊ちゃんよー!坊ちゃん頭良さそうだよね!1つお願いがあるんだけどねー!これ!俺らの反省文書いてくれないかな?書いてくれるよね!」

これは本当に断れない。断れたら何するかわからない。こんな時にはるとくんも居ない。もしかしたらこの先何をしても僕はこの人たちの言いなりになるしか無いのかもしれない。僕はこの人より力もないし度胸もないから何をしても負けてしまう。せめて自分が気づつかないように。と思い笑顔を作り。いいよと言おうとしたら教室のドアが空いた。

「おい!テメェら俺のダチになにやってんだよ!」

はるとくんだ!

「おい!オメェらどこ塾だ?あ゛あ゛?」

僕とリーゼント達は唖然とした。

はるとくん、それ、みんなに聞くんだね。

リーゼント達は少し震えながら

「はあ?塾?なんで塾なんだよ!そんなの行ったことねえよ!塾なんて行く意味ねぇだろ!」

はるとくんはリーゼント達を睨みつけた。

「おい、おめぇら塾の良さがわかんねぇのかよ!終わってんなあ!」

リーゼントとモヒカンは、はるとくんにボコボコにされて、気を失った。

「す、すごいね、はるとくんこんな怖そうな人に…」

リーゼントは目が覚めて震えていた。

「はると?ってあの覇瑠賭か?

西園寺 覇瑠賭!中学生の時に高校生の暴走族集団を怪我一つない状態で倒した。あの西園寺 覇瑠賭!ヒイィィ!」

はるとくんはよく分かってなさそうな顔をしている。

「おれ!そんなにすげぇのか?

家で勉強しててよーパラリラパラリラうるさかったから注意しただけなんだけどよ、」

注意ってもしかして、ボコボコにしたってことなんじゃないかと思ったがそれは口にしないでおこうと決意した。それより今はそんなことどうでもいい。

「はるとくん、ありがとう!助けに来てくれて!」

はるとくんは僕を助けてくれた。根は優しくて少し力が強くて怖いけど、でも、僕を助けてくれた友達だ!これからの高校生活はるとくんと一緒なら、少し怖くないかな?

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