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戦う錬金術師です(涙目)  作者: 和ふー
第1章 王国編
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荊の道

運営からのイベントの報せが出されてから数日が経過した頃、運営からイベントの詳しい情報が提示された。

開催日時は2週間後で予選は参加者をランダムに16のブロックに分け、そのブロックの最後まで残った1名を本選に進むというものであった。テイマーの使役しているモンスターはプレイヤーとは別で参加となり、パーティーでの参加不可とのことであったがただ召喚師は召喚モンスターもパーティーでの参加可能とあった。

それを見た雫はというと

「私はテイマーとやらじゃないですけど、私たちはみんなで参加できるんですかね?」

と疑問に思っていた雫だが、それを見越してか雫個人に向けて運営からメールが届く。

「えーとなになに。えーマジですか。」

運営からのメールの内容は当然、わんこと鉄ちゃんについてである。その内容はというと、雫パーティーでの参加は認められない。もし参加をするのなら雫、わんこ、鉄ちゃんと単体での参加をお願いするというものであった。

「うーん、それなら私は出なくていいです。わんこも鉄ちゃんも居ないで戦闘するとか怖すぎです。」

雫がそう言うと、アンフェが雫の頭をぺちぺちと叩く。

「わかってるです。アンフェも頼りになるです。けど私もアンフェも攻撃食らったら瞬殺です。痛いのはやです。」

アンフェは肩を落とした。

「また機会はあるです。そのときは頼むですよ。それで、わんこと鉄ちゃんはどうするです?」

アンフェにフォローを入れながらわんこたちに尋ねると、わんこも鉄ちゃんもやる気であった。

「まあじゃあ頑張るです。じゃあ今日の予定を決めるですよ。」

わんこと鉄ちゃんの参加。それをプレイヤーたちが知ることとなるのはまだ先のことである。



雫たちは、第2の街に来ていた。第2のフィールドはほとんど一直線にボスフィールドに向かって攻略していったため、それ以外のわき道には行っていなかったのだ。

「今までのことからわき道の方が面白いものが多いです。」

実際問題そういった隠しフィールドは、隠されていることが多く、プレイヤーもほとんど見つけられていないのが現状なのだが、わんこには『探求』があるためそういったのを探すのに適していた。そして今までの経験から最初は行き止まりでも後で来ると通れたりする道があることも知っていた。

「ここに出るモンスターも今思うと可愛いもんです。やっぱりサメは怖すぎです。」

雫としては、見たこともない生物よりも既知の凶悪な生物の方がより恐怖を覚えるようであった。そのため竜などよりもサメや蛇の方が怖いのかもしれない。

「あっぷよぷよしてるやつです。あれ中々可愛い感じするです。」

第2のフィールドのため雫が戦いに参加する必要性が皆無のためモンスター鑑賞に徹してる雫。キョロキョロ辺りを見渡してるとフィールドの隅っこの方に一部キラキラしているところを発見した。見るからに怪しそうである。

「おー。わんこ、鉄ちゃん、アンフェ。行くです。私の勘が騒いでるです。」

行ってみることにした。



雫たちが入ったフィールドは「荊の道」といいモンスターの強さは元のフィールドと大して変化はないが、フィールドのギミックとしてフィールドの色々な場所から荊が飛んでくるというものが用意されていた。しかもその荊の攻撃を受けると毒状態になる場合があるため、荊に注意しながら進まなければならないのだ。

そんなフィールドを雫は、

「いやー、中々スリルがあるです。」

わんこの影に入って凌いでいた。わんこならば荊を避けながらモンスターを倒せるし、鉄ちゃんは荊など効かない。そのため問題なく進むことができた。

「うーん、毒の荊はいい素材です。わんこ頼むです。あんまり傷つけすぎないように採取するです。」

かなりの無茶ぶりなのだが影を使い荊を切りとり採取していく。

「私はこれを使って色々作るです。」

状態異常系のアイテムは色々と作っていたが毒攻撃を付加する武器は作っていなかったため、今回はそういったものを作ろうと考えている雫である。

「アンフェとか鉄ちゃんにも武器を用意してあげたいですし、頑張るです。」


進むにつれて荊の攻撃は激しさを増していった。さすがにわんこも余裕綽々とはいかなくなってきて、影に隠れながら荊を回避していった。

「やっぱり鉄ちゃん凄いです。」

鉄ちゃんは変わらず荊を無視して進んでいく。

「.........」

ただ鉄ちゃんに細かい作業は出来ない。小鉄もそこら辺は同じで採取をしようとすると荊がボロボロになってしまうのでそこは、雫も諦めていた。

「火龍の巣穴とか海底トンネルに比べたらすっごい順調に進んでるです。」

雫の言葉通り荊の道を雫たちは快調に進んでいった。





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