第167話 レベル52669
『フィギーッ!!?』
「ふっふっふ……もう逃げられないぞ」
俺はマジカル大王スライムを通路の角に追い詰めていた。
その嬉しさから自然と笑みがこぼれる。
『フィギー!!!』
マジカル大王スライムは大きな炎の玉を口からボオォッ、ボオォッと何度も吐き出し攻撃してくるがそんな悪あがき俺には通じない。
片手でそれをはじき飛ばしながら俺はゆっくりと近付いていった。
そして手の届く距離まで迫ると、
「これで、今度こそ終わりだっ!」
ボゴオオォォーン!
マジカル大王スライムを全力でぶん殴る。
その瞬間マジカル大王スライムは無重力空間に飛び散りただよう液体のごとくパァンとはじけ飛んだ。
《佐倉真琴のレベルが10338上がりました》
機械音が俺の頭の中でレベルアップを告げる。
「おおっ! すげー上がったぞっ」
俺の予想していた通りマジカル大王スライムの獲得経験値は非常に高かったようで俺のレベルは大幅に上昇したのだった。
☆ ☆ ☆
「ステータスオープン」
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名前:佐倉真琴
レベル:52669
HP:257091/306874 MP:222060/270212
ちから:287534
みのまもり:267998
すばやさ:249015
スキル:経験値1000倍
:レベルフリー
:必要経験値1/1000
:魔法耐性(強)
:魔法効果10倍
:状態異常自然回復
:火炎魔法ランク10
:氷結魔法ランク10
:電撃魔法ランク10
:飛翔魔法ランク10
:転移魔法ランク10
:識別魔法ランク10
:レベル消費
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「おーっ。【必要経験値1/1000】に【魔法効果10倍】にランク10の識別魔法まで覚えてるぞっ」
レベルが約一万上がったことによって俺のパラメータは平均して五万ほど増え、飛翔魔法や転移魔法のランクも最高値の10まで上がっていた。
さらに嬉しいことにマジカル大王スライムは消滅する際、小さなアメ玉の入った包み紙のようなものをドロップしていた。
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マジカルドロップ
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「マジカルドロップか……」
俺はそれを拾い上げる。
「高野と合流したら識別魔法で調べてもら……って俺も識別魔法使えるようになったんだったな」
ついいつもの癖で高野に頼ろうとしてしまった。
せっかくだし早速使ってみるか。
俺は少し緊張しながら、
「識別魔法ランク10っ」
と唱えてみる。
するとその直後目の前にマジカルドロップの詳細な情報が表示された。
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マジカルドロップ――摂取することで使用者の全パラメータが100ずつ増える
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「へー、こうやって表示されるのか~。面白いなこれ」
自分で識別魔法を使いアイテムを鑑定できたことに感動すら覚える。
……というかこのアイテム、全パラメータが100ずつ増えるのか。
一般プレイヤーからしたらかなり貴重なアイテムなんだろうが……。
「俺には正直あまり必要ないかなぁ……」
今さら100程度パラメータが増えたところで大した差は出ないだろうしレベルを上げれば100くらいすぐに増えるだろうからな。
「……売るか」
買い取り価格は表示されないようなのでこればっかりはダンジョンセンターの職員に見てもらうしかない。
俺は不思議な袋の中にアメ玉の入った包み紙をそっとしまうと高野の待つ部屋へと足早に戻るのだった。
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