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【5000万PV突破!】最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~(web版)  作者: シオヤマ琴
第十一章 異世界少年

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第332話 代理戦争

翌々日、俺はビアンキたちと冒険者ギルド前で合流した。


「おはようございます。勇者様」

「ああ、おはよう」

「ああ、おはようじゃないわよっ。九時待ち合わせって言ってたのにもう九時十分よっ」

朝っぱらから怒鳴りつけてくるローレル。


「たった十分だろ。大目に見てくれよ」

「ふん。お前の十分とわたしたちの十分では価値が違うんだ。次遅れたら置いていくからな」

エライザの鋭い眼差しが俺に突き刺さる。


「悪かったよ。じゃあギルドに入ろうぜ」

俺が歩き出そうとすると、

「その必要はありません、勇者様」

とビアンキが俺を呼び止めた。


「依頼ならあんたがいないうちにもう引き受けちゃったわ」

ローレルが依頼書をぺらぺらと揺らす。


「なんだ、そうなのか」

「お前のために時間を無駄にはしたくないからな」

「はいはい。で、どんな依頼を引き受けたんだ?」

「自分で読みなさいよ」

そう言ってローレルは持っていた依頼書を俺に手渡した。


「ん~、なになに……わたしたちドゴール家の代表としてイバラマ家の代表者に勝ってながく続いている因縁に終止符を打ってもらいたいのです――ってどういう依頼だ? これ」

「勇者様。私たちはそのドゴール家の代表としてイバラマ家の代表者の方と勝負をして勝てばいいというわけです」

「要は貴族の代理戦争だな」

「貴族の代理戦争? また変な依頼を引き受けたもんだな」


ちなみに成功報酬は金貨八十枚か……。

どうせ報酬が高いって理由だけでローレルが決めたのだろうが。


「勝負って殴り合いとかそういうことか?」

「さあな。詳しい話はドゴール家の人間に会ってみてだな」

「ふーん」

「さあ、じゃあ四人そろったことだしドゴール家に向かうわよっ」

ローレルの掛け声で俺たちは歩き出した。



☆ ☆ ☆



「へー、なかなか大きな家だなー」

「さすが貴族ってところかしらね」


エルムンドの町の最西端にある大きな洋館の前に俺たちは立っていた。

洋館を見上げながら俺とローレルが声に出す。


エライザの話ではエルムンドの町の最東端にイバラマ家の屋敷があるのだという。

おそらくそっちはそっちで代表者を決めているのだろう。


「じゃあ、早速家に上がらせてもらいましょっ」

ローレルが俺たちの先頭に立ちいつものように「こんにちはーっ! 誰かいるーっ!」と大声を上げた。

チャイムを使えよ、原始人。


「はい。どちら様でしょうか?」

ドアを開け出てきたのは三十歳くらいのメイド姿の女性だった。

仮面をかぶっているかのごとく表情を一切崩さずにローレルの目をみつめる。


「あ、すみません。私たちは冒険者ギルドから派遣された冒険者です。今回そちらの依頼をお引き受けしたのでまいりました」

ビアンキが一歩前に出て口を開いた。


「そうでしたか。旦那様から内容は聞いております、それでは中にお上がりください」

「はい、失礼します」

「はーい」

「お邪魔します」

「失礼する」


俺たちはメイドの女性にうながされ洋館の中へと足を踏み入れた。

きらびやかな装飾が施された廊下を通って大広間に案内される。


「旦那様、冒険者様方をお連れいたしました」


そこには初老の男性が椅子に腰かけていた。


「おお、ありがとうエルシー。エルシーはもう下がっていいよ」

「はい、失礼いたします」

エルシーと呼ばれた女性がそっと扉を閉めて部屋を出ていく。


初老の男性は立ち上がり歓迎の意を表すように両手を広げた。


「わたしはドゴール・デ・ヴェルチといいます。まずは今回の依頼を引き受けていただたことにお礼を言わせてください。どうもありがとう」

うやうやしく頭を下げるドゴールさん。


「ねえ、なんか思ってた感じと違うわね。貴族ってなんかもっといけ好かない奴を想像してたわ」

ローレルが耳打ちしてくる。


「ささ、どうぞ。みなさん椅子に座ってください」

そう言いながらドゴールさんは椅子に腰を下ろした。

俺たちもそれにならう。


「ご依頼はこちらの代表者となってイバラマ家の代表者と勝負をして勝つということだと聞いていますが……」

ビアンキが話し出した。

こういう時はビアンキがいると安心だ。

ローレルもエライザも決して人当たりがいいとは言えないからな。


「はい、そうです」

「ながい因縁がおありだとか?」

「ええ、恥ずかしながら。昔はとても仲がよかったらしいのですがね……先々代同士が喧嘩をしたのが始まりのようでそのしこりは我々の代にまで引き継がれてしまって、今では同じ貴族同士協力しなければいけないのにいがみ合っている始末なんですよ」

「そうでしたか」

ビアンキが優しくうなずく。


ローレルは無言で目の前にあったお菓子を勝手に頬張っている。

エライザは目をつぶって話を聞いていた。……まさか寝てないよな?

『Sランクパーティーを追放された鍛冶職人、世界最強へと至る ~暇になったおっさんは気晴らしに作ったチート武器で無双する~』

という小説も書いているのでせめてブクマだけでもよろしくお願いいたしますm(__)m

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