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□危険を冒すと書いて冒険である

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□危険を冒すと書いて冒険である

問題は多いが、多少のリスクは飲む。その対価は必ず何かの形で発生するだろう。しかし致命だけは確実に避け、計画を実行する。


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大魔獣ベヒーモスを狩る作戦。

その名も【パラメーターで勝てない相手なら、戦い以外で殺そうぜ大作戦】だ。


エルフ達曰く。魔法使いの炎は、魔力によって大きくも小さくもなる。らしい。

亡くなったかつての仲間達曰く。ゴブリン等から奪ったたいまつで自然発生させた炎は、魔力の干渉を受けず、自然の風によってのみ流れ広がる。らしい。


重要なのは、どちらの炎でも命を脅かしうるという事。それは、本作戦にも言える事。結果が全てだ。経路は知らない。


土岩の魔法で潰そうが、天然の落石で潰そうが、臓物は潰せる。臓物のないスライムならともかく、魔獣とて不死身ではない。ベヒーモスの血肉をぶちまけるのは、別に戦闘の結果でなくとも構わない。罠による事故で殺す。


手順1。まず匂いだ。【匂い草】の臭い方に色々混ぜて腐らせて、モノスゲー臭い玉を作ります。魔獣は獲物を逃がさないようにする為か、皆恐ろしい程に鼻がいいので、これを奴の徘徊ルートに予め撒いておき、誘導しましょう。


手順2。誘導先の谷底で落石により潰します。だめもとで深い深い落とし穴も作ります。谷の上には沢山の丸石を用意し、押さなくてもストッパーを外せば谷底まで勝手に転がるようにします。岩なだれによりベヒーモス死亡、失敗しても崖の上の我々は身バレせず、匂い玉で鼻も潰してあるから、仕留め損ねても追われない。戦闘にすらならない。


作戦終わり。ネックは、手順1の準備中に奴が出没する可能性。里にいる多数のエルフ達に協力してもらい、電撃的に済ませる必要がある。手順2は基本的に安全地帯だ。身軽なエルフか怪鳥種のモンスターにしか登れないくらいの高所であり、ベヒーモスがそこに来る事はまずない。


問題は多いが、多少のリスクは飲む。その対価は必ず何かの形で発生するだろう。しかし致命だけは確実に避け、計画を実行する。


でなければ、勝利などない。

挑戦しないならば、いつかベヒーモスにエルフの里が見つかった時、皆殺しの未来が待っているだろう。苦勝だろうと、必ず勝たねばならないのだ。これは、そういう戦い。そういう作戦。

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