2度目のボス戦
森を抜けたプレイヤーたちに待っていたのは行き止まりであった。次の街へ行くための船は運航休止状態で、先に進めない状態であった。ただもうすでに第5の街のフィールドボスは、倒されているため先に進む方法はあるはずだと探すプレイヤーもいた。しかしそういった行動をとらないプレイヤーも多くおり、第4の街より前に戻るプレイヤーも存在した。そのような行動をとる理由に最強決定戦があった。雫たちパーティーの強さの秘密は今までのフィールドにあるのではないかと考えたプレイヤーたちによるフィールドの逆走が行われていたのだ。
「ってことで第6の街へ続くフィールドが無いって噂になってるんだ。あと次のイベントの噂も。」
「へーそうなんですか。」
夏休みのある日、雫と小枝は雫の家でおしゃべりに興じていた。
「でもしずちゃんは第6の街にいるんだよね。」
「そうです。」
「確か海王だっけ?フィールドボス撃破のアナウンスも流れたのにプレイヤーの中には第6の街にいく方法は無いっていってる人もいるんだよ。」
「へーです。まあそんなことよりイベントの噂ってなんです?」
「イベントの噂?ああ、その第5の街に行けたプレイヤーが船が出せないのはモンスターの異常発生のせいだって聞いたんだって。だからイベントで異常発生の原因を見つけてってイベントが起きて。それで船で第6の街に行けるようになるんじゃないかってことらしいよ。」
「ふーんです。まあたしかに第6の街にも港っぽいのはあるですし、有り得ない話じゃないです。」
「だからそう言ってる人はしずちゃんの倒したボスは裏ボスだって言ってるんだよ。」
「裏?」
「えーとね。まあ第6の街にいく方法がいくつかあってしずちゃんはその中で難しい方法で攻略したって言ってる人がいるんだ。」
「そうなんですか。」
興味があるのか無いのか分からない雫の態度だがこれが常なので小枝は気にしていない。
「まあでも私はまだ森の魔人を倒せてないからね。頑張らないと。」
「頑張ってです。」
大体いつも通りの二人である。
場所は変わってゲームの中。雫と小枝は第4の街で落ち合った。
「それでどこいくです?森に行くです?」
「シズちゃんにボス攻略を手伝ってもらうのは、やぶさかでもないけど今日はいいや。それよりシズちゃんのおすすめの場所とかない?」
「おすすめですか。色々あるです。あっ。そういえば前にこえだ、ボス戦はそれを攻略してない人とパーティーを組んだら何回でも挑戦できるみたいなこと言ってたです。」
「うん言ったよ。」
「ならあそこに行くです。」
「あそこってどこ?」
「一言で言うと図書館です。」
雫は鉄ちゃんと初めてであった場所に行くことに決めた。
「へー。こんなところにフィールドがあるなんて知らなかったな。噂にもなってないと思うよ。」
「そうですか。ここは、結構前に来て以来です。でも敵モンスター弱いです。ねえわんこ。」
「わんわん」
あれから考えられないほど強くなったわんこにとってここに出てくるモンスターは、相手にならなかった。
「もうすぐ着くです。」
雫がそう言うと
「わんわん」
わんこが前と同じように隠し扉を見つけてきた。
「それじゃあやるです。」
2回目の知識の守護者との対決である。
前回は攻撃が通らなくて苦戦した戦いであったが今回は攻撃方法も増えておりそこまで苦戦する相手ではない。しかし相手には守護している知識を使ってくるという特性があった。
知識の守護者は『金剛』を使用する。するとわんこたちの攻撃がほとんど効かなくなってしまった。
「ああ、金剛ってこういうやつだったんですね。」
「え?シズちゃんこれ知らなかったの?」
「相手がこれ使う前に倒したです。まあ運が良かったです。あのときこれ使われてたら勝てなかったです。」
今より圧倒的に攻撃力のなかったあの頃では『金剛』を突破することは叶わなかっただろう。
「まあ今なら大丈夫です。わんこと鉄ちゃん下がるです。」
そう言って雫はボムを構える。
「久し振りにこれを使うです。てい。」
「ドゴーーーン」
知識の守護者もボムの前では形無しであった。
「あれ?「知識の到達者」が出てこないです。」
雫が今も装備している「知識の到達者」は出てこなかった。しかし「金剛の小太刀」は手に入った。
「後は知識ですね。」
守護者が守っていた知識を見るとなんと、2つしかなかった。
「あれ?『鉄竜召喚』がねえです。」
「鉄竜召喚って鉄ちゃんを召喚してるスキル?」
「そうです。まあ今は『鉄龍使役』ですけど。そんなことよりなんで2つしかねーです?」
「もしかしたらシズちゃんが一つとったからじゃない?」
「面倒な仕様です。まあそういうことならしょうがないです。ならこえだ。この2つから一つ選ぶです。」
「え?いいの。」
「良いです。というか別にこの2つのスキル別にほしくないです。いらないスキルが増えるとごちゃごちゃして面倒です。」
「そういうことならありがとう。」
小枝は、「カスタム」を選んだ。これにより小枝の躍進が始まるのである。




