表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/115

新しい仲間②

山間部にあるとある大きな教会、そこの大聖堂である儀式が行われていた。

「アルビー 出でなされよ」

そう告げられ年若き女性が前に出る。

「アルビー、汝、この教会に師事し、この度、最難関とされる3つの修練(サウザラール 「千日間経を唱えながら野山を駆け巡る」 インナールー「堂に立て籠り七日間飲まず食わず不眠不休で経を唱え続ける」 ボダール 「三日間 密閉された暗闇の空間でひたすら瞑想する」)を見事修了した。これを称え一位神官に任命する。白の聖衣を受け取るがいい。」

演壇に立つ神官は告げる。

「謹んで承ります。これからもなお一層精進いたします」

深く頭をさげ女性は聖衣を受け取る。

「アルビーよ、よく今まで厳しい修練に耐えた。これからは自由だ。自らが思う道をいくがよい」

神官は優しく声をかける。

「ありがとうございます。これまでのご指導深く感謝いたします。」

アルビーと呼ばれた女性は自由の翼を掲げる兵団式の敬礼をしながら応える。

「自由にしろとはいったがくれぐれも神の道に反することはするな。それだけは覚えておけ」

「はっ、肝に命じておきます」

「それとな、旅立つそなたに頼みがあってな。聞いてくれるか?」

「何なりと、師の頼み、断る理由はありません」

「そうか、それでは言おう。実はここより遠く離れたとある町の教会に聖女と思わしきものの反応があったと報告があった。そしてもうひとつ大賢者と思わしきものの反応もあったそうだ」

「聖女に大賢者ですか」

「そうだ。おそらく、しばらく行方不明となっていた聖女アギレラと大賢者ソアルの二人のものと思われる」

「身を隠していた二人が出てきたと言うことは、何か不穏な事が」

「そなたにはそれを調べてきてもらいたい。さらに気になることがあってな、大賢者ソアルと思わしきものよりかなり大きな反応が分離したとの報告も上がってきておる。どういうことなのかそれも合わせて詳細に調べてほしい」

「承りまりました。直ちに出立し、調べて参ります」

アルビーはそう告げてその場を後にする。

「頼んだぞ、そなたに神のご加護があらんことを」

神官はアルビーの背中を見つめそう呟いた。


「グリフォンともどもよろしくね」

軽いノリで妖精は挨拶する。

「妖精を取り込むとは。オヌシは本当にワシらの創造を越えてくるな。この先どうなるか楽しみじゃな」

大賢者は特にどうってことなく対応する。

「で、こいつらをどうするつもりだ」

つれてきたグリフォンを見上げながら大賢者は問う。

「どうするたって面倒見るしかないだろう。婆さんが」

大賢者は自分を婆さん呼ばわりするクボタを特に咎めることはせず

「なぜワシが面倒を見なければならんのじゃ。頼まれたのはオヌシじゃろう」

「親グリフォンは婆さんを頼りにしてあるようだったからね」

「確かにあやつとは腐れ縁だからのぅ。だからといって面倒を見る義理はない。だいたい人間ごときがグリフォンを育てるなどと、いや、オヌシなら」

「あのぅ、お話中申し訳ありませんが」

シスターデルマが話に割り込んでくる。

「なんじゃ」

「何ですか」

二人同時に返事をする。

「そのグリフォン様ですがさっきエリンちゃんと聖女様を乗せて飛んで行きましたけど」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ