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剣と魔法とオームの法則  作者: なまぐさぼーず
第三章 新しい事にチャレンジしてみた!
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独白のクロストーク

<リジットはかく語りき>


私はリジット・フランカー。

商人ギルド長ラッセン・クロード付きハウスメイドでございます。

やがて伝説のメイド長と呼ばれる予定ですので、お見知り置き頂ければ幸いでございます。

さて、現在、私は主人ラッセンの命により、ウィル・ハーモニクスなる新人魔法商人に仕えております。

いえ、報告は正確にしなくてはいけませんね。

ウィル様に仕えるよう指示されていたのですが、先方より断られてしまいました。そこで、ウィル様の宿泊する宿スリーピングバッカスに使用人として勤めているのです。

因みに宿の方には新規宿泊客を取らないよう手まわし済みです。

それにしても…、私のお勤めを断るなんて、なんてセンスのない方なのかと落胆したものです。

…まぁ、それはもういいでしょう。


初めは正直つまらない仕事と思っておりました。

ウィル様はどこかボーッとされており、何を考えられてるのかわかりません。

背筋も猫背で、お顔立ちも…まぁ、目立つタイプではございません。お年を召されたとはいえ、男性としての魅力はラッセン様の方が…。

いえ、これ以上はメイドの分を超えたこと。

失礼いたしました。

ですが、流石はラッセン様が目をつけられただけあるというべきでしょうか。この間、ウィル様の作り出されたデンタクなる魔法具は驚くべきものでした。数字を入力するだけであっという間に足し算、引き算ができてしまうのです。もともと宿のルーシア様の為に作っていたようですが、計算の苦手なものには大変助けになる道具です。商売人に限らず、数字を扱う仕事についてるものならば、誰だって喉から手が出るほどほしいはず…。早速ラッセン様に報告する必要がありますね。

ま、あの程度の足し算であれば私には必要ありませんが。伝説のメイド長を目指す者は算術の取得は当たり前のことですもの。


…算術と言えば、ウィル様の奴隷の…ユリス…でしたか。

彼女は中々計算が早かったですね。足し算「だけ」なら私よりも早いようです。ええ、本当に足し算「だけ」は見事なものです。それに、何やら奴隷の立場なりに「メイド」を志している様子。分不相応な望みとは思いますがその心意気は買いましょう。新人の教育はメイド長の勤め、ならば、少し彼女にメイドとしての手解きをしてあげましょう。


そう言えば、ウィル様はユリスに勉強を教えているご様子。まぁ、奴隷に教える知識など、大したものとは思えませんが、教えるという行為はその人の知識の底が垣間見えるものです。ここはひとつ、私も教えを請うてみようじゃありませんか。

フフフ…これでまた、ラッセン様に報告出来ることが増えますね。


-----------

<ユリスはかく語りき>

なんなんですか、あの女はっ。

いきなりやってきて、ご主人さまの面倒を見ようだなんて。

ご主人さまの面倒を見るのは私の仕事なんですっ。

しかも、最近は勉強まで私と一緒に教わるなんてっ。

図々しいにもほどがあります!

ことあるごとに私の邪魔ばーっかりしますし。


…でもなぜか、メイドの作法を教えてんですよね…。

なんで、そこだけ親切なんでしょう?


ま、まぁ、そんなことで私は気を許したりしません。

せいぜい、利用してやりますっ。

だいたい、あの女はご主人さまのモールス君を狙っているのです。

もう、それは周知のことです。っていうか、本人も隠してません。

狙っているとばれているのに、それでも居座り続けるなんて…。

重ね重ね図々しいっ。


…でも……

本当に彼女の狙いはモールス君だけなのでしょうか?


-------------

<リジットはかく語りき2>


な、なんという事でしょう…。今日初めてユリスと一緒に勉強を教えてもらいましたが…。

なんで、ウィル様は奴隷に「方程式」なんて教えてるんですかっ。

方程式はプロの商人や建築家、あるいは学者先生が学ぶもので、一介の奴隷が学ぶものではありません。私も、方程式なるものがあることは知っていましたが、しっかりと学んだのは今回が初めてです。正直、とても勉強になりました。

まったく…信じられないことです。なんの目的があってウィル様はこんな高等学問を奴隷に教えているのでしょうか?もしかして…自分の仕事を手伝わせるため?

…そういえば、授業の最後でウィル様が気になる事を言っていましたね。

たしか…「やっと代数が教えられた。これでオームの法則も教えられる…」と。

オームの法則…鳥に関する法則でしょうか。

いえ、ひょっとしたら魔法の奥義である可能性もありますね。これは、しばらくあの授業は聞き続ける必要がありますね。


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<ルーシアはかく語りき>

いやぁ、あのデンタクってのはたいしたもんだね。

計算が苦手な私でも間違えないで計算が出来ちまうってんだから。

あのウィルってのは中々たいしたもんだ

ココ最近ベットの中で本ばっか読んでゴソゴソしてたから、まったく昼間っからなにやってるのかって思ってたんだけどね。あんな凄いの作ってたんだねぇ。

デンタクを売り出したらバカ売れ間違いなしさ。一気に大店も夢じゃないよ。

こりゃ、本気でつばつけとくしかないみたいだね。


でもねえ、あいつはまだあのデンタクを販売する気はないみたいなんだよね。せめて掛け算と割り算を実装とか言ってた。たしかに、そこまでできたらもっと便利だよねぇ。ま、ウィルならそんなのきっと簡単に出来るんだろうけどね。

おっと、早く帳面つけないと、また怒られちゃうね。


----------

<ウィルはかく語りき>

…割り算メンドクセ…




ちょっと短めです。

各員の独白にしたら短くなってしまいました。(^ ^;

さーて、続き考えるぞ〜。


…割り算メンドクセ…

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