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たらこのエッセイ集

小説を書くのをやめる時 ~それは本当に最後の時~

 何事も頑張りすぎはよくないと思う。気軽に続けるのが一番ではなかろうか。

 仕事もそうだが、趣味や日常生活でも、無理をするとたいていの場合それが嫌いになる。


 嫌だなって思うことを無理に続けるのは苦しみでしかない。しかし、大好きだったことが嫌になる時がきたら……人はどうすればいいのだろうか?


 小説を書くことが嫌になる。私にはまだ、その時が来ていない。

 いつか来るかもしれないし、永遠に来ないかもしれない。


 ずっと来ないまま人生が終われば、どれだけ幸せだろうか。


 小説家はある日、突然書けなくなってしまう時が来ると言う。若いころに何冊も作品を世に送り出してきた人が、何かのきっかけでふいに書けなくなり、そのまま引退するのだとか。

 信じられない話なのだが、自分がその時を迎えていないので、何とも言えない。

 その人にはその人の事情があったのだ。


 小説を書くにあたって、皆様は何を目的に書いているのだろうか?

 書籍化? お金? それとも注目されたい?


 正直、私の中にもそう言った願望はあるが、小説を書く理由にはならない。

 私が小説を書くのは自分のため。他人のためではない。


 しかし、そんな私でも、ブックマーク0、ポイント0、PV0になったら、さすがに心が折れると思う。


 数字と言うのは残酷だ。お前の作品の評価はそれだよと、無慈悲に数字で表現されてしまうのだ。

 上を見上げれば万単位でポイントを獲得する作品。ランキングにあるのは自分の書いた作品よりもずっとクオリティの高い物ばかり。

 こんな状態じゃぁ書籍化なんて夢のまた夢。諦めよう。


 結果が出ないから筆を折る。仕方のないことだと思う。

 しかし、その前に思い出してほしい。


 どうしてあなたは小説を書くのか。


 数字で評価されたいから小説家になろうに投稿したのか? 小説家になろうに投稿するために小説を書いたのか?

 アナタが小説を書き始めたのは、ブクマやポイントが欲しかったからではないはずだ。あなたが最も望んだ物語を作りたくて、筆を執ったのではないだろうか?


 どうか、最初の気持ちを思い出してほしい。

 そして無理もしないで欲しい。


 ブクマやポイントのために、アナタの作品の価値を捻じ曲げる必要はない。

 それは絶対にやってはいけないことなのだ。


 もし……私にその時が来たら思い出すだろう。エタらせてしまった数々の作品を。そして、今書いている作品のことも。

 私が作り出したキャラクターたちが、私に力を与えてくれる。前へ進めと言ってくれる。


 だから……私は今も描き続けている。

 どん底に落ちた時も、そこから這い上がって新しい作品を書き始めた。


 小説は私にとって苦労して作るものではなく、逆に力を与えてくれるのだ。

 私は生きるために小説を書いている。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 生きるために小説を書く! めっちゃわかります……! 私の場合、たとえ書けなくても物語は頭に出来上がります。辛いときや苦しいとき、また逆に楽しい時、これを形にしたくなるというか……「ネタに…
[一言] こんにちは。 人物は、たま~に書くのが辛くなる時があります。 その時には、書くのは何でだっけと?と、考える様にしています。 ただ、やっぱり正直な気持ちとして、作品を書く側ですので、評価なり…
[良い点] 仕事にしているとかランキング一位を狙っている人は相応のレベルを求める大変さがあるんでしょうね。ポイントをもらえるのは嬉しいですが、評価の数ばかりが気になってしんどい、ということにはならない…
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