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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

凪が紫を包むだけ。

作者: ゆいえん。

好きな男性達を描いていきます。

趣味は写真と音楽、友達はいません。

かっこいい男性が好きです、仲の悪い兄弟がとても好きです、オフビートが好きです、複雑な話は書けません、ごめんなさい。

唯頭に映った景色を描いていきますね。

是非、読んでください‼︎

挿絵(By みてみん)


…軽く俯いても、未来は見えなかった。

チョコレートの包み紙を破り齧り付く、口元に苦味と甘みが残って少し違和感があったからすぐに拭う。

見下ろす夜景が視界に鬱陶しくなって唾を吐き捨てた「クソみたいでバカみてぇだ」誰でも分かるあからさまな軽口を吐く。

誰かが誰かを今殺してる。

言葉で? 腕で? 脚で? 武器を使って?

透明なままで? それとも重い何か?

又は欲望の赴く迸るままに?

散漫な哲学が足りない脳の中を泳いで糖分を摂取し、また欲する。

生活が何も変わらないらしい。

現代の人間は変わらない生活の中を生きている、何かが変わったと思えることは誰かの悲しみだけ。


「悲しみなんて無い方がいいのに」


伽藍堂、開けっ放しの部屋のドア、耳に挿されていないのに流れっぱなしのイヤホン、必要とされてないのに燃え続ける炎。

マッチでタバコに火を付けて、それから蒸せる。


「けほっ、けほ、ケホッ」


流れっぱなしのイヤホン

モバイルを弄って選曲

jackness wired 〈landscape〉

アルバムの三曲目を再生。

モバイルにインフォメーションが泳いだ。

黒目の女から連絡が一件

[サルが逃げる]

目を瞑っても、光は揺蕩う。

複数の光虫が舞っていて汚れた景色にとても綺麗だった。けど光虫は錆色で皮肉を僕に映し出して苦しくなる。

弟に連絡しよう。

モバイルに掌を翳す。

まだ寝ているだろうか。

夜が目覚めようとしている気配がする。

朝の香りは肉体を下から上へと温めていくから、痒くて愛おしくて。

三回目のベルで弟の声が聞こえた。

まだ惚けていて、産まれたての梟のような声。

窓から風の音、空間を切り裂く。

芯のどこかが凪いだ気がして、弟の声を辿る。


「吸えないタバコは美味しいか?」


皮肉めいた声がした、酸味を感じる高音。

据置端末に情報を伝達

サルが逃げる。

でかい声で笑う弟。


「サルが去るって? 洒落好きになるには早過ぎるでしょ」


黒目の女が乱入

「いいから早く追って、サルが去るから」


二人して笑ってしまう。

どうでも良いところで僕らは似ている、似なくても良いところ血管の管の血さえ通さない端の端の方。


「お前もタバコ吸うか?」


「吸わないよ、なぁ兄貴はね過去の男なんだ、安楽椅子探偵こそ最先端だよ」


一陣、何処かから幾ばくかの風が吹いた気がして、二本目に火を点けたくて

声変わりすらまだなんじゃないかと思える声を後ろに流す、兄弟の声がBGM

何かに酔っているんじゃあないかって?

常に生きてる事は陶酔だよ。

誰の声も何もかも信じない。

冷たい空気だけが故に正解だ。

マッチに摩擦を加える、赤い恐怖が宿った、口にくわえる。


「サルが逃げる」


情報は伝わった。

後は捉えるだけ。

サルを捕まえるだけだ。

新品のジョーダンに足を入れて、夜を駆けた。昔から弟より足だけは早かった。

何もかも勝てなかったが、身体だけは俺の方が強かった。

サルを捕まえろ、指示はそれだけ。

サイレントヒプノシス

-消音麻酔銃を片手に携えて

サルのいるビルに走る。

サルとはサルだ。

それ以外の理由が本来必要なのかもしれないが、主人公は主人公だから何かを追うものだから。

強いて言えば奴らは塵。

子供を襲い、女を貪り、社会を混乱に陥れる。

月が映える夜だった。

満月にも到達していない半端な形の月が半端でイラついて仕方はないが風景には似合っていて悪くはないと感じた。

鍵をこじ開けて非常口の階段を登る。

サルは4F、悪魔は常に悪魔の相応しい所に居座っている。

4F.サルは座っていて、背中が映った。

サイレントヒプノシスを唯静かに。

蛇口を捻ったら

蛇口を捻れば水が出るだろう?

それくらい当たり前みたいに奴を撃ち抜いた。

リボルバーから放たれたそれが

宙を揺蕩い空を泳ぎ放物線は到達される。

血も流れない、誰も傷は付かない。

唯少し長い眠りに就くだけだよ。

今日の事の顛末はこれでお終い。


マッチに摩擦を加える。

恐怖を動力にタバコを吸って、端末を。

「今回は、今回はこれで良いわ。でもこれからは準備をしないとダメ、何故かは聴かないで、聴きたければ咥えてるそれに聴きなさい。貴方達のお母さんじゃないの。私は」

黒目の女はいつもヒステリック。

けどマジョリティ演じたい僕達はどうしようもなくマイノリティだから仕方ない。

「金は口座に振り込んでおいてよ、僕はもう少し眠るから」

弟はいつもの自己中。

最近の若者はてんでイカれてやがる。

「お前も一つしか変わらないだろ、おやすみ」

メタ的読心な返事をする弟がおかしくて、僕はアネモネに水を遣り、眠った。

二重人格。


挿絵(By みてみん)


…参考BGM

「Frank Ocean (Blonde)」

読んで頂きありがとうございます。

もし良ければあつ森のフレンドになって下さい。

音楽とゲームと物語はとても良いものです。

ジョジョは最高だなぁ。

生まれてきて良かったなぁ、また宜しくお願いします‼︎

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