表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

167/347

第166話 氷結魔法の使い道

「高野はそこにいろよっ」

「はーいっ」


俺は大部屋に高野を残して一人マジカル大王スライムを追う。

マジカル大王スライムは俺の姿を確認するとびゅんと逃げ出した。


俺が通路までたどり着くとマジカル大王スライムの逃げた方向から通路の幅いっぱいの大きな炎の玉がこっちに向かって飛んできている。

おそらくマジカル大王スライムが口から放出したであろうランク10程度の火炎魔法だった。


「うおっ!?」


ゴオォォーッと燃え盛りながら迫ってくる炎の玉に飲み込まれるも【魔法耐性(強)】のおかげでダメージはほとんどない。

ただ服は焦げた。


「このや――」

『フィギー!!!』

マジカル大王スライムは火炎魔法を連発して放ってくる。


「邪魔くさいなっ」

俺は走りながら連続して襲ってくる炎の玉を手ではじいて進んでいった。


『フィギーッ!??』

それを見たマジカル大王スライムはぼよんと体を揺らすとその場で方向転換、またも俺から距離を取って逃げ去ろうとする。


だが、

「逃がすかっ」

俺は一足早くマジカル大王スライムに追いつくとボゴンッと背中を殴り飛ばした。

ピンボールのように壁にぶつかりながら跳ねるマジカル大王スライム。


手ごたえあり。

俺は勝利を確信した。

だがしかし、


『フィギー!!!』


マジカル大王スライムは体勢を整えると俺に向かって火炎魔法を一発放ってから再度逃げ出すのだった。


俺は襲い来る炎の玉を手ではじきつつ、

「おいおい……マジかよ」

声をもらす。


全力で殴ったわけではないがそれでも俺のパンチを受けて倒れない魔物を見たのは初めてだった。


「ははっ……面白いじゃないか」


俺はより一層マジカル大王スライム退治に熱が入るのを感じていた。



☆ ☆ ☆



どこだ……?

マジカル大王スライムはどこにいる?


俺は硬い畝のダンジョン地下八階フロアを逃げたマジカル大王スライムを探して走り続けていた。


「あんなでかい体だからな。すぐ見つかると思ったんだけどな……」


ほかの魔物を返り討ちにしつつ五分ほど走り回ったのち俺は作戦を変えることにした。



辺りを確認してから、

「スキル、氷結魔法ランク10っ」

「スキル、氷結魔法ランク10っ」

通路を巨大な氷の塊で塞ぐ。


「スキル、氷結魔法ランク10っ……よし、これでもうここは通れないはずだ」

マジカル大王スライムの通り道を狭めていく。


「待ってろよ、絶対に倒してやるからな」


多くの獲得経験値が期待できる相手を打ちのめす瞬間を思い描きながら俺は自然と笑みを浮かべていた。

お読みいただいてありがとうございます。

ブクマや評価や感想もとても嬉しいです。

これからもよろしくお願いいたしますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「ぷるぷる ぼく わるいマジカル大王スライムじゃないよ?」
[良い点] 主人公、楽しそうで何より(*´∀`) [気になる点] あれ? 通路を氷結魔法で塞ぐのは良いけども、火炎魔法が使えるなら溶かされるんでは?( ̄▽ ̄;)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ