第一幕 始り
「よしデイリークエスト消化終わったし、今日はこれくらいでログアウトするか・・・」Nowloading..........
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ザザザッ..................................................
「ログアウトできない!?」
どうすんだよ、午後からソープのドエム倶楽部に予約をいれているというのに!
運営!システムコール運営!
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「運営なにやってんの!障害でてるよ!?これ補償あるんでしょうね!!詫び宝石配布もんだよ!?」
<メッセージ>
わし神だけど、童貞君この世界救ってくれ。
ちょっと腐りすぎてくさいんごね
じゃぁそういうことでチャオ☆ミ
「どどどどど童貞ちゃうわっ!どどどどういうことだよ!?」(葉屋勝32歳独身素人童貞)
ちょとまてちょとまておにーさん!どどどどーいうことですのん!
「ちょっやべっ騒ぎすぎたゾンビがバリケード壊しそうじゃん!」
バリげーどに群れるゾンビたちを尻目にログアウトで回避しようとする勝だがうんともすんともいわない。
あのーとりのこされたんですけどぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
ゾンビの頭がふっとびまくって右へ左へ上に下にそこらじゅうに散らばっていく四肢の影が見える。
どういうことじゃい!ふざけるなよドエム倶楽部いけねーじゃねえか!許さんぞ神とかなのるハッカーめ。
間違いないこれはハッカーの仕業だ。
念じろ!ログアウトログアウトログアウトログアウト念じればログアウトできる!
<メッセージ>
忘れてたわ君素人童貞なんだって?恥ずかしいとはおもわんかね?
ヒロインと出会えるようにしといたから脱ぎ捨てチャイナよYOU。
シ・ロ・ウ・ト・ド・ウ・テ・イ
「はらたつーっ!」
むきーーーー!何神きどってんだよどうせ根暗のマザコン下衆野郎だろう。
その時、視界がより鮮明に開かれ世界が変わっていく感覚がした・
ドエム倶楽部はもういいわ。しかたねえゲームクリアしたら糞ハッカーも気がすむだろ。
俺の課金で揃えたエンチャント装備で軽くいなしてやるぜ。
爆発音がした。
瞬時に俺は課金で耐火の防御マントを装備していたので体をつつみこむ。
RPG-7ロケットランチャー風の弾が爆炎魔法を付与された状態で風魔法でぶっとんできたのだ。
「ちょちょちょい!なんですのー!」
「よっしゃー人間1キルじゃーい」
「お前ふっざけ!ふっざけなよ!しぬところやったわい!」
「なんでしんでないのゾンビといっしょにみそくそになればよかったのに」
赤髪ロングの金眼長身美少女がロケランを発射したであろう筒を抱えながらこちらをにらんでいる。
こんなアバターを使う奴はおっさんと相場がきまっているのだ美少女っぽくしゃべってるのもきしょくわるいぜまったく。
「おいおっさん!ゾンビ始末してくれたのはうれしいんだがよ・・・爆音でもっとむらがってきてるんだが!?」
「ちょっとなんとかしなさいよ私は爆発に浪漫をもとめて重火器しかもってないのよ」
いやゾンビワールドで爆音まきちらすとか自殺行為でしかないんですがそれわ。
「そして誰がおっさんよ!美少女でしょうどうみても!」
生粋のネカマときたかこれはキツイもといキチィッ!
そうこうしているうちにゾンビのむれが押し寄せてきたバリケードも破壊されちまって野ざらし状態だ、背後はがれきの山で逃げ場がない。
「まぁおれにまかせろよ。だてに親の金で課金してないぜ」
「カキン?どういう意味よ課金って」
「だから親の金で課金したつってんだろーが」
「カキンって言葉の意味をきいてんのよ」
「は!?みてろよ、百聞は一見に如かずだ!」
杖の先に水晶がガトリングガンの銃口のようにならんでいるスタッフオブガトリングを四次元マントのポケットからとりだす。
「ヒャッハートリガーハッピイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
「空間魔法!?珍しいわねあなた青魔導士なの?」
「え?なんだってきこえない!」
ガトリングの重低音が美少女もといおっさんの声をかきけしてよくきこえない。
ゾンビの頭と体をこなごなにふきとばしていく。
やべぇ魔力がきれたポーションをのまねえとってマントの中をまさぐってみるがみつからない。それっぽいものをみつけてとりだすと。
<メッセージ>
ポーションとか便利すぎるから使えなくしといたんでよろしこ☆彡
「ハァハァハァ(*´Д`)」
「何興奮してんのきもちわるっ」
「ちちちがわいっ!魔力きれてつかれとるんじゃい!」
「私も魔力ぎれよ一発うったら魔力なくなってうてなくなるのよね」
はーーーつっかえ!なにこのおっさんつっかえっな!
つか時々でてくるこのハッカーメッセージはらたつわぁ。
「こっちにきなさい」
地下貯蔵庫への入り口があったようでそこに手をひかれはいっていく。おっさんに手にぎられてきしょい。
「それにしてもあんた足音きこえないわね。歩行方法でもあるの?」
「これは家庭の都合で教え込まれた暗殺者一家ゾルディックの歩行方法、俺、癖になってんだ足音けして歩くのっだ!」
「ちょっとなにいってるかわからないのだけど」
「フンターフンターをよんでないのか!?おっさんのくせに富樫先生にあやまれ!」
「親の金でかったサイレントブーツさ。消音が付与されている魔法のブーツなのだよ」
「あんたんち金持ちなのね。そんな珍しい靴今の時代そうそう手にはいらないわよ。東京ダンジョンのスカイツリータワーを攻略しないでもしないかぎり」
あん?スカイツリータワー?なんだその頭痛が痛いみたいなダンジョン名わ。
「よくわからんが親が金持ちでよかったよおかげでゾンビワールドでいきぬくのには苦労しない程度には装備がととのったからなプレイ時間もそこそこだがな」
「ここで一夜をあかしましょ」
「おっさんと一夜をすごすつもりはない」
「だーかーらーおっさんってなんなのよ」
むにゅりと胸をつかむ。
「この脂肪のかたまりってあれ?」
触感がつたわってくる。
<メッセージ>
きみこの世界でいきていくにあたって五感も再現しといたんでよろしこ☆彡
ありえねぇ!そういえばガトリングの火薬の臭いも妙にリアルだった。
「さいってっー!」
頬をたたかれ赤くはれあがる。
「はひっすびばせん」
痛いのだ。感じる痛みを。
「あのお名前は」
「桑田愛里よ。よろしくねおにーさん」
「俺の名前は葉屋勝よろしく」
ゾンビパニックワールドだよな・・・この世界って・・・。
「この世界の名前はなんですか」
「世界?名前なんてないわよ。ただ地域名でいうと東京ね。東京コンクリートジャングルよ」
いや、おかしいおかしいぞ。
五感も再現されてるうえに東京コンクリートジャングル?
ここはゾンビパニックワールドのゲーム世界のはずだ。
<メッセージ>
きみ、飲み込みわるいね。
ゲームの世界にとりこまれたんだよーん。
というかワシがおくりこんだ。世界をすくってちょんまげ☆彡
うざいわぁ。なんなんだよこいつもうわかったよ。
受け入れるよ異世界的なあれだろ?生き抜いてやんよ!どうせ人生オワコンだったしな!