表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

□出来る事と出来ない事の考察

ーー


□出来る事と出来ない事の考察

何なら出来るだろうか。無謀とは、具体的に何がネックなのだろうか。それを一時的にでも解決ないし回避できる手段はないか。


ーー


エルフは人族の街に入れるらしい。ギルドカードも持っていた。従魔契約とやらをして、ヒイラギの配下になってみれば、ヒイラギのギルドカードから、なんとスライムD君のパラメーターが見れるではないか!


スライム種:No name レベル16/max45


▽パラメーター(簡易)


最大生命力:24

最大魔力:28

攻撃力:15

守備力:15

魔攻力:17

精神力:42

敏捷性:16


▽スキル(詳細)


☆passiveスキル

・反骨心[rank.B-]

精神力のパラメータを大きく底上げし、敗北者や屈辱への抵抗意思を増大する。

・幻覚耐性[rank.C]

精神力のパラメータを底上げし、幻覚攻撃への耐性を大きく強化する。

・雷耐性[rank.D+]

精神力のパラメータを底上げし、雷攻撃への耐性を大きく強化する。

・火炎耐性[rank.E-]

精神力のパラメータを底上げし、火炎攻撃への耐性を大きく強化する。


☆activeスキル

・斬擊見切り[rank.D]

スキルによる尋常ならざる斬擊を見切り、回避を補助する能力。

・幻覚の霧[rank.E-]

幻覚を見せる霧を吐き出す。最大魔力に依存して、rankが上がる。

・雷の槍[rank.D]

雷の魔法攻撃を放つ。その一撃は槍の突きのように、重く鋭い。

・森ノ神徒の祈り[rank.C]

エルフ族専用の回復魔法。回復量は精神力依存。



……うん、やっぱ中々の精神力だわ。低級モンスターが相手なら、もう魔法系スキルの攻撃は恐くないかもだ。低級ならな。魔法系スキルならな。目の前のエルフに今ボコスカ殴られたら普通に死ぬけど。ぶるっ。スライムは身震いした。死の恐怖を思い出したのだ。


あの赤いスケイルメイルの戦士に、リセル様は勝てただろうか。心配だ。あの方はこの森の天皇様みたいな方だからな。もしもお隠れにでもなられたら、寂しいなんてもんじゃあ済まされない。並みの戦士なら相手にもならんだろうが、あの戦士は、魔剣の存在が異質だった。嫌だな。


何か、もっと強くなる手立てはないか。

そうだ。せっかく冒険者の従魔になったんだ、冒険を手伝って、レベルを上げさせてもらうとしようじゃないか。当然危険だが、エルフの魔法はそれを覆せる強さだ。


しかし、そんなエルフ達をあれほど追い詰めた存在が気にかかる。話を聞いてみるか。最近手に入ったの回復魔法とか色々、彼らの役に立つかもだ。


「え、まじで?スラさん手伝ってくれんの。マリエル、シエルどうする」

「異論ないですヒイラギ様、rankCの回復魔法が使えるならばヒーラーとしては即戦力になります」

「待てマリエル、攻撃はしなければ関係ないとして、耐久系が紙だぞ。スライムじゃ死んじゃうって」


「ぴゆ?(だめ?)」

スライムは目をうるうるさせてシエルを見つめる。


「ばっ……だっ誰がスライムに魅了されんだよ!このおバカ!あたいは、あー、スライム!お前の事を心配して言ってやってんだぞ!」


名前ないと呼びづらそう。

「シエル、名前がないと呼びづらいですね。まずはスライムさんに名前をつけましょうか」

ナイスマリエル。


「では、【青マル】とかどうだろう」

「ヒイラギ様、それちょっと渋いかっこよさがありますね。シエルは何かありますか」

「【スラさん】でよくねーか?あんまり凝ると痛々しくなると思うぞ」


スライム的にはどっちも却下かな。

「ぴゆー……」


「では【わかば】さんなんてどうでしょう。ほら、青いですし」

「ごめんマリエル。俺の前いた世界になんかそんな名前の……葉巻みてえなのがあったから、却下で」


前いた世界?

「ぴゆゆー?」


「あ、スラさん。俺、実はニホンっていう……遠い土地から来たんだ。普通にエルフとして生まれ育ち、もう124歳になるが、この人生とは別に、ニホンで生まれ育った記憶があるんだよ。30歳くらいの時に思い出してな」


ほほう。「ぴゆ」


「そこで覚えた事をイメージすると、魔法が凄く上手く使えるんだ。尋常じゃないくらいに」


その力、スライムも欲しい。「ぴゆゆ」


「お前はスライムにしては沢山のスキルを持っていた。まさかお前も、この文字が読めたりしないだろうな?」


…………。


なっとう、おしょうゆ、しろいごはん、げるにか。


何これ、どういう意味?「ぴゆ?」


「だよなあ、読めないよな。そうそう居るわけ……ッツ!?」


「ヒイラギ様、大丈夫ですか!【また、頭が痛い】のですか!!」

「大丈夫かよヒイラギ様!【あたいはここにいる!いるからな!!】」


頭が痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い。

なんじゃこりゃ。ぐはっ……


スライムとエルフの少年は倒れ伏す。


警告。スライム種:No oameは忌避に触れました。

警告。ハイエルフ種:柊 レツは忌避に触れました。

忌避に該当する記憶を抹消します。

警告、あなた方は忌避に触れました。

一部の記憶woマッショu


passiveスキルrank up:反骨心[rank.EX]


passiveスキル発動:反骨心[rank.EX]

精神力のパラメータを大きく底上げし、敗北者や屈辱への抵抗意思を増大する。


邪なる者よ。魔なる者よ。復讐を望む小さき者よ。

我が手を取れ。力を与えよう。我が眷属になれ。

名もなきスライムよ。


「ぴゆ」力。


「ぴゆゆ」下さい。


「ぴゆー」許さない。


「ぴゆゆー!」あの戦士を絶対に倒す!


介入スキル【天の声】レジスト完了。以後、邪魔な天界のクソどもに代わり、私めが貴方のサポートを致します。エルダーヴァンパイア種ノワールです。いつか我が主の御城でお会い致しましょう。

赤いスケイルメイルに魔剣の戦士、個体名〈勇者レクス〉の討伐に、どうかご助力させて頂きたく存じます。


「ぴゆ……ぴゆゆー?」俺は邪魔されていたのか?


はい。


「おい、マリエル!スライムもぐったりしてる!しっかりしろ!」

「わあスライムさん!大丈夫ですか!ポーション、ポーション……ありました、どうぞ飲んで下さいっ」


ではまた。暫しの別れです。スライムさん。そちらの面白そうなエルフの少年にも、レジストはしてあげましたので。


「……ぴゆ」なんか、ありがとな。


「目を覚ましましたか!」

「ヒイラギ様も目を覚ましたぞ!」


加護スキル付与:念話[rank.C-]

念話できる能力を得る。継続可能時間や精度は、精神力と魔攻力の値によって増加する。


「ぴゆ。ぴゆゆ。ぴゆー。ぴゆゆゆ。(なっとう、おしょうゆ、しろいごはん、げるにか)」


読めたぞアピール。念話で伝われー!


「スライムさんもこのニホンゴが読めるみたいですね!」

「…………やはりか。お前もこの先で、沢山のスキルを覚えて行く機会に恵まれるのだろう。そして、その力でいつか、勇者や魔王になるのだろうな。危険な魔物だ。正直言うと倒しておきたい。しかし命を救われた恩がある。そこで」


「名前をつけて一緒に冒険するんですよね!ヒイラギ様!」

「監視がてらって所か。ヒイラギ様なら、そう言うだろうと思ってたさ」

「まだ何も言ってねえよ!?」


まだね。そして、スライムDは【青マル】と命名される事となった。命名式に協会で500goldかかった。


スライム種:青マル レベル16/max45

☆ネームドモンスター 名付け親:柊 レツ


▽パラメーター(簡易)


最大生命力:24 +4

最大魔力:28 +4

攻撃力:15 +3

守備力:15 +3

魔攻力:17 +3

精神力:42 +6

敏捷性:16 +3


ネームド補正:全パラメーター+10%+2


▽スキル(非表示)


うん、スゲー強くなってる。

ヒイラギ達助けて良かったー。

ところでお前ら、何にやられたんだ?

瀕死のズダボロ状態で倒れてた訳だけど。


「ぴゆーゆ。ぴゆゆ?」念話行けー!

「……ベヒーモスだ。兄と父の仇」

「ベヒーモスですよ。青マルさん」

「でかい魔獣だぜ。エルフが好物らしいぜ、青マル」


あ、スライムが手伝って勝てる相手じゃなかった。

かのクイーンワイバーンであるリセル様ですら「いやぁ手強い相手だったよナッハハハ!」くらいに自慢してくるレベルの強者だ。それにスライムが挑もうとしていたとは、何たる無謀。しかし手詰まりではないのだ。スライムには作戦があった。


passiveスキル発動:反骨心[rank.EX]

精神力のパラメータを大きく底上げし、敗北者や屈辱への抵抗意思を増大する。


さあ、復讐の刃は今、ゆっくりと磨がれてゆく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ