第149話 初めてのランクFダンジョン
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第一位 佐倉真琴(十七歳)――一億三百九十万五千円
第二位 磯美樹(十八歳)――九千七百十四万円
第三位 斎藤春子(十七歳)――六千百五十二万円
第四位 玉川朝日(二十八歳)――五千九百十一万五千円
第五位 天童唯我(十五歳)――五千七百九十九万円
第六位 櫛江田洋一(四十歳)――五千六百二万五千円
第七位 加藤まさる(三十六歳)――四千八百五十六万六千円
第八位 栗田信二(二十歳)――三千二百五十七万円
第九位 大山清十郎(三十三歳)――二千九百三十九万七千五百円
第十位 伊集院陽太(十七歳)――二千二百五十万円
第十一位 神代閃一(十七歳)――二千万円
第十一位 海道光(十七歳)――二千万円
第十一位 長澤紅子(十七歳)――二千万円
第十一位 水川蓮華(十七歳)――二千万円
第十五位 マリア・ファインゴールド(十三歳)――千九百八十万五百円
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格闘大会の賞金五千万円が加算され獲得賞金が一億円を超えたことで俺は日本人初の一億円プレイヤーとなった。
それにより周りがこれまで以上に騒がしくなったので俺は避難するようにダンジョンへと潜った。
俺が現在潜っているダンジョンは群馬県の高崎駅の真横にあるランクFの未踏破ダンジョン、通称硬い畝のダンジョンだ。
ランクF以上のダンジョンはすべてが未踏破であり、また俺にとっても未知のダンジョンだった。
本当ならばもう少し低ランクのダンジョンを攻略したいところだったがすでに日本国内にあるランクG以下のダンジョンはすべてクリアしつくされているという話をダンジョンセンターの職員から聞いたので俺は仕方なくFランクダンジョンに挑戦しているというわけだ。
当初考えていた目立ちたくないという俺の切なる願いは獲得賞金ランキングに載ったことでとうに崩れ去っており、また格闘大会での優勝もあって今の俺は名実ともに日本のトッププレイヤーとして世間から認知されつつあった。
そのことを愚痴まじりに神代に電話で話したところ「力を解放したのは佐倉さんですよ」と言われてしまった。
たしかにその通りだったのでぐうの音も出ずすぐに電話を切ったが。
それでも俺のレベルやパラメータが桁外れに高い数値だということはまだ世間には知られてはいない。
もう面倒だからこの際バレてもいいか、と思ったりすることもあるがもしそうなったら今以上に面倒なことになるのは目に見えている。
「はぁ~……楽して稼げると思ってたけど意外と気を遣うなぁ」
俺は硬い畝のダンジョン地下一階でパラライズバタフライの大群を前にして誰にともなくつぶやいた。
『Sランクパーティーを追放された鍛冶職人、世界最強へと至る ~暇になったおっさんは気晴らしに作ったチート武器で無双する~』
という小説も書いているのでせめてブクマだけでもよろしくお願いいたしますm(__)m




